みやみ別大走ったってよ2023⑥ | みやみの『住めばmiyako』

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レースレポつづきます

 

 

◆◆◆

 

 

30キロ関門を45秒前に通過。

少し寂しい臨海産業道路に入ります。

 

テレビでは「無風」と言われていましたが、ここらへん案外向かい風を強く感じていましてね。ただ、5キロ行けば折り返し、そしたらラストは追い風になるとそれだけを信じて進みます。

 

ほどなくして後ろから、盟友N森さんが再び登場。20キロ関門をギリ突破した同志。絶対にゴールするという気持ちを強く持つ仲間の存在はなによりの支えです。

 

「このへんの集団に紛れ込んでいれば大丈夫」

 

信頼と実績のあるN森さんのこの言葉に、そのときどんなに救われたことでしょう。

 

そして、スッと前に出るN森トレインにまたまた乗車。怖くてガーミンでペース確認できなくなっているわたしはその背中だけ見つめ、ただ強く思うことは、「絶対にこの車両からは振り落とされねーぞ!」

 

それはとても長く険しく、一瞬の隙もないキリキリの時間。いったい自分がどんなペースなのか、果たして関門に間に合うのか。

 

ただ、1キロごとに見えてくる看板を数え、遠くに見える折り返しに目を凝らし、ようやく踏めた35キロマット。よかった、あと5キロ逃げ切れば完走できる。

 

必死過ぎてわかりませんでしたが、ここではカウントダウンは聞こえず。タイミング的に「残り10秒」が聞こえていい通過タイムだったんですけどね。(11秒前に通過)

 

なので、その残された貯金がどのくらいなのかわからず、ただ、前方に足が攣ったか止まっているランナーさんがいて、その方と知り合いらしい隣のランナーさんが、

 

「だいじょうぶー?わたしも40キロ関門でひっかかるからー!」

 

凝視!!!

 

チョトマテ、あなたと並走してたら、わたしも一緒につかまるのか?

いや、わたしは決してまだ諦めていない。ひっかかるなんてとんでもねえ!!

 

ここの集団にいたらいけないと察知、少し離れかけていたN森トレインを探し、最後尾車両でもいいからと連結。ここで実力を知っているN森さんがいてくれて本当に助かりました。周りは知らない人たちばかり。その中で、この人に付いていけば大丈夫と思える人がいてくれたことが最大の幸運でした。

 

正直に言うと。

 

足首はすでに死んでいました。ここ数か月ずーっと患っている左踝下の鈍い痛み。

 

一縷の望みをかけて、指を嚙みちぎるほどの痛みの中鍼を打ち、祈る気持ちで今回の出走も決めましたが、ここが痛みはじめると庇おうとして無理がでて足が攣るという。

 

その繰り返しで、数カ月(フル、30キロ走、ハーフ)痛くなるとスピード落としてそれに対処、なんとかしのいで走ってきましたが、今この状況で落としていいスピードなんざなく、もう残された選択は一つだけ。

 

足首なんざ壊れてもいい!!

 

痛いだけならもういいと(いかないけど)。足攣ったらそれこそそこで試合終了だし、スピード落としたら関門に間に合わない。

 

そんなら5キロくらい痛くてもいい。

「痛み」をブラックボックスに投げ込んでやる!!

 

ぜったいに完走するんだ、って。それしか考えていませんでした。(なのでこの辺で「ブログ見てます」のお声掛けに塩対応。蒲田LOVEさん誠にさーせん!)

 

すると38キロ付近で足柄Tシャツを着た背中が。「あ、志恵さんだ」。

 

絶不調の中、よくぞここまで辿り着いたね、すごいよ、志恵さん!と、本当はそんなこみ上げてくる想いを伝えたかったところ、いや今かける言葉はただこれだけ。

 

「志恵さん、いくよ!40キロ関門間に合うよ!!」

 

ほんとうはわからない。

関門に間に合うかどうかなんて。

あとわたしたちに残された時間がどのくらいあるのかなんて。

 

けど、間に合うって信じなければ、そう口にしなければ、たぶん終わる。足より先に気持ちが終わっちゃぜったいにダメなんだ。

 

たぶんあの角を曲がったら40キロ関門だったなと思い、そこに向かって走っていると、隣を走っているランナーさんに沿道から奥様らしき人が声掛け、「あと2分!」。

 

すかさず隣のランナーさんが「2分じゃなくて!あと何秒?!」

 

そうそう、ざっくりじゃなくてここまでくると秒単位がめっちゃ大事。そして、さらに「あと何メートル?」と聞いてくれる冷静さ(めっちゃグッジョブ←タナボタ)

 

耳を澄ませて、「あと何秒」「あと何メートル」かの返答を待っていると、

 

「わかんないけど、ダッシュすれば間に合う!!」

 

 

ダッシュかよ~~~絶望

 

 

その一言で、周りに緊張が。そしてみんなして見えない関門にダッシュ。(たぶんみんな聞いていた)

 

確か曲がってすぐだったよな、とここは経験則で関門をとらえ、ここもノーカウントで通過。(直前にくると10秒前カウントしないのかな?)振り返るとわずか関門閉鎖13秒前だったというキワキワの線。あのときの奥様、ありがとうございます!←わりとマジで感謝

 

ここまで来ると、完走は確約。

こっからは3.5をオーバーしても完走させてくれることはわかっていたので。

 

ごめんなさい、わたしもう走れません。

もうね、足首が死んでいるから

どうか笑顔でゴールさせてください。

 

そっからはいつもの花道2.195キロ。

いとおしむように進む道。

 

考えたら、ここで10~15秒落としてもネットで3.5は取れたのかもと。あとたった2.195キロ、だましだまし痛みを忘れて、這う這うの体で走っていけば、もうちっとマシなタイムになったのかもしれませんが。

 

タイムよりこの「記憶」を大事にしたかった。

単なる負け犬の遠吠えですが。

この花道をいとおしく走る、そんな時間をとってしまったんだよ。

 

そうして、いつもの大好きな土手沿いに入り、「おかえりなさい」という沿道の声にこたえ、遠くにおとーさんを見つけて投げキス。(踊っているわけではない)

 

 

 

九州姉妹、まつさんからも最後の声援。

(写真ありがとうございます!)

 

  


 bosskatoさん、ありがとうございます!






ただいま。

わたし、戻ってこれたよ。

ちゃんと全部の景色見れたよ。

 

すでに3時間30分台のジェイリーススタジアム入口。

 

ゆーいちろーさんのお出迎えを受け(ありがとうございます!)

頭上からはS先生から本名での声援(名前呼ばれてびっくり)

 

どこかしらか、いくつかの「みやみさーん!」って声も聞こえて(ホントありがとうございます)、3時間32分という時計を見て苦笑い。

 

そんでも、我が別大に一点の悔いなし。

 

大事に大事にフィニッシュラインを超える。

 

 

 

※誰かに手を振っとるが誰だったのかは未だ不明w