#544 Volkswagen Professional Servce Library。 | ダイビング&バイシクル!
こないだエンジンのプログラム書き替えで久しぶりにVWディーラーに行った時、何気なく手に取った冊子。


それが今日のタイトルの"VW Professional Service Library"です。




待っている間にパラパラめくって見ているうちに、その内容の濃さに思わずのけぞってしまいました。





サブタイトルにはこんな日本語が。


「私たちは長くお乗りいただくお客様を大切にします。」



$ダイビング&バイシクル!-表紙


この冊子はモチロン無料なのですが、100ページに及ぶ立派なもの。



"Ver.7"とありましたから、ずいぶん前から出ているのでしょう。



カタログに出ていない、VWのクルマ作りのポリシーやら、VWサービスについて熱く語られています。


日本車では、ここまで濃い内容の冊子はお目にかかったことがありません。



目次を見ればその内容の充実さがわかります。


$ダイビング&バイシクル!-mokuji


第1章 フォルクワーゲンはこだわります。

第2章 地球のためにできること

第3章 フォルクスワーゲンと長く付き合うために

第4章 安全で快適なカーライフのために

 



第1章にはいきなりこんな写真が。


$ダイビング&バイシクル!-stud


タイヤのボルトの話しが出ていました。

日本車の場合は、クルマの側にボルトが出っ張っていて、タイヤを交換するときはそれにホイール穴を合わせてはめ込みます。


VW車は、クルマにはボルト穴だけが開いていて、ホイールを固定するためにスタッドボルトをはめてくれということが説明されています。


この方式だと、重いタイヤのホイール穴を合わせるのに苦労しますあせる


でもボルト締めつけ時の安定性が高くて、精度も高いというメリットのために素人ユーザーの苦労は無視してこの方式を取っていることをジマンしているワケです。


まぁ確かにタイヤ交換なんてユーザーはほとんどするチャンスは無いですよね。


だったら、プロが締めつけた時間が長いほうが事故が少ないということは理解できます。


知識の無い素人ユーザーに合わせるのではなく、プロが良いと思ったことを押しつけて(?)、啓蒙していくVWの姿勢はこんなところにも表れています。




他にもこんな記事が。




$ダイビング&バイシクル!-owner


「これがわかれば、あなたも立派なフォルクスワーゲンオーナー」

というページです。


リード文には、また人を食った文章が。


初めてフォルクスワーゲンにお乗りいただく方は、はじめのうち不思議に思える部分があるはずです。

日本車にはない、ヨーロッパ車特有の、そしてフォルクスワーゲンならではの操作法があるはずです。

ここでは、その代表的なものを挙げてみました。

これがわかればあなたも、あなたも立派なフォルクスワーゲンオーナーです。



と。



いくつもの「へぇ~」が掲載されていました。



たとえば、


・ダイヤル式のシートバック調節

・リモコンミラーは運転席側を操作すると助手席側も動く

・速度計に目盛が赤いところがある

・キーによる窓の開閉

・気温が4℃まで下がると警告音とともにインジケータが点滅



などなど。




まぁウインカーレバーが逆なのは百も承知でしたけど、ダイヤル式のリクライニングシートだけは、


「なんでやろ?」と思っていました。



なにせ、シートを倒すときメンドーだし(>_<)


$ダイビング&バイシクル!-seat



でもこのコラムを見て納得。


「ダイヤル式の方がレバー式よりも剛性が高いため、万が一の時にもシートが動きにくい」


のだそうです。


アベレージスピードが高いドイツならではの配慮なのでしょう。






気になる記述があったので、最後に。


「安全性はすべてのクルマにとって必要なものと、フォルクスワーゲンは考えています。

リーズナブルな価格のコンパクトカーであっても、フルサイズのサルーンであっても、求められる安全性は少しも変わらないからです。」



確かに、日本では大衆車に分類されるGolfであっても、8つ(ハッチバックは9つ)のエアバッグが標準装備されています。


$ダイビング&バイシクル!-golf airbag
$ダイビング&バイシクル!-corolla airbag


上が Golf 、下がカローラです。


カローラは最上級グレード以外は¥63,000のオプションです。





ドアの敷居も乗り降りが大変なほどに厚いし。

$ダイビング&バイシクル!-step


これも側面衝突性を上げるためのものです。


日本車はこんなに厚くは作られていません。







残念ながらクルマ本来の質というものは日本車はまだまだであることが、この1冊の冊子からでもよくわかりました。



日本車にも、こんな「こだわり」をもっとアピールしてほしい。



そして、ユーザーをもっと啓蒙して、クレバーな知識を持ったユーザーをもっと増やしてほしい。






日本はいつまで家電製品のようなクルマを作り続けるのでしょう。



もうそういったクルマ作りは韓国にでもまかせておけばいいのに、と強く思います。






今日はちょっとおマジメなblogでした^^;