私の京都の好きな場所、智積院、三十三間堂、八坂神社、下鴨神社、いろいろあります。
昨夜はその下鴨神社の糺ノ森が光で彩られるというイベントがありました。
チームラボという最近とても活躍されている会社の企画でした。

多くの若い人たちがひしめく中を、へーと言いながら空を覆う樹々が染まるのを眺めて歩きました。

神社版の光の祭典は神戸ルミナリエとは対照的に、くぐもった色合いを放っていました。
色を帯びた夜の糺ノ森は、いつもの様子とかなり違う不思議な世界でした。

本殿の中に入って間近で光のボールを見ようする人が長蛇の列を作っていましたが、本殿の前まで行くと中に入らずとも少しだけ中の様子が見えます。

中には大小いくつもの光るボールが浮かんでいました。
私はなんとなくそのボールが魂に見えました。

最先端の技法やテクノロジーで実現していることがたくさんあると思うのですが、
それを見る私はそのどこかを切り取って懐かしがったり、それをスイッチのようにして遠くに思いを馳せたりします。
それが年齢を重ねたということだろうと思います。

ただ純粋に目に映るものを追うことはもう二度とないのかもしれません。
寂しいけど仕方ないこと。
糺ノ森で重なり、混じり、鮮やかさを失った色が、
それもまたきれいよ、と揺らめいていました。