むかし麒麟の田村くんが書いた「ホームレス中学生」を読みました。
その中の一場面。
田村3きようだいが少ないご飯を大切に味わうため、たくさん噛みしめて行くと、突然ふわりと甘く感じる一瞬を迎えることを発見します。
その発見を3きようだいはものすごく喜んで「味の向こう側」と名付けます。
最高の命名!
ご飯の味を知らないわけではない、でもその先には未知なる向こう側がある。
私は時々この話を思い出します(笑)
自分の知っていることを、漫然と「知ってるから大丈夫」とは思わないでいようと思うのです。
「それはもうわかってる」
何についてもですが、人がそう思う時、歩みは止まっています。
それは過去から取り出した情報でわかっていると思い込んでいるだけだからです。
たったいま、新たな目でその向こう側を探そうとした時に、新しい発見があります。
それを見つけると「わかってる」と思っていたことが、あっというまに崩壊したりもします。
その時の心の震えが私はとても好きです。
心が震えたからといって、気持ちがいいとは限りません。
自分の間違いや考え不足、思い込みを見せつけられることがほとんどです。
でも、その時に心が震えているのがわかります。
ほんの少しでも向こう側が知れたことに感動があります。
すべては「わかってないことだらけ」なんです。
だから、すべての先には新しい味があるはずと感じています。
時間をかけて、様々なことを思い巡らせ、私は今を噛みしめています。
【知らせ】
7月21日、28日
今月金曜日にモダナークギャラリーにてタロットイベントを行います。
ぜひご予約くださいね!