文章を書いていると、多くの人が中盤で立ち止まります。
書き出しは書けた。
導入文もつながった。
けれど、その先で急に筆が止まってしまう——
そんな経験をした方は、とても多いのではないでしょうか。
昨日の【出版ロードマップ #13】 では
「導入文」を整え、
書き出しから本文へ“心が切り替わる小さな橋”をつくりました。
しかし、中盤は橋を渡ったあとに続く、
いわば文章の“心臓部”のような存在です。
“中盤で迷う”“文章の流れが作れない”という悩みはとても多いです。
今日は、文章の中盤を自然に整えていくための
“流れの技術”を丁寧に解説します。
中盤は難しく見えますが、
構造の原則さえ押さえれば、
誰でも必ず書けるようになります。
✅ 原因
なぜ中盤が難しいのか
文章の中盤で多くの人が止まるのには理由があります。
書き出しや導入文は“感情”の世界で書けますが、
中盤は“理解”の世界へ移らなければならないからです。
・書き出しで動いた感情を、
どう論理に変換すればいいか分からない
・話したいことが多すぎて、
すべてを書きたくなる
・書きながら迷子になる
・情報を並べるだけの文章になってしまう
出版の現場では、
中盤は
「情報を並べる場所ではなく、
読者の理解が深まる場所」
と捉えられています。
つまり中盤とは、
感情だけでは動かない読者に、
“納得”をしてもらうパートなのです。
✅ ポイント
中盤がうまくいく
文章の3つの共通点
中盤がすっと読める文章には、
共通点があります。
ここでは“絶対に外してはいけない3つ”に絞ります。
① “一本の軸” がぶれていない
昨日決めた導入文の方向性が、
中盤でもそのまま生きています
。 例:「心の余白は、一気には作れない。」
この軸があるだけで、
中盤の話がすべて“ひとつの方向”へまとまります。
② 情報が読者の“理解順”に並んでいる
文章の流れには、
読者が理解しやすい“順番”があります。
良い中盤は、この“理解の流れ”に沿って書かれています。
-
問題 → 背景 → 気づき → 方法 → 具体例
例:「仕事で疲れやすいのは、
体力ではなく“判断の多さ”からくる脳疲労が原因です。」
(背景 → 理由 → 具体例)
この流れがあると、
読者の理解は自然に深まります。
③ 感情と論理が交互にリズムをつくる
中盤は、感情だけでも論理だけでも
“重さ” が出ます。
大切なのは、
その二つの“揺らぎ”が交互に現れること。
例:「責める気持ちが湧く瞬間は、
背景に“未処理の不安”が隠れていることがあります。」
(感情 → 理由)
この小さな切り替えが、中盤を読みやすくします。
✅ テンプレート
中盤の基本構造 “3段階フロー”
中盤には“型”があります。
この型に沿うだけで、
文章は自然に流れ出します。
【STEP1:主張(何を伝えたいか)】
最初に「今日の話の核」を1〜2行で置きます。
主張は短いほど強くなります。
例:「心の余白は、一気には作れない。」
【STEP2:根拠(理由・背景・しくみ)】
読者が“納得”するための部分。
理由をていねいに説明することで、
文章の強度が増します。
例:「人は変化に抵抗する性質があるため
、急に余白を作ろうとすると不安が強くなります。」
【STEP3:具体例(自分に置き換えられる場面)】
中盤の“血”となるのが具体例です。
生活の一場面を描くことで、
読者の記憶に残ります。
例:「夜、子どもが寝たあと10分だけ深呼吸をすると、
心の体力が回復し、翌朝の判断が軽くなります。」
✅ 3つの型
中盤に使える“3つの型”
(王道・内省・情景)
ここでは読みやすさ
深みを生む“バリエーション”を紹介します。
型①:結論→理由→具体例(王道)
初心者でも最も安定する型。
文章の骨組みが自然に立ち上がります。
・(結論)
心の余白は、日々の小さな積み重ねでしか作れない。
・(理由)
急な変化は心の緊張を生むため。
・(具体例)
深呼吸や5分の散歩など。
型②:問い→答え→理由→具体例(内省型)
読者の“内面の問い”から始まるので、
没入感が高い型。
・(問い)
なぜ、こんなに疲れるのだろう?
