雑誌『東京人』

吉原遊廓特集に反応し購入してあっという間に読了しました。


NHK『ブラタモリ』で吉原を扱った時と同じく、渡辺憲司先生の専門的な解説も注目です。




私、大学卒業論文テーマを本当は「吉原」もしくは「花魁」を選択しようとしていたんですよ。

井原西鶴とか山東京伝とかに惹かれて。



なのですが、「就職活動中に面接で卒業論文について聞かれる事が多いよ」と先輩がたに伺いまして

《なぜ吉原、花魁に興味を持ったのか》

という理由を聞かれることが、就職活動中に相応しくないかなぁと躊躇してしまったのですよね。


今考えたら、それはそれで個性になるのにね。

チキンな私です。

怖じ気づいた私は、無難に【歌舞伎 女方】というテーマで卒業論文を書きました。




吉原とか花魁に興味を持ったのは、売られた女の人たちが

当時江戸の文化や流行を生み出す存在であり、春を売る仕事ながら同性からも憧れられるような

まるで現代でいうアイドルに似た煌びやかな立場でもあった……というのがどうにもしっくりこず、謎が残る不思議な世界だなぁと疑問を抱いたからです。

だってほとんどの女性は自ら望んでなった立場ではなかろうに。



この『東京人』表紙にも書いてあるように

吉原は「嘘を楽しむ世界」と、性のはけ口というよりは“ 疑似恋愛を楽しむ世界” と表現されることが多いのですが

そこに隠れた女性たちの哀しみ、苦しみを文献から汲み取りたかったのですよね。



でも残された書物の記録には案外、哀しみばかりではなかったり…。

ホント不思議な場所です吉原って。

幕府公認ですしね。



この『東京人』読んでへーーっと思ったのは日本橋にあった【元吉原】の頃は男性だけではなく一般市民の女性も行き交っていたし、吉原・廓の中には普通のお店、豆腐屋さんとかもあったり子供たち遊んでいたっていう記述。

(この子供って禿ではないのかしら?その解説はなかったな)

出入り自由でかなりオープンな場所だったようですね、元吉原の時代は。

浅草の方の新吉原に移転してから様相が一変したようです。



歌舞伎や落語によく登場する吉原という場所。

『東京人』を読み返して勉強したいと思います。


この知識、活かすところがないけれど。笑。





全然話が変わりますけれど、宝塚の月組さんが東京で間も無く初日を迎えますね。

『エリザベート』をまた観られる日が今から楽しみでっす。わくわく。