今週からはまたしばらく静かな日々が続きます。
静かといえば読書。 ←ゴーイン
今回取り上げる2冊の本の著者はフリーランスのジャーナリスト、上杉隆サンです。
この2冊を読んでみて、情報は与えられるだけではなく、ジブンで取りに行かなければならない時代であることを痛感しました。
それにメディアが取り上げないことの中にもダイジなことが隠れていることを知りました。
記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争 (小学館101新書)/上杉 隆

¥735
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新聞・テレビが、国民から「知る権利」を奪っている。官僚による情報操作、各社横並びの報道談合、海外メディアの日本撤退、すべての根源は「記者クラブ」だった!
鳩山政権公約「記者会見オープン化」に抵抗する記者クラブと、筆者は戦ってきた。その200日間の軌跡を通じて、官僚と大マスコミが一体化した「官報複合体」の正体を明らかにし、世論を喚起する1冊。
なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか(晋遊舎新書007)/上杉 隆

¥945
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ツイッターの底力!?たった140文字が巨大マスコミを震わす!選挙を動かす!政治と記者クラブにツイッターが与えた衝撃を8人の論客と上杉隆が語り尽くす。
「なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか」はジブンで買いましたけど、「記者クラブ崩壊」は図書館で予約して借りました。
でも予約してから借りることができたのは半年後。
世田谷区全体でこの本は4冊あるのですが、それだけ予約が集中していたということです。
ちなみに出版後3カ月たった今でも予約待ちは19人もいます。

上杉サンはニューヨークタイムス記者→鳩山邦夫秘書→フリージャーナリストという変わったキャリアの持ち主。
一見ユルくてふざけながら、その着眼点はとってもシャープで独創的。
ワタクシが今一番オキニなヒトの一人です。オトコだけど^^;
大手メディアの記者上がりが多いジャーナリストの中では変わった?経歴です。
変わっている分だけ、ひとつの事実を複眼で見ることができるヒトです。
ワタクシも、ニュースを見るときはできるだけ「複眼」で考えるようにしています。
新聞が伝えたこと、ワイドショーが伝えていることはなぜかみんな一緒の目線。
メディアの伝えることに違和感を感じることが多くなりました。
「ほんとかいなー?」
と思い始めたことがきっかけです。
それに、大臣記者会見を見ていても、どうも質問がなまぬるい、知りたいことを記者たちが聞こうとしないのはなんでだろーと思っていたことも理由のひとつでした。
なぜかとゆーと、ワタクシが大好きなU.S.の人気TVドラマ「ホワイトハウス」を見ていたとき、報道官に対するメディアの質問はものすごくシンラツで、
「毎日の記者会見が戦い」
だと感じたからでもあります。
記者会見室のことを英語で"Spin Room"と呼ぶことがあります。ホワイトハウスの記者会見室も同じように呼ばれています。

