2019年観劇はじめ。
もちろん宝塚です月組の『ON THE TOWN』@国際フォーラム。


正直ね、想像以上に楽しかったのですよ!
ブロードウェイミュージカルって版権問題で改変というか契約上変えられないとか縛られる点がとても多いと聞くし
妄想・幻想シーン、夢のシーンが多いなって2014年に青山劇場で同作品観た時に感じた記憶がありまして…。


あぁごめんなさい。
すっごく楽しかった!!




まず主演・珠城りょうさんの素朴で真面目だけれど、一途ではつらつとした海軍の青年ゲイビーが似合いすぎて、プロローグからワクワクしました。
水兵さんの衣装も爽やかに着こなし、似合いすぎです。
脚が長い!!
真っ白な衣装なのにスタイル抜群さがわかるのは、さすがだわ…。

それと前回が『エリザベート』のトート閣下は歌唱中心でしたから、あれだけガンガン踊る珠城さんと月組さんを久しぶりに観られて嬉しい!
WSSも私は大好きなので、バーンスタインの曲をいっぱい浴びれて&生のオーケストラで贅沢な時間でした。


トップ娘役プレお披露目となった美園さくらさんの第一印象は、「アメリカンガールが似合う!」そして「赤が似合う」。
赤いドレス可愛かったなぁ。
女優を夢見て夜のクラブで働く女の子アイヴィをキュートに演じられていて、去年の『雨に唄えば』より堂々とした佇まいが印象的でした。
また新たな月組トップコンビがこれから先楽しみになる作品です。


ハッピーコメディミュージカルのはずなのに、うっかりじんときてしまったのがコニーアイランドに向かう2カップルが地下鉄に乗って歌うシーン。

24時間しかニューヨークに滞在できない水兵なので夜が近づき間も無くやってくる別れを惜しむナンバーです。
「きっと会える、またいつか…♫」というような内容の歌詞なのですが、戦争が絡んでくる時代背景を考えたり、海軍という男性陣(チップとオジー)の立場を考えたりすると
「二度と会えないかもしれない、たぶん…会えない。ニューヨークという大都会で巡り会えたことの奇跡」を噛みしめるように歌う白雪さち花さんと蓮つかささんが切なくて…寂しげで…。


この作品自体は明るくて楽しいけれど、第二次世界大戦中でいつ戦地に赴き死ぬかもしれないっていう背景を考えると
彼等が必死にニューヨークで出会いを求めて弾けたがるのもよく分かるし、現実逃避でもあるのかなって思いました。


スカステ稽古場情報でも千海華蘭さんが「ただ明るいだけでなく、こういう時代だったんだなと思いながら見ていただくとまた違った見え方が…一人一人にドラマがあると思う」(「」内のコメントはニュアンスです)といったことを語っていて
この作品の存在意味や深さというのが、ちょっとだけ垣間見えた気がします。



なーんて一瞬、まじめに考えましたけれど
観劇中はカラフルな衣装も、ザッツブロードウェイ的な音楽も、個性豊かな登場人物も、楽しめる点は沢山あると思うので
これから観劇の方々、肩の力をぬいて堪能できるのではと思います。


妄想(夢)シーンとかナイトクラブのシーンとか、下級生までガンガン踊るナンバーが多いからダンスが好きな人、ダンサーさん好きの宝塚ファンにはたまらないですよ。
私は楽しかった!です!以上!です!