つくづく、裁判って、オトナのケンカだと思う。
基本的に争いごとが好きではないので、裁判事務という業務を積極的には受けていないのだけど、
稀に受託し、法廷に行くと、とてもとても紳士なオトナたちが、とても冷静に互いの意見を言い合って、勝ち負けを争っている姿を目にする。
それを見るたびに、オトナのケンカだなあ、と。
子どもだったら、「こんにゃろー、謝れ!」って、パンチの一発食らわせて、わあわあ、泥んこになってやりあって、んでも翌日はすっかり仲良く登校したりするのにね。
今回、受託したのは、滞納した地代の請求。
明らかに、数年間の地代を払っていない事実が存在し、それを地主はもとより、借主も認識しているくせに、全く取立てができていない状況ということで、今回、知り合いの不動産屋さんに頼まれて受託した案件。
ま、そんだけ要件事実が揃ってれば、争うところもないし、法的にきちんと請求すりゃあ、あっさりと払うでしょう。
という、
常識的なことが、通じない相手が確かに存在するということを知った今日この頃。
地代を払っていない土地の上に住み続けてさあ、
それをちゃんと認識しててさあ、
仏の顔も3年ってことで、
ようやく温和な地主が「今まで滞納してた地代、払って下さいねえ」って、
一応、法的にちきんと請求してきたら、
「あっ。ヤバーイ、払わなくっちゃ」
何らか、リアクションの一つしてもいいのにねえ。
て、思うのに。
あたし、全く無視されてんの。
その借地人にw
参ったね。あたしの認識が甘かったのか、世の中そんなもんなのか。
調停かあ。裁判かあ。
あたし、争いごと好きじゃないのに。(おいおい、あたしは何屋だい?)
なんで、こっちの呼びかけに応じてくれないかなあ~。
下手したら、契約解除されちゃうよ。
お家撤収されて、更地で返さなきゃいけなくなっちゃうよ。
言い分あるなら聞くからさあ~、
何とか返答してくれよ~、
などと。
甘いこと言ってっからいけないんだよね。
あたしは、地主の代理人なんだもんね。
ついつい、双方代理に慣れてしまっている哀しい司法書士。
さてさて、攻撃防御方法で身を固め、
ここは、粛々と、淡々と、事を進めなければ。