今日はとてもいい陽気。嬉しいですよね、この陽気は。何か気持ちが前向きになりませんか
気候によって心が前に向きやすかったり、ちょっと後ろを向いたりと、人間のバイオリズムにいたずらをする季節の変わり目ですが、ようやく待ちに待った春が訪れてきてくれたみたいです。肌に感じる風も穏やかで、心が少しほんわかしそうですね
野球選手なら体が軽く、持ち前のパワーやスキルが出しやすく、イメージ通りのプレーができそうな感じが持てると思います。ゴルフも練習場では体が回りやすいし、コースに出れば飛距離が伸びそうな気分でティグランドに立てますよね
いよいよスポーツシーズンの到来ですね
暑過ぎず、寒過ぎないこの季節は、筋肉がオン状態になりやすいので、人間の神経感覚も高まり、自分の「意思」という神経で支配されている筋肉と、反射で支配されている神経がどちらも調和がとりやすく、動きのコントロールもしやすいシーズンなんですよね。
どのようなスポーツも自分がこうしたいと考えた時に、どこまで意のままに動きを実現できるかが、上手い、下手の分かれ目となります。
この「意思」の神経と、それを受けてくれる神経の受容器が素早く促通してくれれば、動きも無駄なく、筋肉のパワーも発揮しやすい訳です。
腰椎部の神経の図
脳からの情報は脊髄を通って下肢の筋肉に伝わり、腰椎部の神経は下肢からの感覚を中枢に伝達します。また、脊椎から脳に返さず、すぐに筋肉に指令を出すルートもあります(反射)。
前回は、腕振りトレーニングで大切な肩甲骨の重要性とチェック法を紹介しました。
この肩甲骨の動きは、姿勢とも大きな関係があり、姿勢が丸くなる円背(猫背)だと肩甲骨が背骨から離れ、胸背面から離れる位置。そうです、肩甲骨外転という位置になります。
この位置は腕を下にしたり、投球でのフォローの体勢、あるいは捕球時に手を前に出したりする時は都合がいいのですが、逆にテイクバックで腕を後方に引く動作や、腕を横に持ち上げるコッキング期には不利となる位置なのです。
コッキング
円背姿勢だと投球時に肩甲骨が体幹に安定しなければならないのが、背骨から離れたままなので、コッキング動作に肩甲骨が対応できないといったリスクが表れるのです。
そうなんです。皆さんもお気づきかと思いますが、腕を振り抜く投球時には、肩甲骨を背骨に近づける内転位があって初めて肩の安定が得られるゼロポジションに導きやすくななるのです。姿勢が丸くなった円背だとゼロポジションが上手くとれず、どうしても手投げになりやすいのです。
肩のゼロポジション
ゼロポジションとは肩甲骨関節窩に上腕骨がはまり、支点としての肩の位置が安定し、
肩周囲の筋肉(インナーマッスル)の求心的な力を引き出せ、上腕骨が動きやすくなる位置です。体の正面から見れば肩のラインよりもやや高い位置に肘がある場所と言えば分かりやすいでしょう。
上腕骨の骨頭の面積に対して、肩甲骨関節窩の面積がおおよそ4分の1と小さく、不安定になりやすい。
その手投げは、よほど強肩な選手であれば肩を傷めずに済みますが、一般的に遠投や素早く投げるといった時に、肩の安定力がないまま投げる訳ですから、その繰り返しが肩の違和感や詰まり感を生みだし、「野球肩」を招きやすくなるのです。
野球トレーナーとして20年の私のキャリアの中で、多くの野球選手の肩の障害を回復させてきましたが、肩を傷めて訪れて来る選手の大半が円背姿勢になっていて、肩甲骨の動きが悪い状態で捕球送球やバットを何度も振り、発症したと考えられます。
ゴルフでも円背姿勢は手打ちになりやすく、腰が落ちてボディターンとリンクしたプレーンは作りにくくなります。
ゴルフはアドレスで前傾姿勢をとり、腕を体の前で振るため、どうしても円背になりやすいのです。
この円背が投球動作で肩を傷める要因やゴルフでオンプレーンが作りにくくなることを知っていただき、姿勢をチェックして、コアバランストレーニングやストレッチで改善に取り組んでください。
コアのバランスを整えるアンダーウェアを着用する方法も良いと思います。
詳しくは、私の著書『野球選手の故障予防と投打のバイオメカニクス 』をご覧ください。
姿勢と肩甲骨の関係については、以前にも詳しく紹介しましたので、もう一度確認してみてください。
http://ameblo.jp/makicreation/entry-11463362199.html
次回は、肩の動きに関係する鎖骨の説明をしたいと思います。
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