・(答え)
判断の多さが心を消耗させている。
・(理由)
脳は決断のたびにエネルギーを使うため。
・(具体例)
朝の10分の段取りで1日の負担が減る。
型③:物語→気づき→抽象化(情景型)
“静かな熱”と相性の良い、
美しい型。
最も感情が動く中盤になります。
・(物語)
夜、ふっとソファに座ったとき涙が出そうになる瞬間。
・(気づき)
それは“自分を後回しにしてきたサイン”。
・(抽象化)
心の余白は、自分の声に気づくところから始まる。
✅ NG例
中盤でやってはいけない3つのこと
ここでは、初心者が最も陥りやすいNGを紹介します。
・❌ 情報を並べるだけになる:
読者は“意味のない情報”を読むとすぐに離れます。
・❌ 例が多すぎて軸が消える:
具体例が多いと、
何を言いたいのか見えなくなる。
・❌ 説明が続きすぎて読者が疲れる:
中盤は“理解+余白”が最も必要な部分。
説明だけでは息が詰まります。
✅ 例文
実例:テーマで“中盤”を
再現する(3パターン)
テーマ:20〜30代の自己理解
「自分らしさを見つける方法」
中盤は、「主張→理由→具体例」の
流れが自然に組み立てられると、
読者の心に深く届きます。
パターン①:結論→理由→具体例(王道型)
・(結論
)「自分らしさは、突然見つかるものではありません。」
・(理由)
「日々の選択の中にある“小さな違和感”に気づくことでしか
育たないからです。」
・(具体例)
「仕事の依頼で胸が重くなる瞬間。
その違和感こそが“自分らしさのヒント”
になることがあります。」
パターン②:問い→答え→理由→具体例(内省型)
・(問い)
「私らしさって、どうやって分かるのだろう?」
・(答え)
「感情が動いた瞬間が、自分らしさの入口になります。」
・(理由)
「心が動くとき、そこに自分の価値がにじむからです。」
・(具体例)
「SNSで共感した言葉。なぜその投稿に惹かれたのかを丁寧にたどると、
自分の“軸”が静かに姿を現します。」
パターン③:物語→気づき→抽象化(情景型)
・(物語)
「夕方の帰り道、
ふと立ち止まって空を見上げた瞬間、
涙が出そうになるときがあります。」
・(気づき)
「それは、心の奥で“何かを求めているサイン”です。」
・(抽象化)
「自分らしさとは、
日常の端にある小さなサインが積み重なって、
静かに形になっていくものなのだと思います。」
✅ まとめ
中盤は、文章の“核”が輝く場所
中盤は、文章の“核”が輝く場所です。
主張・理由・具体例が整うと、
文章は驚くほど読みやすくなり、
読者の理解は深まり、納得が生まれます。
書き出しや導入文で動き始めた言葉が、
中盤でひとつの形をつくっていく
—— その積み重ねが、
読者の心に静かな余韻を届けていきます。
次回予告
次回【出版ロードマップ#15】は、
文章の“後半”をどのように整え、
読者の心にそっと残る“余韻”をつくるのか。
言葉が読者の中で静かに響き続ける、
その秘密をお話しします。
※2026年4月から、
noteで出版メンバーシップ(出版塾)
を設立予定です。
どうぞお楽しみに。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
今後も有益な情報を発信していきますので、
応援よろしくお願いいたします。
✅プロフィール
本を33冊書き、累計430万部の本を売ってきた
出版プロデューサーの西村真紀です。
出版の実務と「40代からの諦めない人生」をnoteで綴っています。
出版ロードマップ
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40代からの諦めない人生(もうひとつのnote)
https://note.com/novel_weasel1557
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