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バツブルー『膠原病』について丸ブルー

 

『乳がん』治療まとめ

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実は「臨床試験」をやるかどうか?

サインをした同意書を持ってきたけど、迷っていた。

 

T先生に、聞きたかったことをちゃんと教えてもらった。

とにかくちょっと前に進めた。あとは自分でなんとかしなくちゃいけないんだ…。

 

そう思っていたんだけど。

 

T先生「ちょっと、Aさんと話をして待ってて。」というのでA看護師が部屋を取ってくれた。

一番正面玄関寄りの明るい窓際の部屋。

 

部屋に入ってすぐAさんは謝ってきた。

A「この間いろいろ言いすぎちゃったんじゃないかって。気にかかっていたの…」

 

Y「え?何が?ぜんぜんそんなことなかったけど。」

 

A「たくさん、いろいろな情報を詰め込んじゃって、混乱したんじゃないかな?って。」

 

私はAさんが書いてくれたあの紙を思い出していた。

 

 

Y「え?どの部分?T先生が話してくれたことをおさらいしただけだったと思うけど。」

 

Y「あ。ひとつあった。もう一度ハゲること(笑)」

 

A「そうだった?それだけ?」

 

Y「うーん。あ、もうひとつあった。再発したら「早期発見」でも「症状が出てから」でも予後は変わらない…ってこと。」

 

A「あー…それね。」

 

Y「でも、いろいろ調べて理解した。大丈夫。無用な検査をしないようにってことだよね。」

 

A「無用ってことはないんだけどね。早くわかったほうがいいこともあるし。でも、診察のたびに検査をしてもあんまり意味がないから。」

 

Y「大丈夫。ちゃんと理解したから。経過観察って、不安。だから「どうなの?どうなの??」って思っちゃうかも。もし、臨床試験ができない方のグループに入ったら…」

 

A「うーん。そうねぇ…」

 

Y「経過観察ってなに?すごく中途半端でしょ?治療はないけど、がんが消えていないかもしれない。どっかにタネがあっていつ芽が出るか?ってビクビクしてないといけない…。」

 

Y「さっき先生に「経過観察って?何をしてもいいの?」って聞いた。していけないこと、したほうがいいこと…。「ない!」って言われた。一生懸命仕事をすること!だって。でもね、私、今までずっと仕事してきたんだ。

もうすぐ60になるけど、やりたいことはほとんどやってきたと思ってる。

何事も経験だ!って。がんになったのも。人生1度きりだから、なんでも経験しようって。

結婚も離婚もしたし、子供も3人いてみんな成人した。

いろいろなところに行って、したい仕事もできたし、親もちゃんと見送った。

私、昨年の7月に離婚したのよ!まだ1年経ってない。

そこから59歳になって、膠原病を診断されて、母が亡くなって、乳がんを宣告されて。T先生に会ってすぐに検査になって、診断でたらセカオピなんていう暇もなく翌週から抗がん剤で。4ヶ月終わったら抗がん剤が抜けるのを待って手術で。

すごい勢いで走ってきたんだ。

それで、今、急に「はい、いいよー、治療はなしねー、経過観察ねー」って。

手術のあとすこししたら『燃え尽き症候群』みたいになった。」

 

Aさんは相槌を適度に入れながら、一気に話した私が落ち着くのを待って、

 

A「やっぱり、そうだと思った。」

 

と。

 

A「Yさんだけじゃない。トリネガの人はそういう風になる人多いから。私、いろいろな乳がん患者さんの集まりに参加してるんだけど、その中にトリプルネガティブの人がいてね。そのかたはトリネガになっても「何がトリプルネガティブよ!私はトリプルポジティブよ!!」って。私はその言葉が本当に印象的で。その方、自分がトリネガだけど、これからは乳がんで悩みがあったり聞いてあげることですこしでも楽になるならって、そういうことをしていきたいって。今でも集まりに参加しているのよ。

もう12年かな?卒業よね。乳がん。」

 

Y「すごいね、その方。経過観察って『待つ』イメージが強いから。再発転移を待つイメージ。考え方ひとつだよね。」

 

A「私からすると「経過観察?よかった!おめでとう!」って思うんだけどね。」

 

Y「ねぇ、本当にそう思う?だったら、もっとそう言ってくれたらいいのに。」

 

A「経過観察は何をしてもいいのよ。普段どうりで。何をしちゃいけないとか、何をしなくちゃいけないなんてない。」

 

Y「それでも、何かしたほうがいいことは?(笑)」

 

A「好きなこと!免疫を上げるような。ストレスを溜めないこと。免疫力を、あげて。」

 

Y「よく聞く。そのフレーズ。免疫を上げる。私の友達も言ってた。」

 

A「あとね。ヨガがいいのよ。」

 

Y「私、コロナになる前はホットヨガに行ってた。」

 

A「乳がんの患者さんのためのヨガがあるの、教えてくれる人も乳がんの経験者だし参加している人ももちろん乳がん患者さん。」

 

A「私の経験から、リンパ浮腫にならない人はBMIが20以下の人と、ヨガみたいに腹式呼吸をよくする体操をしている人。」

A「ヨガ、太極拳、フラ。これがリンパ浮腫にならない気がする。」

 

A「ヨガの教室、確か埼玉にあるんだけど、今はこんな時期だからZoomでやってるみたい…。名前が可愛いのよ!乳がんのヨガだから『NYOGA』っていうの。」

 

そう言いながら小さく切ったメモの紙に『NYOGA』と書いた。

 

A「ネットで検索してみて、すぐ出ると思う。」

 

Y「やってみたい。私、最近呼吸法のためにヨガのポーズをやろうと思ったんだけど、どうしても右腕で体を支えなくちゃいけなくて…きっとそういうのも方法があるのよね。」

 

A「そうみたい。腕に負担がかからない。それでも呼吸は深く、腹式で。」

 

Y「調べてやってみる。他には?」

 

A「なんでも好きなこと。」

 

Y「あー私、早く海外に行きたい!アレ科の先生にも治ったらハワイに移住するといいよって、言われたんだ。」

 

A「いいねぇ〜。ハワイ行きたいねぇ!」

 

他にもT先生のこととか、入院中に担当してくれた看護師Sさんがやっぱり!新人さんだったという話、コロナのワクチンは2回目に熱が出るかもしれないから、熱が出たらアセトアミノフェンを飲んでおとなしくしていたほうがいいこと…とか。

若そうに見えたから聞いた年齢。アラフィフだと聞いて、びっくり!

2人して…「マスクって、すごいわよねぇー」って笑った。

 

あんまりいろいろなことを話していたら、すでに30分以上経っていて。

T先生からなんの連絡もないからAさんが聞きに行ってくれた。

 

そしてT先生は多分私の30分を取り戻すために診察に集中しているのだろう。

Aさんが戻ってきて「来週の診察の時に話をするって。もう今日は帰っても大丈夫だそうです。」

 

T先生の診察が終わった時に80%だった【前に進む】がAさんとの話が終わった時、

100%(も少し多め?120%ぐらい)になって…

 

【Go Ahead!】