出雲の田舎から東京に出てきて、
食文化の違いをまじまじと感じたお料理は、
すき焼きです。
中でも、
甚く感服させられたすき焼きの名店が、
赤坂『よしはし 』さんです。
それでは、
7月のお任せコース(1万4千円)をご紹介いたします。
「雲丹寄せ豆腐 海そうめんのせ」
「冷たいトマトの煮びたし」
「鰻の押し寿司」
「みょうがの甘酢漬け」
「枝豆と松茸の白和え」
お、枝豆です。
枝豆から連想するものは、
間違いなく、『枝豆百珍 』です。
「メジマグロと鰈のお造り」
「5Aランク牛 茨城」の紙付きで、
本日の特選肉が登場です。
このお肉を、
仲居さんが、
一枚ずつ鉄鍋で、さっと焼きつけて、
ひっくり返してから、
割下を投入です。
焼き加減はレアでお願いしました。
そして、
これをつけて頂く玉子が、
こちらです。
卵白をメレンゲ状に泡だてたものが、
卵黄の上にのっかってます。
もこもこの中にお肉が乗せられ、
こうして、
メレンゲと卵黄を絡めて頂きます。
泡風呂状態です。
どうしましょって位、
美食の世界が口中に広がります。
脂ものりにのってるのに、
くどさがなく、
すっきりしている究極の牛肉です。
2枚目は、
もうきもーちレアで頂きます。
1枚60gで、
かなり肉厚です。
お肉のサイズも、
「1枚で2人分あるんじゃないのっ」てほどの迫力の大きさですが、
不思議と、
あれよといわんばかりにお腹に消えていきます。
お肉に引けをとらないほど、
この玉子も絶品です。
さらに、
お豆腐・椎茸・クレソン・長葱・
春菊ときて、
しらたきです。
このしらたき、
焼きそばのように、
そりゃもう長いこと、
鍋で炒られ、
飴色になるまで炒り煮されてきます。
山椒をつけて頂きますが、
がつんとくる甘じょっぱさです。
ご飯がほしくなります。
と、
いいところで、
ご飯が運ばれてきました。
このご飯の艶やかな美しさ、
目がチカチカするほど(ちょっと言い過ぎました)眩いです。
一粒一粒がしっかり立ってます。
新潟の「コシイブキ」というお米だそうです。
水加減といい、
炊き具合といい、
白いご飯が、
最高のお料理となってます。
一緒に、
赤だしとお漬けものの盛り合わせが付いてきますが、
ご飯には、
途中で、
牛肉エキスが詰まった玉子をかけて頂きます。
玉子をかけてもご飯がべちゃべちゃにならないところも、
計算されつくされたご飯の炊き加減なんでしょう。
何も言葉が出ません。
代わりに、
鼻息が出てました。
感動の余韻が残ったまま、
「いちぢくのコンポート」で幕が閉じます。
すき焼きの醍醐味、
『よしはし』にありです。