7. 味の体への作用を分類・・・帰経
漢方では、全身に「経絡」と呼ばれるエネルギーの伝達経路が巡っていると考えます。
食材や生薬は経路に入って各臓腑に選ばれて効果を発揮しますが、五臓六腑のどこに作用するのかを現したものを「帰経」といいます。
帰経は食材につきひとつとは限らず、複数の帰経をもつ食材も少なくありません。
帰経には五行に基づいて、五味、五季、五きょうなど、さまざまな要素と深く関連しています。
五臓・・・食べ物を消化・吸収、蓄える
五腑・・・五臓に対する腑
五きょう・・・病気が表れやすいところ
五支・・・腑が弱っていることを知らせる部位
五主・・・五臓に栄養を与える部位
五液・・・病んだときに分泌される液
五色・・・病気のときに好む味
五季・・・病気が悪化しやすくなる季節
五悪・・・病気になりやすくなる気候
五行 | 木 | 火 | 土 | 金 | 水 |
五臓 | 肝 | 心 | 脾 | 肺 | 腎 |
五腑 | 胆 | 小腸 | 胃 | 太陽 | 膀胱 |
五きょう | 目 | 舌 | 口 | 鼻 | 耳 |
五支 | 爪 | 面色 | 唇 | 体毛 | 髪 |
五主 | 筋 | 血脈 | 肌肉 | 皮毛 | 骨 |
五液 | 涙 | 汗 | 涎 | はなみず | 唾 |
五色 | 青 | 赤 | 黄 | 白 | 黒 |
五味 | 酸 | 苦 | 甘 | 辛 | 鹹 |
五季 | 春 | 夏 | 長夏 | 秋 | 冬 |
五悪 | 風 | 熱 | 湿 | 燥 | 寒 |