紹介された病院に行った。
大学病院から週に1日だけほかの病院で勤務しているアレルギー・膠原病の専門医師。
名前を呼ばれて診察室に入ると、青いスワブ(若い医師が着ている、白衣ではない医者のユニフォーム)を着た、ガタイのいい、好きなタイプの目をした35~40代前半の感じの医師が
私が事前に書いた症状の申告書から顔を上げてこちらをみて、
「どうぞ」といった。
うん。声も嫌いじゃない。
実はこの病院には、同じ大学病院のアレルギー・膠原病科から3人の医師が派遣されてきている。
月曜日、水曜日、木曜日の午前中の3日。
どの先生がいいのか?
これから長くお世話になるかもしれない。
ここで、先生選びに失敗したくない…
「あのぉ、膠原病の先生…どの先生がいいですかね?」
と、ちょっとだけ知り合いの受付の人に聞いてみた。
「…」
「言いづらいですよね。じゃあ、どの先生が患者さん多いですか?」
「…さあ、どうでしょう。どの先生も患者さんは多いですよ。内科も診てますから。」
あー、なるほど。専門以外も診るのね。まあ、「内科」は基本だからね。
それに「膠原病」の人って、そんなにいるとは思えない…。
うーん。さて、どうしたものか?
って、悩んだところで先生の☆評価がどこかに出ているわけでもなく・・・。
で。この日にしたのだ。 仕事の休みで、一番早い日。
結果。 この先生は良さそうだ。 というより、私は好きだ。
今までの経緯・症状を事細かに問診する。
そして、血液検査・尿検査とレントゲン検査を受けるように勧められる。
血液検査・尿検査の結果は1週間後、
レントゲンは見ながら説明してくれた。
肺のレントゲンは見慣れたもの。
「膠原病の一つの症状として、肺が繊維状になることがあります。が、今のところなさそうですね。 でも、ちょっと肺の大きさが気になります。」
どうも、少し大きめらしい。
両手のレントゲンでは、軟骨のすり減り、骨の湾曲がないか。
それも、年なりってことで。(年齢相応)
レントゲンでは決定的なことがわからず、結論は1週間後に持ち越された。
会計の呼び出しがあり、受付に行くと、あの受付の人。
「あの先生、いい先生ですよね。」
…なんだ。それなら、はじめっから言ってくれればいいのに…。
「はい、よく話を聞いてくれました。ありがとうございました。」
「はい。お会計は¥12500です。」
(ひょーーーーーーー!たっかーーーー!)
領収書を見ると、一応保険はきいている。 血液検査が、めっちゃ高い。
なんだか、これで何でもなかったら、損したような気になるような検査代だった。
(そんなわけ、ない)
一週間後…。
名前が呼ばれた。 うん。相変わらず好きなタイプの声。
失礼します!
席に座るなり、
「検査の結果出ました。がっつり!膠原病です」(←本当に、”がっつり”といった)
さわやかに”がっつり”と言われたせいか、そんなにショックは受けなかった。
血液検査の値で突出して高いものがあった。
・抗核抗体抗体価 基準値は40未満なのに対して 2560倍!
・SPECKLED型 基準値 40未満に対して 同じく 2560倍。
・抗U1RNP定量/FEI 定量値 基準値3.5未満 なのに対して 200以上。
・抗SSA抗体定量/FEI 定量値 基準値7.0未満に対して 240以上。
実際この項目が何を表しているのか?血液の中の何を調べているのか?
説明してくれたけど、よくわからなかった。
でも、異常だということは、よくわかった。
そして、これらの数値と、今まで現れている症状を加味して、今疑われる病名は
混合性結合組織病(MCTD)
シェーグレン症候群
のふたつ。
そうそう。この写真の手のようになるんです。これが「レイノー現象」です。 ↑コレ
先生に、説明してもらったけど、私の聞きたいことはそんなに難しいことじゃない。
聞いたのは、
何かしたほうがいいことは? (運動とか、ビタミンをとるとか、何かたべるとか…)
何かしてはいけないことは? (運動とか、飲酒とか、食べちゃいけないものとか…)
先生「ありません!」 「…ありません」
??じゃあ、治りますか?
「根治という意味でしたら、治りません」
「この病気は、病気というより『体質』ですから。治りません。」
ああ、体質ね。 私がそういう『体質』ってことね。
すごくよく分かった。
そして、この病気(体質)の予後(行く末)は決してそんなに悪くない。
つまり、急に死に至るような病気ではないということだ。
寿命があるとするならば、それに影響することはあまりない。
でも、出てくる(出ている)症状を持ったまま、生きていかなければならないということ。
今のところは「レイノー」と「筋肉・関節痛」ぐらいだけど、これから少しずつ増えていくかもしれない。
先生と相談の上、当面投薬治療はしないことにした。
膠原病の治療で多く使われる薬は、始めだすとやめられない。
では、気を付けること、今できることは?と聞いたら、
冷えないこと。 いつもポケットに「ホカロン」を持っていて、レイノーに備える。
ぐらいです。
あとは、年明けに肺のCTを撮って、肺の状態を診ること。
それからひと月に一度、先生の診察を受けて、必要ならば「血液検査」をすること。
きゃーーーーー!
毎月1万円超えの医療費がぁーーーー!
私の財布の「予後」が心配です。
働かないと。 (働いてもいいですよ!)先生談