もう昨年のことになってしまったが、私は母から7冊ほどのアルバムを受け取っていた。
自分の幼い頃の写真を改めて見たかったのもあって。
古いアルバムは分厚くて重い。
それに貼り付けタイプで、うまく剥がすことも出来ないものも多かった。
それでもようやく完了させることができた。
幼い頃の写真を見ると、父も母も、そして私も、すごく幸せそうな顔をしていた。
私は愛されていたんだな、と思った。
それでも弟が生まれた頃の写真から、写真を見る私はちょっとモヤっとし始める。
幼い弟は本当に可愛いけど、弟が生まれた瞬間に、カメラの焦点は全て弟に当てられ、その横に私がいる。
母親に抱っこされていた私は、
弟が生まれた時から、その特等席を弟に占領されてしまった。
ああ、この頃に私は、何か勘違いをし始めたんだろうな、と思った。
私が我慢をすることは、母を喜ばせることに繋がった。
我慢は、愛される大きな手段の1つだったし、条件だと思うようになった。
いつも弟が優先された。
弟ばかりが優しくされて、我儘でも許された。
弟は手をかけてもらえて、私は自分で自分のことをしなければならない上に、
弟のことを手伝わされることすらあった。
幼い頃は、弟が羨ましくて、いつもずるいと思ってた。
当時、お母さん大好き!が強過ぎた。
私と弟は2つ違い。
たったの2歳だった私。
ああ、目の前に2歳の私がいたら、思いっきり甘えさせてあげたい。
3つ子の魂100までってよく言い得てると思う。