令和3年度「秋のレビュー」を今日明日2日間にかけて行っています。

 

大きな柱は2つ、「感染再拡大に備えたコロナ対策の検証」と「デジタル社会の実現」です。

今日の1コマ目は「今後の円滑なワクチン接種に向けた課題の整理」2コマ目は「地域福祉活動支援」3コマ目は「保健・医療等体制」をテーマとしました。

 

従来秋のレビューでは「予算の精査・無駄の排除」を主な目的に行われてきましたが、今回はコロナという歴史上稀に見る有事を経験するにあたって、幅広い視点、行政組織の構造的な諸課題をどう克服するかという観点でレビューを行うこととしました。

 

旧来型の組織のままで良いのか、行政組織をどのように再構築していくかといったより踏み込んだ論点を議題に据えています。「どこが悪い」「誰が悪い」と何かを責めることをやりたいわけではない、ということを冒頭私からは申し上げ、「こうすれば良いのではないか」「こんなやり方もあるのではないか」といった前向き、建設的なご議論をいただきました。

 

「ワクチン接種」や「社協」については、情報の伝達についての課題が指摘されました。最新の情報を見つけにくい、変更された箇所についての情報を掴みにくいなど、現場の声を受けて厚労省はじめ関係省庁には「オンライン会議を開催して解説を行う」など具体策を要請しました。更に、通知行政の曖昧さも評価者からは指摘されました。「柔軟な対応」「迅速な対応」という表現で全国一律同じサービスを提供できると言い切れるのか、現場やユーザー(政策を必要としている方々)に施策が届くのか、見直しをすることやフォローアップをすることも取りまとめ文書に記されました。

 

また、自治体からの声もうかがいました。高島福岡市市長からは、引っ越しに伴いワクチン接種の記録が現行では自動的には引き継がれないことについて言及がありました。データポータビリティのあり方や国と地方の役割については、今後デジタル臨調やデジタル社会推進会議で取り上げていきます。

 

「保健・医療等体制」については墨田区、杉並区からも参考人としてお話をいただきました。行政主導でベッドコントロールを行うなど、病床状況を把握、共有し、病院間の協力による医療提供体制を構築した好事例です。ただ、全ての自治体が同様の体制を現時点で取れるとは言い切れず、国と都道府県、基礎自治体、保健所の役割分担については今後も行革推進会議等を通じて検討を継続しなければならないと考えています。

 

明日は午後から4コマ「子供の貧困・シングルペアレンツ問題」「子供を見守るためのデータ連携」「教育現場のオンライン化の推進」「基金」をテーマに秋のレビューを行います。

 

生配信もご覧下さい。

 

「秋のレビュー2021」~国の事業の効果や効率性等を公開の場で検証~ 2日目 / ニコ生番組(2021/11/09 12:40開始) https://live.nicovideo.jp/watch/lv334095318?camp202103tw=injifx1ePM_1636379283884&ref=lvapp_watch_share 

 

#秋のレビュー #行政事業レビュー