"Spin"とは情報を操作するという意味で使われています。
欧米では記者会見は情報を操作されるものという認識の下に、ジャーナリストはある種の覚悟を持って自ら"Spin Room"に入っていくのです。
でも日本はなんかナマやさしい。緊張感がありません。
それにワタクシは違和感を覚えていました。
そんなワタクシに複眼で見るための情報を与えてくれたのがTwitterでした。
Twitterにはタレントだけではなく、政治家、ジャーナリストなんかも感度の高いヒトはけっこうつぶやいています。
彼らはメディアが伝えてくれない情報もリアルタイムでつぶやいてくれます。
上杉サンはTwitterをとってもうまく使っているヒトの一人です。
彼が追いかけているテーマは二つです。
ひとつが記者クラブ問題、もうひとつが大手メディアに現金が長年渡されていた官邸機密費問題です。
今回の2冊は、Twitterを軸として上杉サンがどのように世論を喚起しようとしているかがよくわかります。
また、どちらも大手メディアがほとんど取り上げないという不思議な問題でもあります。
理由はどちらも大手メディアにとって死活問題であり、読者に知られたくない問題だからですね。
記者クラブの存在はもちろん知っていましたけど、この本を読んで、その問題の根深さに気づかされました。
記者クラブは官庁のスペースやデスクなんかをみーんなタダで使えてること(年間14億円!)。
首相特別機に同乗する記者クラブの費用も少し前まではタダ!だったこと。
大臣記者会見の主催権は大臣ではなく記者クラブにしかないこと。
だから記者会見にはフリーや外人のジャーナリストは今まではまったく参加できないか、参加できてもオブザーバー参加と称して質問する権利がなかったこと。
官邸機密費がメディアに流れていたこともワタクシにとっては衝撃的でした。
本来あってはならないことであるのは多分中学生でもわかります。
さっき書いた記者クラブの大臣に対する質問がどーも生ぬるいのはこのためなのかと思ってしまいました。
政府は耳が痛いことはメディアに伝えてほしくはありません。
だから情報操作のためにメディアに特権を与えることはある意味当然でしょう。
でもそんなわかりやすいことにちゃっかり乗っちゃうメディアってナニ?
このことは海外から見るとよくわかります。
EU(ヨーロッパ連合)やOECDが毎年のように記者クラブの閉鎖性を批判するレポートを出しているそうです。
ちなみにこのことも今まで大手メディアでは報道されたことがありません。アタリマエ?
記者クラブって英語では"Press Club"と書くのが普通です。
でも海外メディアでは"kisha club"と表記されています。
日本語で書かれるということはそれにあてはまる語感、意味がないときに限られます。
記者クラブがいかに海外メディアから見て異常なモノであるかがよくわかります。
今年の1月には、中国の人民日報が記者クラブ批判の記事の記事を載せました。
「日本には記者クラブ制度がある、我が中国にはない。だからニューズウィーク、タイム、ロサンゼルス・タイムズなどが東京支局を閉鎖してみんな中国に移転している。
我が中国は国力の強さ、同時に日本には記者クラブという前近代的な組織があるから、自由な報道の中国に来た」
というとんでもない記事。
そんなことあんな国(失礼)に言われたくはないでしょ!
上杉サンはこの記事のLinkを貼って、鳩山首相あてにTwitterで知らせました。
同時に彼のつぶやきを見ているヒト(フォロワー)たち1万人に向かって、
「みんなもこのことを首相官邸に向かってつぶやいて(リツイートして)ください。」
と呼びかけました。
これが史上初のTwitterデモと言われるものです。
その後しばらく首相のTwitterアカウントはフォロワーたちのリツイートでいっぱいになり、6時間後に鳩山サン自身が返事をつぶやかざるをえないことになりました。
するとそんなことを知らない一般の鳩山サンフォロワーが「ナニがあったんだ?」といってまた大騒ぎになったそうです。
鳩山サンはその当時日本でイチバンフォロワーが多いヒトでした。
Twitterがリアルな政治の世界に直接世論を伝えることができた例のひとつでしょう。
この変動が激しい時代、過去50年間、報道機関は1社もつぶれていません。
この一点を見ても、彼らがいまだに「護送船団」のぬるま湯の中に浸っていることがよくわかります。
ワタクシのTwitterアカウントは"Masantong(まさんとんぐ)"。
ほんとは"Masatong(まさとんぐ)"としたかったのですがミスタイプ(>_<)しちゃいました

ワタクシも、日々のことをつぶやくだけじゃなくて、フォローしているヒトのつぶやきで目についたモノはリツイートしてたりしてます。
ワタクシがフォローしているヒトは91人。その中には政治家もいればジャーナリストもいますし、あゆがいたりゆうこりんも村主章枝サンがいたりしてます。
ワタクシをフォローしてくださっているヒトは26人。この中で個人的に顔を見知っているヒトは少しだけ。あとはカツマーこと勝間和代さんのような著名人や知らないヒトたちです。
Twitterは単なるヒマつぶしToolでもありますが、今日紹介した2冊の本のように時代を変えていくかもしれないウェーブを起こすことができるToolでもあります。
そこのまだのヒト!
早くTwitterアカウントを取って、実際にやってみて!
やってみないと何もわかりませんよ(笑)