陸上選手のトレーニング風景をテレビで見ました。
そこでは、床に寝ている選手のお腹を、別の選手が踏んでいました。
「なんのトレーニングなんですか?」と取材の人が聞くと、
踏んでいた選手がこう答えました。
「踏まれた時にいかに力を入れないようにするかのトレーニングです」

びっくりしました!
自分の力を最大限に発揮できるように、現役アスリートがとことん追求しているのは「どんな時でも身体に力が入らなくすること」だったのです!
瞬発力の必要な競技はなおのこと、
「身体から余分な力をうまく抜けること」が勝利に直結する強さなのだと思います。

さて、私たちはどうでしょう(笑)
毎日飛んだり跳ねたり全力で走ったり、していないように思いますか?
してますよね?
日々そうして生きてます。
目覚ましの音をスタートダッシュの砲音のように聞いて、私たちの心は日々をクリアするアスリートです。

うさぎ跳びや、水を飲まないような耐える練習方法は昔の話、もはやナンセンス、それは思い込みの練習方法だとみんな知るようになりました。

それなのに、心のことになるとその信心がまだまだ残っていて、必要以上に痛めつけたり、耐えることで強くなるという迷信がそこかしこにはびこっている気がします。
それでは余分な力が入ってしまい、身体も心も固くなり、反対に弱くなるばかりです。

テレビで見た陸上選手は他に、頭を床につけて、逆立ちのようになって足を開脚し、左右どちらにもぶれないようバランスをとるトレーニングもしてました。
人はどうしても、どちらかに身体がぶれるからだそうです。

心も左右のバランスを保ち、いつも中庸であることが一番強いのですから、
心と身体は同じですね。

心を鍛えたいときは、身体を鍛える最先端のトレーニング方法を知るといいんだなと思いました。

トレーニングですから、力を抜く技術を養うために、お腹を踏んでくれる人のことを恨んではダメですね(笑)

脳はわかってなくても、私たちの魂はそうやって踏まれながら強くなりたいと望んでいます。
魂は果敢なアスリートなのです。