最近はあまりメディアの報道をうのみにしなくなっているワタクシ。
それにはTwitterの影響が大きいと思います。
今週もそう思うことがふたつありました。
ひとつは事業仕分け。
仕分け人として参加されていたカツマーこと勝間和代サン( http://twitter.com/#!/kazuyo_k )がご自分のblogでメディア報道による誤解について書かれています。
2010.11.16 勝間和代公式ブログ: 私的なことがらを記録しよう!!
「事業仕分け」にあるよくある5つの誤解と事実」
誤解1. 事業仕分けをされても、効果がないのではないか。なぜあんなに再仕分けが多いのか。
事実1. 8割方はこれまでの事業仕分けの内容に即した施策、予算措置が執られています。再仕分けに回っているのは残りの問題がある2割だけ です。
誤解2. なぜ民間人や、所管でない議員が政策に文句を入れられるのか。
事実2. あくまでワーキンググループの判定、という位置づけです。また、事業目的そのものについて判断をしておらず、事業目的に即して効率的・合理的な用途となっているか、ということを判断しています。
誤解3. なぜ、仕分け人はあんなに官僚の人たちに向かって、ことばを遮ったり、失礼な態度を取るのか。
事実3. ほとんどの時は最後まで聞いています。あまりにもいいわけめいてきたり、質問に答えていないときに、しかたなく、遮っているのです。
誤解4. なぜ、あんなに仕分け人は感情的な議論をするのか。
事実4. ほとんどの時間は、事実や視察、データに基づいた議論を行っています。たまたまのシーンをメディアが切り取っているだけです。
誤解5. あんなに数十分の短期間で審査が出来るのか。
事実5. 事前のレクチャー、現場視察などを1つの案件について少なくとも数日、場合によっては数ヶ月を費やしています。
いかがでしょう。
カツマーサンはよっぽどこのことが気になっていたのでしょう。
その後も何度もブログで取り上げています。
2010.11.16 「地上波マスメディアにおける「切り取り」の問題点」
2010.11.17 「事業仕分けで「話を遮る場面」だけを編集して放送することに対する危惧」
2010.11.18 「事業仕分けについて、テレビ放送の3日連続した「ネガティブな切り取り内容」と「事実」の比較」
彼女自身メディアでの発信が多い分だけ違和感も強かったのでしょう。
たしかに仕分けには法律の裏付けがないとか、予算編成の段階で自分で仕分けしておけといった批判はある程度当たっているところもあると思います。
でもカツマーさんが言っていることは、きちんと事業仕分けのネット中継をじぃーっと見てきたヒトや一連の準備をきちんとフォローしてきたヒトならきっとハナからおわかりのことなのでしょう。
でもそんなヒマなヒトは世の中そうそういないし。
そういうことをするのがメディアの役割のはずです。
でも知っているはずのメディアはほとんどそういったことは報道しませんね。
もうひとつ、おとといあたりから騒がれている柳田法務大臣の失言とされている発言です。
元東京地検特捜部の郷原信郎サン(http://twitter.com/#!/nobuogohara)がその日の柳田サンの発言要旨をTwitterで引用されていました。
2010.11.17 共同通信 「法相の14日の広島市発言要旨」
法相はいいですね。
(国会答弁では)二つ覚えておけばいいんですから。
「個別の事案についてはお答えを差し控えます」。
これはいい文句ですよ。これがいいんです。
分からなかったらこれを言う。
だいぶ(この答弁で)切り抜けてまいりましたけど、実際の話、しゃべれない。
あとは「法と証拠に基づいて適切にやっております」。
まあ何回使ったことか。使うたびに野党からは攻められる。
「政治家としての答えじゃないじゃないか」とさんざん怒られている。
ただ法相が法を犯してしゃべることはできないという当たり前の話です。
「法を守って私は答弁しています」と言ったら「そんな答弁はけしからん。政治家だからもっとしゃべれ」と言われる。
そうは言ってもしゃべれないものはしゃべれない。
いかがでしょう。
ちょっとニュアンスが違って聞こえませんか。
柳田サンは地元の支持者相手のスピーチだから、面白くするためにぶっちゃけたスピーチをしてしまったのでしょう。
それはそれで大臣としては軽率で失格なのかもしれません。
でも、全体を通して見るとそんなにおかしなことは言っていないんですよね。
特に赤字にしたところは誰も報道してくれません。
結果として、1日何億円もかかる国会が空転していきます。
カツマーサンは同じ日のblogでこんなことも言っています。
こちらの説明が足りないことも認めますが、ニュースで数分間流れるものだけでは、どうしても
「民主党 VS 民主党」
「仕分け人 VS 官僚」
みたいなわかりやすい絵を撮りたがる、ということに留意していただければと思います。
メディアリテラシー(wiki)が必要です。
wikiによると、メディアリテラシーとは「情報メディアを主体的に読み解いて必要な情報を引き出し、その真偽を見抜き、活用する能力のこと。」だそうです。
Twitterなんかのネットの世界では、メディアリテラシーについて考えさせられるつぶやきが多く流されています。
こないだblogで取り上げた 「尖閣ビデオ流出~Twitterが作るニュースの衝撃。」 もそうでした。
情報があふれている時代だからこそワタクシたちみたいなパンピー(一般ピープル=死語)こそメディアリテラシーを養う知識と教養が必要な時代なんだと思っています。
まだTwitterの世界を知らないヒトは、早くはいってきたほうがよいと思いますよ、と上から目線^^;
...
なんて、こんなマジメなことを書いても、タイトルだけ見てスルーしちゃうヒトが多いんだろーなー(>_<)。