先日、突然母が訪ねて来た。

いつもは前もって連絡がある事が多いので珍しいなと思った。

内容は電話を貸して欲しい、だった。

 

 

先月、私は母に地域包括センターの連絡先を教えた。

この数年、父の記憶力が著しく落ちたことに加え、ちょっとしたことで怒り出すようになったらしい。

 

私が最後に父に会ったのは、年明けの1月下旬。

その時は、言葉がゆっくりになったり、出にくくなったりを感じることはあれど、世間話はできていた。

帰り際に、気ぃつけてなぁ、と言われたのもいつもの事。

 

 

でも、家で両親が2人でいる時、先ほど書いたように、父が忘れっぽいことで日常に支障が出たり、感情的になってしまうことで双方にストレスが増え続けるのではないか、などなど気になって、可能なら第三者に介入してもらい適切なサポートを受ける方がいいのではないかと、地域包括センターの連絡先を母に伝えたところだった。

 

 

そこから先、どうするかは母次第にしていたが、母が電話相談をしたくても、父が近くにいる事が多くて電話できないから電話を貸して欲しい、と言うことだった。

 

これもちょっとおかしな話だとは思うけど。

だって、日中、父は大抵2階の部屋にこもっているはずだから。

 

何でわざわざ?と思っていると、母の良いたかったことは、

 

「かかりつけの先生に相談したら、いずれにしても検査をして診断書が必要になるから、病院に来てもらわないといけないよ、と言われたんだけど、

絶対に(父は)検査なんか受けたがらないから、連れて来れそうにないから困ってる、って言ったら、

旦那さんは奥さんに連れてこられるのを嫌がるから、『皆さん』子供さんに連れてこられますよ、って『先生が』言ったもんだから。」

 

と言うことらしい。

 

もうね、私が子供の頃からずっとこの言い方、大嫌いだったんで、私、カチンと来てしまい、

 

「そんなこと私はとても説得できんから、弟に頼んで?」

 

と返した。

母は、もちろんそうするつもりだ、と言ってたけど。

 

 

多分、子供に連れて来てもらうように言われた、だから子供であるあんたたちが手伝うべきだ、ってことを言いたくて来たのかもなぁって気がした。

私は間違った頼み事をしていない、だって先生が言ったから、って事なんだろうな。

 

なんて言うか、母は自分の不満とか自分の要望を通したい時に、外部の人間を持ち出して、あたかもその人の理由や、その人の正しさがもっともだから、あなたはそのように改めるべきだと言う言い方をデフォルトでする。たとえ間違っていたとして、責任はその人にある、と言う位置で物を言う。

 

〇〇なのが嫌だって子供達も言ってた!

と父に対して言うことは、単なる母の不満であり、子供であった私は別にどうでもいいことだったりしたことも数知れず。

 

 

なんて言うか、無責任だなと思う。自分の人生に。

 

 

私としては、母自身のこと、父自身のこと、それぞれ個々の困りごとなら手伝えると思う。

でも、今更、夫婦の間を取り持つようなことは一切関わりたくないと思っている。

 

子供の頃から、家族が壊れないようにと必死で言葉を選んだり、時に嘘をついたりしたことだってある。

ただ安心した生活を送りたかったのだけど、そもそも、子供にそんなことをさせている時点で、親は酷く未熟で、とっくに夫婦として破綻してたと思う。

そして、破綻していることに向き合えていない結果が、病院に行って検査を受ける、と言うだけの事すら拗らせている。

 

弟はおそらく、私とは違う見方をしているだろうから、特に感情的になることもないだろうし、何なら、お母さん大変で可愛そう、まで思っているかも知れない。

だから、弟がうまく事を運んでくれることを願っておく。

 

 

その後のことはどうなったか、聞いてない。

親って壮大なイリュージョンだなぁと思う。