夕方にはOWSのミーティングがあるっちゅーのにぃ

それでも


9/26の日曜日の夜にNHK教育TVで 「ハーバード白熱教室 in Japan」 を見ました。


「ハーバード白熱教室」ってその名のとおり、ハーバード大学で最も人気のある一般教養科目の抗議です。
ハーバードで初めてその内容がTVで放送され、NHK-BSでも今年4月から放送されてメディアでも報道されたので、ご存じの方もおられるかもしれません。
今回の番組は今年の8月に東大安田講堂で行われた日本でも講義を収録したものです。
その面白さもさることながら
、いままで体験したことのない知的興奮と、
深い問題を突きつけられてジブンの勉強不足を痛感させられた
90分でした。
内容は哲学なのに、わかりやすい質問をベースにして、「正義」は何通りもあることをディベートを通して考えていきます。
今回の日本でも講義ではこんなテーマでディベートが進められました。
「イチローの年俸は日本の教師の平均所得の400倍、オバマ大統領の42倍。これは公正か」
収入の多いヒトに課税して、貧しいヒトの生活を助けることは正しいことかどうか、といった問題です。
「殺人容疑のかけられた兄弟をかくまうことは道徳的か」
家族といった、ジブンが所属するコミュニティに対する忠誠心について議論します。
「オバマ大統領は原爆投下への責任があるか」
ムカシの世代の過ちをいまの世代までが責任を負うべきか、といった問題です。
そのときの世代が責任を負うべきで今の世代はその必要はないといった意見もあれば、被害者がそれを忘れるまでは加害者はその責任を負うべきだといった意見まで、それこそいろんな発言が参加者から出されます。
これらの問題について、指名されたヒトはどう考えるかといったことを論理的に説明する能力を求められます。
でも、教授は決してそのヒトの意見を間違っていると非難したりはしません。
あくまでそのヒトの主観に基づく意見ですし、ディベートで相手に勝つことが講義の目的ではないですから。
教授は、たくさんの意見を哲学の目線でうま~く整理整頓し、この問題にはどのような正義があるかを解説してくれます。
まるで教授はこんな意見が出ることを最初から知っていて、最初からストーリーをちゃんと作っているかのような鮮やかさで講義を進めていきます。
参加したヒトが、 「教授はまるでオーケストラの指揮者のようだ」 と感想を言っていましたけど、まったくそのとおりだと思いました。
今回安田講堂に集まったヒトは1,000人。
そのうち1/4は東大の学生や教員で、3/4はNHKが募集した視聴者たちです。
もちろん、普通の番組観覧ではありません。
全員が講義に参加するワケですから、かなりの知識と教養が要求されます。
だから4,000人の応募者から、その750人をどのように選んだのかといったことに興味シンシンでしたね。
だって、発言者の半分近くが英語で意見を言っちゃうんですから

画面で見る限り、定年を迎えたヒトもいれば、高校や大学の講師、国会議員、日本人じゃないヒトまで実にさまざまでした。
でも、講義中メモを取っていないヒトが目立ったのはちょっとオドロキでした。
みんなそんなにアタマがいいのかしらん

ワタクシなんて、さっき書いた講義の内容を書くのに、昨日から録画した番組を3回も見直しているっちゅーのに(*_*;
この世界的に人気の講義を担当しているのは Michael J. Sandel(マイケル・サンデル) という1953年アメリカ生まれのユダヤ人です。
彼が書いたこの本は日本でもベストセラーになりましたね(読んでないけど^^;) 。
これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学/マイケル・サンデル

¥2,415
Amazon.co.jp

しかしまぁ、知的なお顔!
でもなんで白人はアタマが薄くてもそんなにおかしく見えないのでしょう。
ズルいっすね^^;
今回の放送は3時間半を90分にまとめたものです。
内容がどう違うのかわかりませんが、10/3と10/10の日曜日に2回に分けて放送されるそうです。
それが待ちきれないあなた!
YouTubeにもありました!
今回の日本での講義もちょっとだけ見ることができますよ。
ぜひ。