寒天の語源遺産を巡り、
今年、39,9度を記録した京都にいらっしゃった方から、
この画像と、
この画像と共に、
○
この「羊羹」が届きました。
1658年に、
日本で初めて、
「蒸し羊羹」に寒天を加え、
「練り羊羹」を完成させた
元祖羊羹処『総本家駿河屋 』の手作り「古代伏見羊羹」です。
創業は、
「煉り羊羹」は、
厳選した北海道産手亡豆を使い、
甘さを抑えた紅色の羊羹で、
「夜の梅」は、
北海道産小豆羊羹に大納言小豆を散りばめ、
その切り口の様は、夜に咲く白梅を表現してあるようです。
どちらも周りが砂糖でかためられていて、
じゃりじゃりしてます。
以上は京都老舗羊羹でしたが、
こちらは、
新しめな「花豆ようかん 」です。
○
大きな花豆がのってます。
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米粉とか薄力粉とか葛粉が入ってるので、
むっちりしてて、
ちょびっと「ういろう」風です。
『園山』スタッフ と、
おいしくてほっぺが落ちそうなまかないごはんを食べながら、
世界事情話しながら、
洋服に「鰹サラダ」をこぼしながら、
この「花豆ようかん」を食べてました。
○
それにしても、
「羊羹」て、よく考えると不思議な漢字ですよね。
だって、
「羊」の「羹」ですから。
語源を辿ってみると、
もともとは中国の料理で、
読んで字の如く、
「羊の羹(あつもの)」だったとされ、
これは、
羊の肉を煮たスープの類で、
冷めることで、
お肉のゼラチンによって固まり、
自然に煮凝りの状態となったもののようです。
それが、
鎌倉時代から室町時代に、
禅僧によって日本に伝えられたそうですが、
禅宗では肉食が戒律、
五戒により禁じられているため、
精進料理として、羊肉の代わりに小豆を用いたものが、
日本における羊羹の原型になったみたいです。
が、
別の説によると、
羊の肝臓の形をした菓子である「羊肝こう」が、
中国から日本に伝えられた際、
「肝」と「羹」が混同され、
「羊羹」と呼ばれるようになったとも言われてます。
いずれにせよ、
初期の「羊羹」は、
小豆を小麦粉と混ぜて作る「蒸し羊羹」で、
この「蒸し羊羹」からは、
「ういろう」が派生しているそうですよ。
○
そして、
冒頭に書きましたように、
『総本家駿河屋』岡本善右衛門によって、
「煉り羊羹」が完成したみたいです。
歴史ある「羊羹」ですね。
うち の店長は、
「羊羹」が大好物ですが、
なななななんと、
未だかつて「羊羹」を食べたことがないスタッフちゃんが一人 いました。
みんなで、びびびびびっくりしてましたが、
私も意外と食べたことがないメジャーな食べものがありますから、
人それぞれですよね。
でも、
その子の初めて口にした「羊羹」が、
「羊羹」の元祖でしたから、
とても貴重な経験になったかと思います。
ただ、
『駿河屋』の「羊羹」は、
周りが砂糖で固まっていましたし、
「花豆ようかん」は「蒸し羊羹」だったので、
いわゆる「一般的練り羊羹」を私が作って、
食べてもらいました。
「園山真希絵風羊羹」
○材料(作りやすい分量)
A水…200cc (※こしあんの半量)
粉寒天…4g
Bこしあん…400g
甜菜糖(orきび砂糖or黒糖)…50~100g (こしあんの甘さで調整して下さい)
○作り方
※予め型は水でぬらしておく。
①鍋にAを入れて(先に水から入れる)、木べらでかき混ぜ、沸騰してきたら、
Bを加える。
②中火のやや弱めにして、もったりしてくるまでひたすらかき混ぜ、鍋底が見えるようになったら、火からおろし、一気に型に流し込む。
③粗熱がとれたら、冷蔵庫に入れて、固まればできあがり。
です。
○
今回は、
水の代わりに、
黒豆を炊いた煮汁で作りましたので、
黒豆パワーも吸収できます。
乾燥を防ぐため、
保存する時は、
ラップに包んで下さいね。
「羊羹なんて作れない」なんて思われてる方も多いと思いますが、
上記のレシピで失敗なく作れちゃいますから、
何気に作りやすいんですよ。
今日は「老人の日」でもありますし、
そろそろ「敬老の日」もやってきますし、
おばあちゃんおじいちゃんにも作ってあげてはいかがでしょう。
私も「羊羹」持って、
出雲のおばあちゃんに逢いに行くイメージトレーニングしておきます。
おばあちゃん、
それまで、
縁側でお茶飲んで、
漬けもん食べて、
音量MAXにしたテレビでも観て待っててね。