リュックベッソン監督でスカーレットヨハンソン主演のSFサスペンス、ルーシーを見てみた。
人間の脳は多くて10%程度しか機能していないが、果たしてそれが100%になった時に何が起こるのか?!という映画。
サイバーな予告編を見て面白そうと思った方も多いのではないでしょうか?!
主人公のルーシーは台湾で知り合った運び屋の男に頼まれ、無理矢理違法ドラッグの運び屋にされてしまう。
身体に未知の薬を埋め込まれてしまったルーシーだが、とある事件で体内の薬が漏れてしまい、脳が覚醒。
超人的な力と知能を発揮し、危機を脱出するが、覚醒と共に人間としての自分も失い始め、
脳科学者ノーマン博士(モーガンフリーマン)に助言を求めるが、覚醒は止められず…
という感じでどんどん話はすすみ、ラストまであっという間の映画でした。
まずベッソン監督なのでスピード感、やくざアクションは見応えあり!
韓国マフィアの非情さ、怖さが存分に出ています。
マフィアのボスの俳優さんは韓国映画オールドボーイで名を日本でも知られる演技派、チェ・ミンシクが熱演!
カリスマ感あるボスを熱演していて迫力あります!
スカヨハの美貌も健在で、感情を失い無機的になっていく主人公をクールに熱演しています!
緊迫感ある場面の中でモーガンフリーマン演じる科学者が暖かな人柄を醸し出しているのでほっこりしました~!
20%→40%→80%…と
脳の覚醒が進むたびに感情が失われ、この世界にいられなくなりつつあるルーシー
泣きながら電話するシーンが切ない…
舞台は台湾やパリなど異国情緒もあり。
ラストのネタに関しては、賛否両論あるらしいけど、結構予想通りでした。
SF好き、化学話好きな人は見て面白いと思います!
以下ネタバレでラストについての考察を少し↓
(これから見る人はスルーしてくださいね)
ラストは日本人ならAKIRA、攻殻機動隊かよ!とつっこみを入れたくなる終わり方だったと思います。
人間としての存在意味がなくなり、宇宙すべての情報にアクセスし、無から有を自在に創造出きて、物理法則すら支配下におけるようになったら…?!
消滅の先にあるのは万物との一体化ですね~。
主人公が神となるオチも日本アニメにわりかしあるけど、
いち人間の女性であるルーシーの存在や人生を、無限の存在である神と比較しても意味がない訳で、ラストがどうなろうと物語として感動するかというと、ああ、そういう所に落ち着くよね~(^^;)としか言えませんでしたね。
物語性を求めず、展開のスピードと好奇心、VFXが駆使された映像を堪能するとしたらとても面白い映画です。
欲を言えばありがちなオチだったので、もっと哲学的にトリップできる位に突き抜けたものにするか、
最後に人間としてのルーシーが救われる分かり易いハッピーエンドにするか、もうちょっとひねってもいいのではないかと思いました。