「う」は海にちなんだ妖怪がいっぱい登場しますよ。
勘違いして間違いそうです。
海坊主(うみぼうず)
目が光っててくちばしがあるとか、顔の無いただの黒いものとかデカイとか人間サイズだとか地域によって諸説あるのですが、巨大で黒い海に現れる塊。ぬるぬるした体らしいです。
人間にスリスリ寄ってきたという話が残る地方もあり。船を襲って人をさらうという話も。
思うに、漆黒の海原への畏敬の念から生まれたんじゃないかなぁ。夜に急に波に襲われれば入道のように思えるのかも。
うわん
この妖怪はなかなかお茶目さんだと思うのですよ。
姿を見せずに、急に「うわん」と大声を出して驚かす妖怪。古い屋敷に住んでいるとか。
だから古い屋敷に引っ越したら気をつけて。古い屋敷に引っ越した夫婦が「うわん」の声が五月蝿くて眠れなくて、近所の人に言ったら信じてもらえなくて、一晩じゅういちゃついてたから寝不足なんだろ、なんてからかわれた話が載っているよ。
牛打ち坊(うしうちぼう)
家畜の牛やウマを傷つけて殺してしまう妖怪。徳島県に出たとか。黒いタヌキみたいな姿らしいよ。
殺すのが目的ではなく、血を吸うために傷を付けるけど、結果的に死んじゃうようです。
というか、死因の判らない死に方をした家畜がいたりすると見えざる力=妖怪の仕業になったのかなぁ?その辺が、この妖怪の生まれた起源かも!?
姥火(うばがび)
一言で言うと、火の玉ばあさん。
大阪に出たと言う1尺(30センチ)くらいの火の玉。神社の油を盗んでいた婆さんが死んでこの妖怪になったとか。
火の玉系の妖怪がいっぱいいるらしい。妖怪と言うか幽霊よりなのかしらね。
海女房(うみにょうぼう)
島根半島に出た半漁人みたいな人魚みたいな妖怪。
樽にしまっている魚の塩漬けを食べに子連れでやってくる。あっと言う間に樽を空にしちゃう。
海夫人ともいわれる。海坊主の奥さんらしいよ。
うしろ神(うしろがみ)
暗い夜道を歩いていて、後ろから髪を引っ張られたり首筋を冷たい手が触った感触があったらうしろ神が居てます。
岡山県津山では、束ねていた髪をくしゃくしゃに乱されて、首筋に熱い息を吹きかけられたなんて話が。
あと、風をおこして傘を巻き上げたとか、とにかく歩いている人を吃驚させるようです。
これはまぁ、夜道でなんか出そうだなとか怖いなって思う人の気持ちから生まれた感覚妖怪かね?
海の妖怪に興味を持った?
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