私が5歳くらいのとき、一番下の妹が生まれました。
上に小さい子が二人いて、加えて赤ちゃんのお世話では母が大変だろうということで、年子の妹と私は、おばあちゃんの家にしばらく預けられました。
当時おばあちゃんは田舎のマンションの3階に住んでいました。
おばあちゃんは優しくて、私たち孫を大歓迎してくれました。
同じマンションに友だちもでき、私たちはとても楽しく過ごしていました。
ある日、おばあちゃんがいつものように私たち姉妹を家に置いて、ほんのちょっと近くの畑に出かけました。
するとその間に急に嵐が来て、雷が鳴り、ものすごい大雨になりました。
私たち姉妹は大パニック!
怖くてびっくりして、二人で家中のカギをかけ、戸締りをしました。
そして畑からずぶ濡れになりながら、大急ぎで帰って来たおばあちゃんを、なんと私たちは家に入れなかったのです!
ドンドンドン(扉を叩く音)
「えみちゃーん、カギ開けて~」
「いややー!あかーん!」
ドンドンドン
「開けて~」
「あかーん!開けられへーん!」
そこは3階、入り口は玄関ひとつ。
ずぶ濡れおばあちゃんの必死の呼びかけ、
私たち姉妹の必死の拒絶。
なぜこんなことに(笑)
私たちはカギを開けると、おばあちゃんと一緒に嵐が家に入ってくるような気がして、とても怖かったのです。
今でも妹とこの時のことを思い出し、涙が出るほど笑います(笑)
怖さでパニックになったら自分が何をどう思うか、本当にわからないのです。
私たち姉妹は楽しくおばあちゃんの家で過ごしていましたが、二人で家を離れて、どこかで寂しく、不安だったんだろうと思います。
不安が突然の嵐になって私たちを襲いました。
おばあちゃんも小さな孫を二人も預かって、不安だったのかもしれません。
孫から締め出されるという嵐に襲われました(笑)
不安っていろんなことを引き起こします。
でもおばあちゃんの「カギ開けて~」の声はいい思い出(笑)
【お知らせ】
3月モダナークギャラリーの日程です。
3月22日(木曜)23日(金曜)
ご予約roxy.emiko@gmail.com
他の日は元町のカフェにて鑑定しています。
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