今年もこの季節がやってきました。


ちなみに何故私が毎年このブログを書くのかというと過去一人だけ「あなたのブログで娘の心が救われました」とご連絡いただいたのです。
反応がほしくて体験談を綴っているのではなく
【本日限りで夢が叶わなくなって、泣きじゃくる誰か】に届いたらいいなって思って書いているだけです。

しつこいけれど、毎年勝手に使命感抱いています。
だって合格した人へのメッセージは多いけれど、不合格者へのメッセージって少ないでしょ。
しかも不合格者からのは。



3/27に宝塚音楽学校、108期の合格発表がありました。
今年は新型コロナウィルスの影響で公式サイトでの発表のみだったようです。
例年と違う合格発表は、ある意味後世に語り継がれる期となりますかね…。


 

毎年のことながら言わせてください。
年齢制限が設定されているため高校三年生で宝塚音楽学校入学が叶わず、タカラジェンヌという夢を失った後輩たちへ。




私は今でも宝塚観劇は好きだし
宝塚受験当時のバレエ教室友人が現役のタカラジェンヌとして活躍するのも応援したいし
この二点は嘘偽りない気持ちです。
皆、とっても魅力的で個性的で宝塚歌劇団に入るべくして合格されたという人ばかりで。


とはいえ【夢は、必ずしも全員が叶うものではない】と悟ったのも宝塚受験がきっかけです。
夢も希望も失い、浪人生活を送りながら後悔と反省の毎日をすごした一年間。


三度挑戦して、三度とも最終面接まで進んだのに合格出来なかったのも悔しかったですし
あまりに純粋にひと筋の夢に向かいすぎて、親に迷惑をかけてしまったことを、実は今も後悔しています。(内部進学のことなど)


受験時に、宝塚不合格だった場合の人生をまったく計算して対策を練っていなかった自分が悪いのですが、18歳の自分には辛すぎる毎日でした。
(若さ故の根拠のない自信ってやつですね、苦笑。タイムマシーンがあったら全力で説得するわ)




今日でタカラジェンヌの夢が叶わなくなってしまった皆さんへ。


今は心の整理がつかないかもしれませんが、いつかきっと【自分の進みたい道】が見つかります。


そして1年後、5年後、10年後…30年後とか、もーーーっと先かもしれませんが
いつかは『宝塚ではないけれど、別の居場所が見つかってよかった。 あの時悔しい思いをしたから今があるんだ!!』と納得する日がきます。
絶対きます。

その時の出会いや経験が、38歳になった今でも私は活かされていますし素敵なご縁にも繋がっています。
アナウンサー就職活動の時にもネタになりましたし。

ですから、自暴自棄にならないでくださいね。



昨年末、とある娘役さんのお茶会参加した際に同じテーブルに音大生のお嬢さんがいらしてね
宝塚受験したけれどその夢が叶わなくて、音大へ進学したとのこと。
舞台に立つ夢を諦めず、宝塚ではなくてもエンターテインメントの世界を目指すその女の子がとても凛々しくて「どうやって気持ちの切り替えができたんですか?」って私が質問したいくらいでした。
壁にぶち当たったり失敗したりしながらも、必死にもがいて努力して、新たな夢を持つって尊くて素敵なことですし、人間の強さを彼女と会って再確認しました。



みんながみんな、すぐに気持ち切り替えられないかもしれませんけれど
他人(ひと)の心の痛みが分かる人になれます、きっと…。
(合格された方が「痛みが分からない人」というわけではなく)
いっぱい泣いて、悔しさを糧に別の道で羽ばたきましょう。



そして、合格された皆さん、おめでとうございます。
努力が実を結ぶその喜びをどうそ噛み締めてください、素晴らしいこと!
受かることも大変ですが、入学・入団してからも大変な宝塚・芸能の世界。
是非ともキラキラ輝いて舞台から夢をもたらす側となってください。




毎年、同じようなことを語り、偉そうですみません。

18歳当時、生きる希望を失った私も人生の先輩たちに沢山励まされ助言をいただいたから、なんとかやってこれました。
(毎日「死にたい、生きていても夢も希望もない」って言っていましたからね…)

大げさと思われるでしょうが、これが宝塚歌劇入団が一生叶わぬ夢となった後輩たちへ贈ることばです。


大丈夫、貴女の居場所はどこかにちゃんとありますよ。
どこかに。
時間をかけて探しましょう。


「夢が叶わなかったら人生終わり」じゃないよ。