タロットカードには、0ゼロというカードがあります。
日本語では愚者と名付けられたそのカードは、鮮やかな黄色いカードです。
そこには、道化師のような無邪気な洋服を着た男の子が、楽しそうに上を見ながら崖の上を歩いている様子が描かれています。
さぁ、旅の始まり！という様子です。
自分が夢しか見ていないことすら気付かず、その男の子はなにひとつ心配せずに前に進もうとしています。
そして、21番目の世界と呼ばれるカードまで、この男の子は色んな体験をしながら人生を進みます。
この世界のカードには、神々しい人が舞い踊る様子が描かれていて、その人を囲むように大きく数字の0ゼロが描かれています。
そう、タロットは22枚のカードを使って、私たちに輪廻転生の様子を伝えています。
私たちは前進して、後退して、また前進して、学びを繰り返します。
そうして完成された0ゼロを生じさせるとき、私たちの学びはまた次のターンへ運ばれていきます。
22枚の中には、皇帝がいたり、天使や悪魔がいたり、希望や不安の繰り返しが描かれています。
さまざまな立場になり、考え方を持ち、私たちは繰り返し生まれ変わり学びます。
そこに終わりがないことを、0ゼロという形が私たちに伝えています。
人には悲しい別れがありますが、魂には終わりはありません。
また頑張って生まれて、新しい0をつくりにおいでね。
突然空に帰った美しい人に向け、そんな風に語りかけています。
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