「64年ものの糠漬け」
「NUTA」
「ブーダンノワール&ブラン」
広尾『Si』オーナーシェフの渡辺さんに、
予め食べるべきメニューを伺ったところ、
その3者が返ってきたのですが、
とんでもない年数の糠漬けは、
↑これでした。
一見とてもフレッシュ感ある糠漬けで、
食べても、
やはり若々しい美味しさが届いたのですが、
64年ものとはと、
糠床のことだったんです。
なるほど納得です。
あまりにハマりすぎて、
〆のカレーにも、
「あの、、、糠漬けがまた食べたいんですけど…。」とお願いして添えて頂きましたが、
このカレーがまたビックリ。
後を引く魅惑的な辛さで、
食べれば食べるほど旨みも増し、
牛肉やレンズ豆等も入り、
ナッツのカリカリ感も美味しさを持ち上げてくれてました。
辛くて、
シーシー(sisi)言ってましたが(Siさんだけに。笑)
お腹いっぱいでもお代わりしたくてたまらない逸品です。
でも、
お代わりはグッと我慢して、
「桃とリンゴのコンポート&ドライフィグを添えたフロマージュブラン」と、
「レーズンミックス」でフィニッシュしてました。
次なる現場でまた食べてましたが(苦笑)、
食べ終えてからもまたまた糠漬けやカレー達が恋しくなってました。
因みに、
糠漬け・カレー・デザートに至る前は、
オーガニックの純米酒「天鷹」や、
「阿里山烏龍茶」を飲みつつ、
「リエットとトマトのブルスケッタ」からお料理スタートでした。
そして、
気になっていた「NUTA」が登場したのですが、
ホタテ・分葱・アスパラ達を、
西京味噌や味醂を煮詰めて、
レモン風味のオリーブオイルやシェリービネガーでマリネしたものでした。
いわゆる日本でいう「ぬた」の渡辺さん流ですが、
オイルやビネガーもオーガニックです。
そうそう、
こちら、
有機素材を中心に、
一切砂糖を使わず、
味醂やフルーツで甘みが付けられてるんです。
名物でもある「ブーダン」にも、
例えば、
ノワールの方は、
リンゴのピュレがソースになっていたり、
ブランには「レンズ豆」がてんこ盛りに合わせてあったりと、
砂糖無しでも、
甘みをちゃんと感じる仕組みが施されてるんです。
何だか茄子にも見えるブーダンノワールですが(笑)、
とても優しい味わいでした。
鉄分豊富な鹿の血入りです。
ノワールも、
ブランも、
皮はプチッと弾け、
中身はムースみたいな滑らかさなので、
そんな食感のコントラストも楽しめるんですよね。
続く、
シェフおススメ鴨肉も、
お肉そのものは言うまでもなく、
脂身まで美しく、
脂フェチの私のお腹をグッと掴んでくれました。
思わず、
「あ、美味しいカモ」と口走ってましたが(苦笑)、
「美味しいかも」ではなく、
「美味しい鴨」でした。
ガルニのゴボウとの相性もバツグンです。
この美味しい鴨の後に、
華麗なカレー→デザートという結末でしたが、
こちらのコンセプトは、
「調和」と「無垢」
そのコンセプトが、
空間も含めて、
お料理やお酒・器・音楽等、
全て五感を通して伝わってきます。
それもそのはず、
シェフの渡辺さんは、
なんと元建築家さんなんです。
しかも、料理経験もないとのこと。。。
なのにこれだけの腕があるなんて、、、
やはり料理も、
センスと才能って大きい要素ですね。
逆に料理経験がない方が、
固定概念にとらわれない個性的な発想や新たな世界が開けるのかもしれないですね。
因みに、
お料理は、
木曜と土曜はアラカルト。
それ以外の曜日は、
一斉スタートのペアリングコース(1日10人限定)ですが、
お一人で切り盛りなさってるんです。。。
これまた驚異的です。
何だか色んな意味で驚き満載でしたが、
最初から最後まで、
キッチンの脇の鎌倉野菜が気になって仕方なかったです(苦笑)
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