次から次へと話題が尽きる事がなく、思いの外ゆっくりと過ごしたラッキーゴールドは、木の全快祝いパーティーの事をオラさんに伝えてから、北に向かって、再びスタスタ歩きはじめました。


オラさんて本当はあんなに明るい人だったんだ!あの時暗かったのは、かわいそうに、怪我をしていたからなんだな…誰でもうまくいかない時は、勝手に涙がこぼれてくるよね…

と呟き、

ラッキーゴールドにも何か思い当たる事があるのか、口を固く結んで、思いきり身体をそらせて顔を上げました。


それはまるで、涙を落とすまい、としているかのようにも見えました。