民間による開発だから出来た事があります。木下斉著『稼ぐまちが地方を変える』の中にも記述がありますが、オガールでは建設規模の適正化が実現されています。役所が施設を開発する時にはコンサルタント業者に外注して地元の意見を盛り込むうちに、地域の実情にあわない豪華仕様になりがち。しかし、リスクを負う民間が開発する場合はテナント営業に1年半かけて施設全体の借り手を決め、まず支払える家賃を計算。鉄筋3階のコンクリート造の予定を木造2階建てに下方修正しています。身の丈にあった規模でしっかり稼げる体制を作ったのです。
もう一つのポイントは「ピンホール・マーケティング」小さな市場に徹底的に絞り込んで実際のビジネスとしては大きく育てる手法です。
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それが、この体育館。みんなが使える多目的体育館ではなく、バレーボール練習専用体育館にしたこと。日本に2つしかない、特殊な素材でできた体育館で、練習しても疲れにくく、怪我も防止できるとあって、合宿地に選ばれています。
民間のアイデアとネットワークがあるから出来たこと。公共施設は役所が建てるのではなくて、土地は公共でも、施設は民間が建てて行政はその一部を利用する、というスタイルが成り立つことを、オガールは示してくれています。