続いて、創立30周年のいわきコンピュータ・カレッジを視察しました。特に地方でIT人材が足りないという現実的課題に向き合うべく学校との連携は強化しているところですが、いわきコンピューター・カレッジでは在学中に平均11.5件の資格を取って8年連続就職率100%を誇っています。本日卒業を迎えた生徒さんから、2足歩行型ロボットやプロジェクション・マッピングのプレゼンをして頂きました。企業での活動を前提に授業のカリキュラムは構成されており、求人票からもデジタル人材のニーズを感じたところです。再就職支援のためのコースもあり、異なる業態からデジタルへの異動や起業の動きも出て来ているというお話も聞かせて頂きました。

また、車座対話も行い、いわき版MaaS推進プロジェクトとして、移動手段の確保のため進められている3つのMaaSの説明もして頂きました。

行政MaaSのほか、観光の回遊性を高めるために観光タクシーに配車アプリやクーポンのサービスを付与した観光MaaS、買い物弱者を支援するため、スーパーと連携し宅配サービスをする際に最適なルート設定を行うおつかいMaaSが動いています。行政MaaSでは、中山間地域における行政サービスの利便性向上のため、オンラインで双方向のコミュニケーションを可能とする「お出かけ市役所」を実証するもので、マイナンバーカードの新規取得、手話相談、住民票の発行を可能としていきます。将来的には投票所としての活用も視野に入れているそうです。市役所の支所の閉鎖後や災害時の対応にも、こうした車が必要になってくるのではないか、と感じました。

更に、スマートモビリティプロジェクト〜グリーンスローモビリティの実証運行〜低速小型EVバスに乗せて頂きました。乗降ポイントを決めるにあたって、人流・移動データを活用したそうで、子育て世代のラストワンマイル解消に貢献しているというお話も伺いました。サービスが移動する、人が移動する、物が移動する、ヒト・モノ・コトそれぞれのアプローチで地域の活性化を実現しようとしている取組を見ることができました。