やっと始まった実習 | まきろんのモザログ

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JICA海外協力隊(青年海外協力隊)での活動やモザンビーク生活を記録します。
2019年4月~2020年3月 JOCVとしてモザンビークで活動(コロナにより強制終了)
2021年10月~2023年10月 モザンビーク(任期満了)

 

延期に延期を重ねた試験が終わり、やっと実習が始まりました照れ

 

実習先は3か所あるけど、自宅から実習先の病院に直接向かうということと、週3日の活動している学校ということで、2か所に監督に行くことになりました。

 

週3日のうちの残りの1日は学校で業務することに。

 

その2か所はありがたいことに家からシャパで1本で行ける場所。

 

1ヵ所は後輩隊員の家の近くで、もう1ヵ所も後輩隊員が活動している場所&自宅近くなので、お昼を一緒に出来るかも♪

 

日頃はモザン人としかかかわらないので、息抜きができるのはありがたい♪

 

★実習と言っても見てるだけ

実際、実習って何するんだろうな~ってくらい、何をしているのか知りません。

 

なので私も、実習生として生徒として勉強しようと思います。

 

が、なんと見てるだけニコニコ

 

病院の薬剤師は基本、薬の在庫管理が主みたい。

 

薬剤管理も大事な仕事なのですが、投薬内容が薄すぎてもうカスカス泣き笑い

 

まぁ、2年しか勉強していない人たちに日本並みの投薬を求めちゃいけないけど…。

 

でもま、まずは状況把握ということで見学。

 

★処方箋は出るけど、薬がない。

午前中だけ病院に滞在してたけど、結構な数の患者さんが薬を受け取りに来てました。

 

モザンの公立病院のシステムとしては、診察代5MT(約10円)、薬代は処方箋1枚につき5MT。

 

処方箋に最大3種類の薬を記載するようで、薬の種類に限らず、1種類でも3種類でも5MT。

 

だから、薬が増えて、5種類とかになったら、1枚に3種類記載されてるので、3種類の処方箋と2種類の処方箋になります。

で、5MT×処方箋2枚で、10MT。

 

ただ、残念なことに病院の薬局にない薬も処方されるので、その場合は、ある分は薬を渡して、ない分は外の薬局で買ってもらうことになります。

 

が、ここで問題が発生します。

 

公立病院の薬局で処方できる薬は一律、5MTですが、病院外にある薬局は基本、個人の薬局なので、正規の薬代を払わないといけません。

 

つまり、外で薬を買おうものならバカ高いってこと。(モザン人にとっては)

 

なので、薬がない患者さんの中には、「お金ないから薬買えないよ~」なんて言いながら去っていく人も。

 

でも、こちらとしても無いのでね。

 

どうしようもないのです悲しい

 

具体的にどういった薬がないのかっていうところまでは把握しきれていませんが、ないからと言ってある薬の代用を医師に疑

義照会することもありません。

 

代替薬があるかも不明ですが…

 

そこまでの薬剤師のレベルではないからね。

 

てか、活動先の生徒は薬剤技師って言う資格。

 

日本でいうところの准看護師の薬剤師版ってところでしょうか。

 

なので、医師に進言するほどの知識も無ければ、地位もないのです。

 

現状打破にはまだまだじかんがかかるだろうな…。

 

★投薬は用法用量を説明するだけ。

日本だったら、薬局で薬をもらうときは用法用量と一緒に服用時の注意点や副作用の説明なんかもするけど、モザンでは用法用量だけ。

 

あ~性感染症の抗菌薬?抗生剤?が出たときは「1週間、お酒飲まないでと性行為はダメ」とは言ってたけど。

 

流石、アフリカ途上国、性感染症とHIV患者は多いでガーン

 

あとは、塗り薬が出たときは、どこに塗るように言われてるのかの確認はしてるくらい。

 

他に飲んでる薬があるとか、アレルギー歴とかは確認無。

 

あ~後々、気付いて確認してなかったけど、パラセタモール(アセトアミノフェン:カロナール)とイブプロフェン(イヴ)の解熱鎮痛剤がセットで処方されてる人がいました。

 

私は手書きの処方箋を解読するので手いっぱいで、頭回ってなかったけど…

 

2種類の解熱鎮痛剤を出すのはこっちでは普通なのか…

 

日本だったら疑義照会ポイントだけど。

 

(そういった先生もいるかもだけど、日本の場合は保険で切られそう…)

 

そんなかんじで、薬揃えて、使い方説明して、さようなら~っていう感じの投薬でした。

 

★薬が納品されたら踊って喜ぶ薬局長

ちょうど、薬の納品日だったらしく、途中で納品確認と薬の整頓のお手伝いをしました。

 

日本みたく毎日納品されるわけではないので、まとめて納品。

 

それでも、段ボール20箱くらい。

 

薬の在庫スペースには未開封の薬もあるけど、モザンでは足りないくらい。

 

在庫切れもしょっちゅう悲しい

 

なので、納品された時には薬局長は踊って喜んでました(笑)

 

しかも、患者さんが窓口に来てるのにそっちのけ泣き笑い(笑)

 

結局、別の同僚の薬剤技師さんが投薬してたけど。

 

今回納品されたのはHIVの薬ばかり。

 

日本じゃHIVの薬にお目にかかることなんてなかったので、いい経験です。

 

複数の種類の薬を毎日、服用しないといけないので、合剤(複数の薬の成分が合わさったもの)のボトルがたくさんあんぐり

 

合剤の薬の中でも納品に偏りがあって、患者さんによっては在庫切れで服用が止まっちゃう場合もありそう。

 

HIVの治療は服用率100%を目指さないと、薬剤耐性のHIVができてしまうのでちょっと心配。

 

それでも、HIVの薬がこんなにも大量に納品されてるってことは本当にHIVの人っておおいんだな~と実感しました。

 

まぁ、「私HIVなんです」なんて自己申告するような話をすることも無いしね。

 

なかなか、課題が山積みのモザンの病院事情不安

 

せめて、投薬とか在庫管理がよくなるといいんだけどね。

 

1か月の実習期間じゃ、なにもできないだろうけど、指導できることがあれば進言してみようと思います。