麻雀の押し引きで、
残りスジを数えて押し引きを判断するというものがあります。
そこそこの手の時にやることですね。
でも、スジを数えるのって段位戦の秒数だと厳しいって思う人はいると思います。
自分も正確にできているわけではないです。
ただ、少し簡略化することは可能だと思いますので、
それについて書いていこうと思います。
そもそもスジってどれだけあるの?って話。
正解は18本です。
1-4-7
2-5-8
3-6-9
これがスジですね。
1-4で1本、4-7で1本という感じで数えて、
萬子、筒子、索子とあるので6本×3で18本となるわけです。
例えば、相手の聴牌がリャンメンであると仮定して、
河が字牌しか切れてないってなると、
1/18で当たることになるので、
スジ1本につき約5.5%の放銃抽選を受けることになります。
世間的に言われているのは放銃率10%を超えてくると、
降りも選択肢にいれて考えると言われています。
(手牌にはよる)
8本通ったら、残り10本になって、10%で当たることになります。
これはあくまでリャンメンと仮定した話なので、
愚形を含むと、切る牌で、まったく違う確率になります。
通っているスジでも現物でなければ、愚形に当たる可能性ありですからね。
押し引きの感覚はひとそれぞれなので、
放銃率10%の基準はここで議論しても仕方ないので、
スジのカウントの仕方を説明していきたいと思います。
注目したもらいたいのが、
4、5、6です。
基本、この数字に注目していれば、良いです。
これらの牌は両無スジと言われているものです。
この牌が河に切られていた場合、
例えば、4だったら、1-4-7のスジが通っていると読めるので2本になります。
これらの牌は3色あるので9種ありますので、
そのうちの3種が河に切られていたら、その時点でスジは6本通っていることになります。
この認識ができれば、
後は、1~3、7~9の牌を数えて、それに加えれば、
通ったスジがカウントできます。
もちろん、切られている真ん中の牌と被るところもあるので、
除外できるなら、その分は引いて考えて下さい。
もし、両無スジが切られてなく、
端牌ばかりが切られているなら、数えるのは難しくないでしょう。
スジをカウントする場合は、まずは4、5、6の牌を数えるのが良いです。
1本ぐらい数え間違えたからって、
ほとんど影響がないと言っても過言ではないので、
これぐらいざっくり数えたので良いです。
本当は7本だったのに、
被りを認識してなくて8本と数えましたとしましょう。
7本と8本の確率の差は、
1/11は約9.1%、
1/10で10%の放銃抽選になります。
0.9%差・・・大きく影響しますか?って話です。
「7本だったら押したのにー」ってなった場合でも、
多分、そこまで大差ないです。
7本と8本で押し引きを変えるような手牌ってことなので、
形はともかく打点がない手ってことは分かります。
四麻で良形の満貫なら10本通っていても押すし、立直もするかもだし、
影響は大きくないよねって話。
それではちょっと練習問題を。
2軒立直ですが、それぞれで見ていきましょう。
まず上家の立直。
これは両無スジが切られてないので、
単純に1~3、7~9を数えます。
河には2筒、3索、8筒、9筒なので4スジですね。
そして、下家が3筒で立直しているので、それを加えて5スジ。
安牌の西を切っての立直なので、こういうのは好形の立直率が上がります。
無スジ1本なら約7.7%、両無スジなら15.4%の放銃抽選を受けると考えて下さい。
(確率の話は後述)
次に下家ですね。
こちらは両無スジの4~6で6筒が切られて2本カウントです。
1筒、3萬、7筒、8索、3筒と切られて+5本ですが、
3筒は被っているので、6スジ通っている計算になります。
無スジ1本なら8.3%、両無スジなら16.6%の放銃抽選を受けることになります。
こちらは追っかけ立直なので打点が高いか、良形での立直の事が割とあります。
応用編です。
上家と下家、両方に通っているスジをカウントします。
被っているスジは3-6-9筒の2本のみ。
2人共に通ってないスジ1本は約16%の放銃抽選を受けます。
両無スジだった場合は、約32%で当たります。
こうやって書くと、この場合の2軒立直は結構ピンチですね。
通ったスジの本数で、無スジを切ると、
どれくらい当たるか見ていきます。
通ったスジの本数
0本 1/18・・・約5.6%
1本 1/17・・・約5.9%
2本 1/16・・・約6.3%
3本 1/15・・・約6.7%
4本 1/14・・・約7.1%
5本 1/13・・・約7.7%
6本 1/12・・・約8.3%
7本 1/11・・・約9.1%
8本 1/10・・・10%
9本 1/9・・・約11.1%
10本 1/8・・・約12.5%
11本 1/7・・・約14.3%
12本 1/6・・・約16.7%
13本 1/5・・・20%
14本 1/4・・・25%
15本 1/3・・・約33.3%
16本 1/2・・・50%
何も通ってない時って、
事故レベルだねー。
字しか切れてない場合、例えば4萬切ったとしても、
1-4萬で5.6%、4-7萬で5.6%の放銃抽選をそれぞれ受けるイメージ。
2つで11.2%で考えても良いけど。
例えば10%と11.1%だけを比べると差はわずか。
ただ、無スジを連続で通せる確率は、
この場合は約80%なので、5回に1回はどっちかで放銃する。
3回連続となると30%の確率で当たります。
これって、15本のスジが通っている時と同等と見ることができます。
一人で無スジを3連続で押すというのは、
残り8本から数えると、結構きついということが分かります。
2スジ連続でも20%通らないので、13本通っている時と同じ。
プロの牌譜検討でこの手で無スジ3枚押すのはきついでしょって、
話しているのを見るのは、その通りだなって思います。
「二向聴からは降りる」
って言われているのは、聴牌するのに、
何枚無スジを通すのかって話に繋がります。
ストレートで聴牌しても2枚は押すわけでしょ?
実際にはそんなことはほとんどなくて、もっと押さないといけない。
結構、放銃するよねってお話になってくる。
一向聴からも結構降りた方が良いってのも同じで、
かなり受け入れが広くないと、3枚以上押すことになる。
聴牌してないと、基本的に押すのは見合わないって言われるのは、
理に適っているわけです。
後は自分の打点と他家の打点、点棒状況、残り局数、安牌の数とかで、
二向聴からでも頑張るのか、押し切るのかって判断していくことになります。
まぁこれが麻雀の一番難しいところなんですけどね。
こういう判断をすべてカットできるのが先制聴牌なので、
初心者は攻撃を先に覚えた方が良いっていうのも理に適っているわけです。
最後はスジのカウントからは少し外れたお話になりましたが、
関係するところなので補足しました。
