GREEN BOOK | 今だ、ほら貝を吹け!

今だ、ほら貝を吹け!

芝居と歌にまみれて生きている、人見知りでプチ引きこもりな中川真希のブログ。

やっとグリーンブック観れた!


タッチは軽いけど、アメリカ南部に根付く精神をいくつものエピソードで浮き彫りに。
このエピソードの数をスピーディーにかつ全て印象に残るように繋いでいるのがすごい。

男2人が嫌いあっているところから信頼が深まって絆が強まっていく過程をじっくり見たかった人には軽く感じたかもしれないが、
黒人差別(黒人に限らず差別はあるけど、南部でツアーする黒人というところにストーリーの主軸があるので)・孤独でも自身を貫く勇気・暴力では何も解決しないということ
そういうテーマに重きをおいていたのが私的にはとても良かった。



ヴィゴモーテンセン、この役のために20キロ増量したとか、
イタリア系の訛り英語にするために本人(実話が元なので実在人物の役)の喋っている資料をずっと聞いていたとか、
調べれば調べるほど役作りがストイック。


ロードオブザリングのアラゴルンの時、なにこの人めっちゃかっこいいって思ったな〜。

今もだけど。


もちろんアカデミー助演男優賞を取ったマハーシャラ・アリもmoonlightの時とは違う人みたいで印象的。
メイキング映像とか観るとちゃんとピアノ弾いてるんだよね…すごい。
表情と言葉の抑揚を抑えた演技が逆に心情を表していました。


あと、トニー家に集まる親族の方たちが何気にとても良いお芝居をしていて、この人たちいい味出すなぁ力のある役者さんたちだなぁって思っていたら
そのほとんどが、俳優さんじゃなくて本当にトニーの親族の方々らしい。

え、嘘やん…本物の親戚とな…
てことは一般人、、、恐るべしバレロンガ一族!



たくさんの時代問わず流れる音楽も映画のエッセンスになっていました。
私はそこまで詳しくないけど、1910〜1960年代のジャズやブルース、その時代背景も知っている人が見ると格別だと思います。
Little Richard流れて滾ったわ…ロック先生!


笑いとシリアスの割合が、個人的に好きな配合でした。
全てのバランスが素晴らしい作品。

公開から1ヶ月以上経つのに平日昼の回がほぼ満席だった〜!