ハーモニカの低音部を綺麗に鳴らすための話 | Maki's Harmonica Box Blog

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静岡県島田市在住のハーモニカ奏者、山口牧です♫

僕はハーモニカ修理の仕事もしているのですが(個人では受けていません)、故障の症状として結構多いのが、ブルースハーモニカや、クロマチックハーモニカの、『低音部の音(特に吸い音)が綺麗に鳴らない、音が下がる』というものです。

ただ、この修理品、ハーモニカに問題がない事が、すごく多いのです。

ハーモニカは、中音部に関しては、苦労せず簡単に音を出せるので、全て同じように鳴ってくれると思いがちですが、本当は、すべての音に対して吹き方を合わせないと、良い音で鳴ってくれないんですね。

 

逆に言うと、全ての音を同じ吹き方で吹いていると、必ず鳴りにくい所が出てきてしまいます。
特に低音部、高音部は、吹き方によっては発音すらしてくれない時があります。

 

今回は、低音部を綺麗に鳴らすために必要な事について、お話したいと思います。

 

低音部を綺麗に鳴らすには、具体的には、『のどを大きく広げる』必要があります。

下の写真のように、人差し指で、アゴのすぐ下の所を触ってみて下さい。

アゴ側に、指をグッと押し付けるように。

 

そして、あくびをするマネをしてみて下さい。もちろんホントにしてくれても良いです。そうすると、アゴのすぐ下にある筋肉が下に動いて、のどが広がりませんか?

この状態をキープして、ハーモニカを吹くと(吸うと)、低音部がきれいに鳴るんです。

 

この、『のどが広がる感覚』を掴むことが、凄く大事です。

 

ちなみに、僕は人に気持ち悪がられるくらい、喉の筋肉が動きます。w

昔ハーモニカ工場で、毎日ものすごい数のハーモニカの検品をしていたらこうなってしまいました。
(;^)3^)

もし、『低音部が鳴らない、不良だ!』と思ったら、ここの筋肉を触ってみて下さい。

ここの筋肉が全く動かない方は、のどが広がっていない事が原因の可能性が、大です。

 

のどが広がった状態でハーモニカを吹くと、とっても豊かな音が出ます。(^)3^)

(これは、複音ハーモニカも一緒ですよ♪)

 

のどを開く感覚が掴めたら、低音部でたくさん曲を吹いてください。どんどん良い音になっていくはずです。中音部で覚えた曲をあえて低音部で吹くのも良いですね♪

 

また、ちょっと前にも紹介しましたが、昔、ブルースハーモニカ用に、『低音部のバラード』という、ベンドの必要がない、低音部の練習曲を作りました。
この曲を、綺麗に吹く事の出来る方は、のどがしっかり広がっていると思います。
(※鼻で息をしながらはNGです。)

ぜひ挑戦してみて下さい!!ハーモニカのキーはCです。

 

『低音部のバラード』の楽譜です