娘が小さい頃、割と重ねて病気をしました。
何度も入院をしました。

ある時、退院直後に再入院が決まり、思わず私は夫と2人の車の中で泣きました。
私が人前で泣くのは滅多にないことです。

その時に夫の言った言葉は
『もっと強くならないと』
でした。

その言葉に唖然として、速攻で涙が乾きました。
こんな強い妻にさらに強さを求めるのかと、その時はひどい言葉だと思いました。

また別の病気で入院した時、難しい病気だというショックで、夫が私に「ご飯が食べられない」と言いました。

その時、私が言った言葉は
『日常を守ることが一番大切だとわかってよ』
でした。

つまり、こんな時にそんなこと言わず、嫌でもご飯食べて、大人は日々をクリアして!です。

まぁ、お互い様ですね(笑)

その数年後に娘は長い入院生活が必要となったのですが、私はもちろん強くなっていて、夫はきちんと日常を守り、みなで協力してそのことに臨みました。

お互いがお互いの言葉に何かしらの学びを得ていたのだと思います。

言った相手のその時の感情はさておき、聞こえてきた言葉は役に立ちました。

私たち2人に与えられたのは、このあと必要な言葉でした。
なんてひどいこと言うんだろうと思うことで、お互い忘れずにいられたのかもしれません。


その時の心もちで、言った相手の言いっぷりや、気遣いのなさに傷つくこともあるのですが、感情が作った傷はいつか消えます。

その時には、冷たくひどい言葉として聞こえても、それはのちに自分を助けてくれる言葉となり得るのです

残るのは言葉です。
言った人のことは関係ないとさえ言えます。

それが自分に運ばれてきたワケを知ることこそ、 大切に思えます。