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では以下、#70 Podcast台本です。

#70 笑えるツッコミ 笑えないいじり



この番組は「人生において大切な場面での話し方、伝え方に関してちょっとしたコツをお伝えしていきます」

元局アナで話し方講師の早坂まき子と申します。
よろしくお願いいたします。



さて、今回は「笑えるツッコミ 笑えないいじり」
についてお話ししましょう!


昨今では、企業でもコンプライアンスを遵守することに重きをおく傾向があります。
社会人の皆さんならばどの業界で働いていても立場、年齢問わず感じることでしょう。


インターネットの普及やグローバル化、企業の不祥事などによって
各々の就業規則や、企業倫理、社会規範などを守ることを重要視せねばならないといった考えになっているわけですね。


そんな令和6年の今でもパワハラ、セクハラなど連日ニュースになることもしばしばあります。


そんな世の中の情勢から以前とある質問を受けました
相談者さんをAさんとしましょう。


Aさんの上司がこんなことを述べたそうです。
「こんなオーバーコンプライアンスな時代、もう同僚とおちおち雑談すらできないよー!どうしたもんですかね?」と。

するとAさんは返答したそうです
「容姿のことに触れたり、人をバカにするとか嫌な気持ちにさせるようなことを、言わなければいいんじゃないんですかね?」

そうしたら上司は
「そうしたら、いじったりもできないじゃないか。部下として可愛がってツッコミを入れてあげているのに、飲み会とかも盛り上がらないよなぁ」と答えたとのこと。


まぁここまでのやり取り、昭和の名残りがプンプンしますよねー!
昭和や平成の始めの体質が残る企業とか団体とか、早坂と同世代の40代とかは「あーいるいるそういう人!」って共感してもらえるのではないでしょうか。


というわけでAさんからの相談が今回のテーマです
笑えるツッコミ 笑えないいじり」

ちょっと説明が複雑ですが解説しましょうー!




いきなりですけれど、前半の「笑えるツッコミ」については
《これを言えば絶対笑ってもらえるよー》というノウハウはありません!

相談の返答になってないじゃーーーんとツッコミが聞こえてきそうです。

が、アナウンサーは「笑い」のプロじゃないんですよ。
なので《絶対失敗しない、笑えるトーク》は知らないし、それを目指して喋ることはほぼありません。


だけど、これだけは言えます
どんなにプロのお笑い芸人でも噺家さんでも、
100%・絶対笑ってもらえる、は相当難しいって言ってましたよ。


だって大人気TBSラジオの神田伯山さんだって番組内で
「講談の会やったけれど、ウケが悪かった」とか語ってる時あるんですよね。
これ伯山さんだけじゃなくって、他の芸人さんも《おんなじネタなのに大爆笑の日もあれば、笑いが薄い日もある》
とか言ってるんですよ。


だからね、笑いのプロの人たちだってそうやって苦戦する時もあるんだから
私たち笑いの素人が、練習して経験積んで、日々工夫したとしても《どんな相手でも絶対ウケる話》って相当な奇跡だったりすると私は考えてるですよ。

簡単にいうと、ハードル高いよ!ってことです。


なので、「笑えるツッコミ 笑えないいじり」
の後半部分のお話をしますね。
「笑えないいじり」について。






今の時代ちょっとインターネット検索したら、どんなことがセクハラやパワハラ案件となるか、法律家じゃなくてもわかるような解説文沢山あるんですよね。
ぜひ検索してみてください。
弁護士とかその道のプロが答えてくれています。


例えばパワハラだったら
「身体的、精神的な苦痛を与えること」とか
「人間関係の切り離し、個の侵害」とかね。

なので、これらはよくないんだよといった基本を踏まえたうえで
私は法律家としてではなく、話し方講師として
「笑えないいじり」についてのお話をします。


大切なこと
⑴ 関係性

⑵今この瞬間に改善できるかどうか

⑶他人の地雷はどこにあるかわからない


他にも細かいこと言ったらキリがないんですが
今回はまずこの3つを知っておくといいよーというものをご紹介しますね。


⑴ 関係性

これは高校生以上の学生さんとか社会人ならば
「初対面やまだ信頼関係が築けていない頃に、ツッコミトークは気をつけようね」ということです。

ただ
子ども同士だったらとか
関西人同士ならばという例外もあって
会った初日に、ツッコミあって笑いが起きることもあるでしょう。


なぜなら、子ども同士はそもそも社会性を学ぶ過渡期ともいえるので
まだ友達ともいえない知り合ったばかりの関係性でも、ツッコミの加減がわからなくても当然なんですよね。


あと関西人の方たちは、ボケツッコミの文化が日常から沁み渡っている場合も多いので
会った初日に、ボケ担当ツッコミ担当を瞬時に判断し、瞬発力をもって会話が成り立つんですよね。
幼い頃から家族同士でもボケ、ツッコミし合っているご家庭は「当たり前」なんでしょうね。


早坂家は関西圏出身者が誰もいないので
高校生の頃、初めて大阪や兵庫出身のクラシックバレエ仲間に出会った時驚きましたもん!
初日からツッコミはいりましたよ、笑


で、個人的な感想なんですが
関西圏のお笑い文化が浸透した生活をしている方々って
「空気読みが上手い」んですよね。
ここはふざけてよいか、ダメなのか、という空気の読み方が絶妙なんですよ!

