ちなみに2月は「英国王のスピーチ」と「ソーシャル・ネットワーク」を見てました。
ひさしぶりに映画を見てきました。

ムカシの名画をニュープリントしているので人気の「午前10時の映画祭」
今週はたまたまこの「卒業」でした。
→ 午前10時の映画祭「卒業」サイト

このサイトに載っている解説と物語をコピペします。
<解 説>
原作はチャールズ・ウェッブの同名小説で、アメリカン・ニューシネマを代表する作品のひとつ。
ダスティン・ホフマンが、前途洋々だが何か満たされないものを抱えた若者を好演し、日本においても青春映画のバイブルとして今なお愛されている。
この作品で、マイク・ニコルズはアカデミー監督賞を獲得している。
<物 語>
成績優秀で、スポーツでも多くの賞を獲ったベンジャミン(ダスティン・ホフマン)は、大学卒業の後帰郷した。
だが揚々たる前途とは裏腹に将来への漠然とした不安、満たされない何かを抱え苦悩していた。
そんな虚無感から、誘われるままロビンソン夫人と関係を持ってしまう。
彼がふさぎ込んでいる様子を心配した両親は、ロビンソンの娘で幼なじみのエレーン(キャサリン・ロス)をデートに誘うよう勧め、渋々承諾したベンジャミンだったが……。
この映画は1968年日本公開ですから、当然映画館では見てないです。まぁ「日曜洋画劇場」的なTVでは見たことがあったかな、くらい。
だから、結婚式の最中に花嫁を連れ去って、駆け落ちしていくといった有名すぎるラストシーン以外は、今イチ記憶がありませんでした。
Dustin Hoffman(ダスティン・ホフマン)サンがなぜ花嫁略奪をしたのか、といったところも覚えていません。
改めてじっくりこの映画に接することができました。
感想は...。
「音楽がいい!」
ジブンでもあれっ!?ってカンジですけど、これしか言いようがないですわ。
Simon & Garfunkel(サイモン&ガーファンクル)の曲とコーラスは今でも絶品ですね。
今でも、主題歌の"The Sound of Silence"やら劇中歌の"Scarborough Fair"やら"Mrs.Robinson"やらがグルグルとアタマの中で回っています。
でもねぇ。
なにせストーリーがねぇ...。
20歳のダスティン・ホフマンが彼の2倍の年齢の(とてもキレイな)女性から誘惑されてつきあっちゃって。
あげくのはてに、その娘と駆け落ちしゃおー!だなんて。
いくらなんでも
「人倫に反する!」
でしょう、これは

できの悪いオオムカシの日活ロマンポルノなみ(失礼)です。
娘も、カレが母親と付き合っていたことを、心の中でどうやって折り合いをつけたのかは描かれていないですし。
主人公は彼女の大学に入り浸って彼女につきまといます。
今ならストーカーとして絶対逮捕されちゃいますね。
まぁこれは原作者の責任で、アカデミー賞を取った監督や、ましてや主役のダスティン・ホフマンサンには罪はありません。
ベトナム戦争が泥沼化していた当時のU.S.では、それまでの伝統的価値観が崩壊していたところもあったのでしょう。
それに反体制的な若者の心情を綴る「アメリカン・ニューシネマ(→wikipedia )」の作品としては、こうやってツッパってみたかったのかもしれません。
でも西海岸の映像は限りなくきれいでした!
主人公が父親からプレゼントされたという、コンバーチブルのアルファロメオ・スパイダーもカッコ良かったです。

→ 時よ止まれ! 僕たちはすることが一杯ある!! より
特に印象的だったのはラスト・シーン。
家族から逃げて、通りかかった路線バスの最後列に乗りこんだ二人の表情です。
ワタクシは
「どーせハリウッド映画なんだから、ここでキスしてハッピーエンドだろっ!」
くらいに思っていたのですけど、そうじゃなかった。
ここで、この映画についてのWikipediaの解説から引用しますね。
ラストシーンでのバスの乗客が老人たちであったことから、それは「今後の二人の将来が必ずしもバラ色の未来ではない」という暗示であるという説がある。
座席のベンジャミンと花嫁衣装のエレーヌは、着席直後こそ笑っているものの、その笑顔はすぐに顔から消える。
焦点の合わない視線は宙にとどまり、表情は深刻味を帯びている。
それぞれの両親からの決別とも言える二人の行為の結果、未来や現実、人生に対する二人の不安を象徴するような印象的なシーンである。
理解不能なストーリーの中で、ここだけは深くて、終わった後まで余韻を感じさせるシーンでした。
イエに帰ってきてからも、YouTubeを眺めています。
この動画には、モチロンそのシーンは写っていないのですけど。
今回もいつもの六本木ヒルズのTOHOシネマズ。

10:00開映という時間でしたけど、半分くらいは埋まっていたでしょうか。
ムカシOnTimeで見たよってなカンジのシルバーな方が多かったけど、中には映画好きそうな若い人も来てましたっけ。