とっぷり日が暮れた後、
母はやつで一枚と大事に隠してあったこのほおずきを持ち、
私達はあふれる涙を止められないまま…
ドクダミの丘にある小さな祠に向かったのです。
そこで、母は3日3晩、やつでとほおずきをただじっと見つめて座っているだけでしたが、
その目は真っ赤でまるで激しく燃えているようでした。
4日目の朝、母は私を側に呼び、私にほおずきを持たせその使い方を私に授け終わるとすぐに、
母はやつでの葉を自分自身に向けて大きく扇ぎました。
その途端、母は消えてしまいました。
母が消えた後は…、
このほおずきが私の道しるべとなってこの場所に導いてくれ、友達もできました。