そこのセンスが磨かれていくんでしょうね。

で、話を戻しますが
子どもでも関西圏でもないのであれば、ツッコミは仲良くなってから…をオススメします。
特にあなたにとって大切な場面ではね。

どーでもよい場面だったら、思い切って初対面からツッコミ入れる、というのもワンチャン上振れ反応狙ってみたら良いのではないでしょうか?
でもかなりの「賭け」だとは思いますけれどね。




⑵今この瞬間に改善できるかどうか

これ、最近よく言われていますよね。
先輩に教わった考え方なんですが、結構有名人の方とかもSNSやYouTubeなどで発信されているのを見聞きしたことあるんですよね。


具体例をあげると
「歯にほうれん草はさまっているよ」
と、ツッコミ入れるのは
その場で鏡とか爪楊枝あれば、取れるじゃない?
だから瞬時に直せるわけ。


容姿や見た目のことを触れてはならない、とか触れずらいとよく聞きますけれど
身だしなみとしての注意だったり必要な場面もあるでしょうし、深刻ではない伝え方をすればそれほど問題ないわけですよ。⑴の関係性がちゃんもできていればね。

同じように
「風に吹かれて髪の毛ボサボサだよ」もその場でパパッと直せるし

「ネクタイゆがんでるよ」も整えられますよね。

だけれど
「若いのにハゲてるね」はその瞬間ではどうにもできないし

「なんでそんな似合わない色のネクタイしてるの?」も買い直さないかぎりその瞬間では直せないです。


ここまで見た目や身だしなみの話をしましたが
性格とか育ちとか生活環境とか…
その場では変更できないことについて、笑いをとろうとしてツッコミのは、ナンセンスじゃない?ってことです

ぜひ、覚えておいてください。








⑶他人の地雷はどこにあるかわからない


地雷、というのは「他人に言われたくない、触れられたくないこと」ですね。


私もここまで生きてきて、人間関係において後悔するような言動をしてしまったこと多々あります。
あるんですよ、アラフォーともなればそれなりに大なり小なりあるものです。


でね、テーマである「笑えないツッコミ」に関してはこの
《人それぞれ地雷はあるし、その内容は個人によって内容の違いがあるよね》
ってことに大きくリンクするんじゃないかな、と感じるわけですよ。


例えば、これまでの経験で
「家族の話」が地雷の人もいるし
「学歴の話」が地雷の人もいるし
「容姿の話」が地雷の人もいるし
「仕事の話」が地雷の人もいる

もうありとあらゆる《他人に触れられたくないこと》が、人それぞれあるわけですよ。


軽めの具体例を挙げると 
私、中学生の頃「音痴な友人」がいたんですよ。
で、その子は自分で一回「音痴をネタ」にしていたわけ。
だから、安心して笑いとして音楽の授業後にツッコミ入れていたんですよ。
そうしたら、1ヶ月後くらいに「音痴ってバカにしないで」って怒られたんです。


当時は未熟なので「えぇーー怒るんだ?」ってわからなかったんですが
「自分で言うにはいいけれど、他人には言及されたくない」ってことのようだったんですよね。
この一件で学ぶわけです、中学一年生の早坂は。


その後も《人によって色々と触れられたくない事があるんだな》と、歳を重ねるごとに知るんですよね。

身近な人の話はさすがにポッドキャストのネタにできませんが、皆さんも1つや2つありませんかね?



世間でも言われている地雷あるあるで私も経験したことといえば
・なんでまだ結婚しないの?
・なんで子どもいないの?

っていうツッコミですかね。
これらを心配して、真剣にシリアスに聞いてくるって人はまぁ嫌だけど、嫌ですけれど百歩譲って反応できるんですが
個人的には、笑えるツッコミとしてこれらにズカズカと心に踏み込んでくる人は苦手なんですよねー
平気!って方もいらっしゃるでしょうけれどね。


《具体例》


令和の今、だいぶ減ったとは思いますけれどね。
私の肌感。 

でも周りの人達、ちょっと歳下30代の方と話していると「まー今でもたまにツッコんでくる人いますよー男女問わず」って言ってる人もいましたけれど。
だから、人によって環境も様々でしょうね。


なので、もし今「笑えないいじり」を連発されるような環境にいる方がこのポッドキャスト聴いているのならば、ご自分の心と身体の健康を大事にしてくださいねー!


といいますことで、ここまでお聴きいただきありがとうございまーす!


話し方・伝え方に関して質問ありましたら、番組概要欄のお便りフォーム、もしくはInstagramのDM・コメント欄で受け付けています。

一緒に、前向きに、頑張りましょー!!




今回のおまけ(雑談)コーナーは…


就活生へ向けて、仙台放送の件についてメッセージ。