先輩がいなくなってから、一か月が経ちました。
 
先輩がいない場所に慣れてきました。
 
それでも、ふと振り返ってしまう。
 
あの人がいた時間を、思いだしてしまう。
 
 
 
忘れようと努力した。
頼らないようにがんばった。
 
でも、もう大丈夫だと言えるようになった時、いつもあの人は私の前に現れる。
 
 
 
決心が、揺らぐ。
 
 
 
追いかけて追いかけて、だけど追いつけないことをお互いに知ってる。
 
手を伸ばしても、救い出してくれるけど、それだけ。
 
中途半端に優しくしないでよ。
 
期待しちゃうから。
 
 
 
 
告白をしたけど、ちゃんとした答えはもらえなかった。
 
所謂保留。
 
 
「好きが分からないから」
 
 
そう言っていたけど、先輩は分かっていたんだ。
 
時間帯が合わなくなって、電話すらできなくなること。
 
私が辛い思いをするだけってこと。
 
だけどきっぱりと答えられなかったのは、私を後輩として好きなのか、違うのか、分かんなくなったから。混乱したから。
 
 
 
みんながいる前だと、先輩は冷たい態度をとる。
 
だけど二人になった時は、凄く優しい。
 
抱きしめてくれる。
 
電話は出来ないけど、メールはいいからって笑ってくれる。
 
 
私しか知らない顔を見るのが、楽しい。
 
困った顔も、泣いた顔も、照れ笑いした顔も。
 
全部全部、私だけしか知らない顔。
 
恋愛ってキレイゴトじゃない。
 
どんどん汚くなっていく。
 
だけど、愛しているからこそ、汚く堕ちていく。
 
 
今度、久しぶりに電話出来る。
 
この日休みだから、電話どうぞ?って言ってくれた。
 
困らせたくないって気持ちと、私だけを見てって気持ち。
 
それがまぜこぜになって、私は多分また電話であの人を困らせるだろう。
 
だけど、嫌だと言ってこないのは、あの人から電話の許可が出ると言うことは、避けられてはいない。
 
 
ほら、こうやって、また期待しちゃうのにね。