15:30からA、19:00からBの2ステージ。
「2回でいいってのが楽に思えてくる」
A開演前に、しんにぃが零す。
「いやいや、おかしいですよそれ、楽してないです（笑）」
僕はAのみの参加なので、最高でも1日2回。
でも、共通キャストのみんなはこの土日月でなんと8ステージの舞台に立つことになる。
でも、みんな逆にそれを楽しんでいるような空気。しんどい顔をするどころか、むしろ多くのステージに立てることの喜びが勝っている。
きっとそれは、出演しているみんなが、今回の「かべぎわのカレンダリオ」を、そして、バンタムクラスステージというカンパニーを好きだから。だから、作品の重厚さに似合わず、楽屋の空気は澄んでいて、明るい。
そんな清々しいとも言える空気の中、決して清々しくは語れない「マレーネの晩秋」は幕を開ける。
今日は今日だけの、マレーネの晩秋。
開演直前。
冒頭が出番である僕や逸平さん、ガラさんだけでなく、
キャスト全員がグッと舞台に集中する。
袖で見守る面々、楽屋で待機するキャスト、全員が神経を研ぎ澄ませる。
だからこそ、僕は彼らに力をもらって、
スタートを切れている。
本当にそう思います。
そうして迎えた5日目。
やっぱり新鮮で堪らないステージが僕を待っていました。
冒頭の出番を終えた後、僕はしばらく楽屋待機しながらモニターの音に耳を傾けています。
つっちーのヴァンチュラ、この日はまた一味違いました。
つっちーは本番前のアップで誰よりも声を出して、本息(本番の芝居)に近いテンションで台詞の確認をするタイプ。聞いててちょっと喉が心配になっちゃうくらい繰り返します。
でも、この本番は、その繰り返し繰り返されたものとはちょっと違って、
楽屋でも「お？」としんにぃと目が会いました。
こりゃ面白くなりそうだ。
なんて思いながら、僕も自分の出番に備えます。
そして、やっぱり新しい発見がいっぱいありました。
こんなに毎日違うってことが、本当に初めてなので、自分でもいいのかな？とちょっと心配に。
でも、演出の細川さんが終演後
「牧島さんちょっと変わってきましたね。でも、正しい方向で深くなってるので、様子見ましょう」
とおっしゃって下さって、僕も
「すみません、ブレたら言って下さい」
と応えました。
それくらい、結構ギリギリのラインでやってる感じなんです(^_^;)
毎回LIVEでやるということは、役者の匙加減が間違えたら、芝居全体の印象を変えてしまうことになる。だから、演出家によっては毎回違うことをする役者を嫌う人もいます。
でも、細川さんはそうじゃなくて、僕を信じてくれている。そんな気がして、なんだか嬉しくて、改めてバンタムさんに参加させていただいていることを有難く思いました。
さてさて、ここでちょっとだけ共演者さまへの印象など。
元々安定感抜群と言われているカレンダーの教光君。確かに安定感もそうだけど、彼はそれ以上に「打てば響く」役者さんです。
役作りに関してもとにかくストイック。自分で納得できるまで、違うと思えば何度でも自分の役作りを「捨てる」勇気も持っている。
そして、舞台上でのナマの反応。これが一番の彼の武器だと同じ板の上にいる僕は感じています。
台詞への対応は勿論、視線への対応、言わば、共演者の想いへの反応がとにかく繊細かつビビット。
僕がある日突然、あるシーンで前日までとまるで違う目線を彼に投げる。
すると教光くんは、やっぱり前日までと全く違った、その日の僕に対する反応を、迷いなく返してくれる。
それをもらって僕もまたさらに、次の一歩を踏み出せる。
スタジオライフの劇団員となら、長い付き合いがあるのでできること。
でも、それが初顔合わせの舞台でがっつりやれちゃう幸せ。改めて感じる毎日です。
そしてマレーネ。
演じる宮島小百合さんはなんと18歳！
僕のバラキはかなり年齢詐称してますが…マレーネは実年齢ということに…(^_^;)
小百合ちゃんは発信能力と感受性がとにかく強く、言葉だけでなく瞳の動きだけでもきっとお客様に想いを伝えられるくらいのエネルギーを持っていると思います。そして、相手役の言葉や想いを受け止めて、自分の芝居に生かすことも、きっと今まさに学びつつある。そんな風にも見えます。
それに、昨日のB公演を観ていて、
「Aと全然違ってハジけてるのに、ちゃんとAのマレーネと同一人物として存在している」
その姿が自然過ぎて一瞬当たり前のように感じてしまいそうですが、これって実は凄いことなんじゃないかと思いました。
そして、マイペースなようですごく周りを見ている。それにつっちーの次くらいに努力家。そして、素直。
だから、この「かべぎわのカレンダリオ」を経験して、きっともっと魅力的な女優さんに成長するのだろうな、そんな気がします。
とか、偉そうに書いてますけど、
自分が18～9の頃なんて、完全にド素人でしたからね💦
小百合ちゃんは凄いです。ホントに。
他にもお話したい役者さんだらけですが、止まらなくなるので今日のところはこの辺で。
これまでのステージをご覧下さった皆様、ありがとうございます！
まだまだ残りのステージも、より素敵な舞台になるよう、精進したいと思います！
これからいらして下さる方
また観に来て下さる方々、
心より、お待ちしてます！（≧∇≦）
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