動物の入国準備について(モザンビークから日本へ猫を連れて帰る大冒険) | まきろんのモザログ

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今かよ!!

なんて思われそうだけど、モザンビークから日本へ猫を連れて帰りました猫

 

その連れて帰るまでの手続きと私のモザン人との奮闘を記録しておこうと思います。

 

海外から(特に途上国)から日本に動物を連れて帰りたいという方の参考になれば幸いです。

 

日本入国とモザン出国の手続きは別

考えれば当たり前のことだと思ったりするんですが、初めての場合はそうも考えられないこの事実。

 

日本の入国は日本の手続きに沿って、モザン出国の手続きはモザンの手順に沿って準備が必要です。

 

日本の入国のための手続きは基本的に半年前から始まります。

 

拾い猫や生まれたばかりの仔猫をもらった場合には半年以上前から準備が必要です。

 

動物を海外で飼い始めた場合、日本に連れて帰ることを前提に飼い始め、手続きの情報収集することをお勧めしますキメてる

 

詳しくは後ほど説明しますが、農林水産省動物検疫所のホームページにわかりやすい手順マニュアル・説明書があるので必読です‼️

こちらから↓

 

 

ありがたいことに英語版もあるので、動物病院の獣医さんや役所の人に説明が必要な場合、めっちゃありがたいです。

 

そして、出国はモザンの手続きが必要でした🇲🇿

 

簡単にいうと、日本の入国が許可されているのかとか、動物の健康に異常はないかとか、輸出禁止されてる動物じゃないかとか。

 

私の場合、出国に関しての手続きは、全て獣医さんにお願いしました。

 

モザンの首都は割とペットを飼ってる外国人も多いので、通っていた獣医さんのところでは出国手続きに関してはすでに把握済みですんなりしてもらえました。

 

それでも、間に合うのかめちゃくちゃ心配だったので、そろそろ準備しなきゃと思ったら獣医さんと計画を立てることをお勧めします。

 

モザンビーク人の特徴として、仕事ものんびりしているので、1週間でできると言われた書類が1週間以上経っても、できていない場合があるからです悲しい

 

出国に関する書類は特に、獣医さんの作成ではなく、政府機関で作成され自分ではどうしようもないので、必要な書類がどれくらいで受け取れるのかも含め、確認し、「何月に何をする、何月何日に書類の受け取り」と獣医さんと一緒に計画を立てましょう。

 

SNSとかで、スケジュールを共有しておくのがお勧めです。ニコニコ

日本入国の手続きについて

基本は農林水産省 動物検疫所のホームページの手続き手順通りにする必要があります。

 

必要なことは、

  • マイクロチップの装着
  • 半年前までに狂犬病のワクチン接種2回目
  • 半年前に狂犬病ワクチン抗体検査
  • 40日前までに事前申請
  • 出国前10日以内に健康診断 ※国が指定した獣医のサインと公印が必要
  • 搭乗する航空会社の規定にあったケージの準備

検疫所に詳しく書いてあります。

 

マイクロチップの装着

私の場合は、仔猫を拾いました。

 

「動物を飼うときは一生世話する」と決めていたので、家に連れて帰ろうと決めた時点で日本に連れて帰ることも決めました。

 

マイクロチップの装着は、モザンビークでは義務化されていませんが、日本への入国時にはマイクロチップの装着が必須です。

 

拾った翌日に動物病院に連れて行き、健康診断とお風呂、ワクチン等をセットでしてもらいました。

 

その時、獣医さん曰く、「マイクロチップの装着は6ヶ月経ってから」と言われたので、拾って半年後に装着してもらいました。

 

これはすぐにできます指差し

 

ただし、狂犬病のワクチンを連れて帰るまでに2回は接種させないといけないのですが、この回数のカウントが、マイクロチップを装着してからのカウントになります。

 

「ワクチンしたけど、マイクロチップ入れてない!」という場合は注意が必要です。

狂犬病ワクチンは半年前までに2回接種

どこから日本にやってくるかによるかと思いますが、モザンビークからの日本入国の場合は狂犬病ワクチンの接種が必須でした。

 

元々、野良子猫でもあったので、モザンで飼うにしても狂犬病ワクチンは病院に連れて行った時にすぐに打ってもらいました。

 

この時、まだマイクロチップを装着できない時期だったので、装着してから、もう一度打ってもらう事になりましたが…悲しい

 

ただ、2回目の接種は入国する半年前の血液検査の時の接種でOKです。

 

なので、実質、マイクロチップを装着してから最低1回のワクチン接種でOK指差し

 

半年前に2回目を打つと同時に、採血してもらうことができます。

 

この辺りのことも、検疫所のホームページに詳しく載っています。

狂犬病ワクチン抗体検査は農林水産省指定の研究所に依頼

抗体検査をしてもらえる機関は、農林水産省が指定しています。

 

日本の研究機関はもちろん問題ないですが、海外にいる場合、特にモザンのような途上国の場合は血液検査を他国に輸送して検査してもらう必要があります。

 

血液を輸送なんてどうするの?と不安になりますが、まずは獣医さんに相談しましょう。

 

私は、自力で血液を日本に送って検査してもらったよいう知り合いがいたので、私も日本に送ろうと思っていたのですが、検疫やら保冷を保つための装備やらが難しく、獣医さんに相談しました。

 

もちろん指定期間の名称、場所、連絡先が書かれたホームページの部分を印刷して、獣医さんのところに持参しました。

 

指定機関の一覧はこちら

 

 

相談すると、「あ〜ポルトガルに送るから大丈夫よ」とのこと。

 

モザンのお隣、南アフリカ共和国にも指定機関があるので、そっちに送ってもらおうと思っていたら、獣医さん曰く、ポルトガルの機関の方が料金が安いからポルトガルがいいと言ってくれました。

 

確かに、ポルトガルならちょっと安心。

 

そして、検査結果を受け取るのにどれくらいの時間がかかるのかも聞いておきましょう。

 

なかなか連絡来ないな〜とそわそわするよりも、目安がわかれば問い合わせしやすいですしね。

 

この検査のための採血をした日から半年間の待機期間というのが発生します。

 

この半年の間に日本に入国することはできませんので、必ず入国する日や月から逆算して検査を受けてください。

 

詳しくはこちら https://www.maff.go.jp/aqs/animal/dog/pdf/example.pdf

40日前までの事前届けは抗体検査の結果が出たらすぐにすべし!なるはやが一番!

事前届けはオンラインですぐにできます。

 

「40日前まで」なので、早ければ早い方がいい!と私は思います。

 

もちろん申請内容には動物の情報が必要です。

 

体長、体重、種類、マイクロチップの番号、ワクチンの接種日、ワクチンの種類、抗体検査の数値などなど

 

動物の情報だけでなく、入国予定日や搭乗する飛行機の便名なんかも必要です。

 

ですが、飛行機の便名はギリギリに決まる場合もあるので、ペットの情報がある程度、収集できたら申請しておきましょう。

 

変更や修正はいつでも可能ですキメてる

 

日本ってシステマチックでめちゃくちゃ便利です。

 

なぜ早い方がいいというかというと、出国手続きをする際に、入国する国の入国許可証が必要になる場合があるからです。

 

日本の場合は、事前届けをした後に届出受理書を受け取ることができます。

 

この届出受理書が入国許可証の役目を果たしてくれます指差し

 

なので、例え飛行機の便が決まっていなくても、手続きは進めておかないといけないので、とりあえず申請して受理書を受け取って手続きを進めることをお勧めします。

出国前10日以内の健康診断は日本の形式用紙を持って行うべし!

出国前10日なんてめちゃくちゃ忙しい時期ですが、しっかり準備していれば大丈夫です。

 

健康診断書には検疫所が推奨しているfromACという様式を使用しましょう。

https://www.maff.go.jp/aqs/animal/dog/attach/pdf/import-other-3.pd

 

なぜなら、動物病院やモザンビーク政府(の動物検疫的なことを管轄している部署)が使用する書類には日本が必要としている情報がすべて載っていない可能性があるからです‼️‼️

 

ありがたいことに私の場合は、事前に動物検疫所の方からメールをいただき、書類を事前に確認していただきました。

 

その際にお送りした書類は政府機関が発行した書類のみを見せ、項目が足りないことを指摘され、再度、fromACの記入できる部分は自分で記入し、サインと公印をもらうだけの状態にして再度病院に行きました。

 

病院でこの書類が必要なことを説明し、政府機関の公印とサインも欲しいとお願いして、政府機関にもう一度行ってもらいました。

 

fromACのペットに関する情報の部分は飼い主が記入してもOKとなっているので、検査結果や動物病院からもらった書類等を見比べながら記入しましょう。

 

そして、健康診断の書類の有効期限が10日間です。

 

入国日から逆算して、入国日が10日以内に入っていることを確認してください。

 

おまけ 飛行機で預け入れ荷物としてペットを預ける場合はケージをBIGサイズに!

今回、私が利用したのはカタール航空。

 

カタールは動物にもきちんと対応してくれる航空会社なので安心できます。ハヤブサを会社のマークに入れてますしね。

 

カタールだけではありませんが、航空会社が動物を輸送する際に指定するケージの大きさを確認して準備しておく必要があります。

 

各航空会社のホームページに記載されています。

 

私は、それを確認せずにいつも通院で使っていた段ボールの中くらいのサイズのもので連れて帰ろうとしていました。

 

そしたら、ケージが猫に対して小さすぎると受け入れを拒否されました。

 

チェックインを早めにしていたので、送迎に来ていた事務所の方にお願いして、乗ってきた車で街に戻り、よく行っていたペットショップで大きなケージを購入しました。

 

空港と街のペットショップまでは車で30分かからないくらいですが、渋滞しないかそわそわでしたえーん

 

モザンビーク最後の日にこんなバタバタ劇が待っていたとは思ってもみませんでしたし、2年間のモザン生活の中で一番ハラハラしました。

 

何事も準備が必要だという教訓です。

 

今回はモザンビークで経験したペットの輸送手続きについてご紹介しました。

 

日本の入国に必要な手続きは基本的に同じかと思いますが、国によって出国手続きが異なるかと思いますので、参考程度に読んでいただければ幸いです。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

追伸

無事に入国できた愛猫は今日も元気です。