「何かを犠牲にしなきゃ君が望むものなんて絶対手に入らないよ」
仕事の打ち上げで言われた
あなたは何かとやらを犠牲にして今この場所にいるのかなと言おうと思ったが僕は口を閉じた
「君が望んでいる素敵なものは全てを犠牲にしてきた人の努力の結果なんだよ」
あなたが望んでいる素敵なものはあなたは手に入ったのかなと言おうと思ったが僕は口を閉じた
「明日からじゃないんだよ今やらなきゃ君に明日は来ないんだよ」
お酒を飲んでいる僕にどうしろとと言おうと思ったが僕は口を閉じた
「君も私もいつか死ぬんだよ、言ってる意味わかるよね?
いつまでうだうだ自分に文句たれて、努力から逃げて楽な方に逃げて時間を無駄にする
つもりなの?」
わかりました
そこまで言うのならと思い
思いつく限り、彼女に反論し罵りました
10分後には仕事の同僚の女性は涙声になっていました
20分後には彼女は嗚咽まじりに泣きはじめた
急に彼女は急に立ち上がりに大声で歌い始めた
レミゼラブルの「夢やぶれて」を
唇を歯で血が滲むまで噛む
流されるな自分で考えろ、答えなんてない
自分を信じろ、考え抜いた結果が本音ならそれが素晴らしい
もうだめだ、感情に流されていく、とても気持ちがいい
全身に鳥肌が立ち
感情が抑えきれず僕は嗚咽まじりで泣いた
彼女は僕を睨みながら歌い続けた
10数人できていた居酒屋はまるで彼女のステージになっていた
何故、店員は大声で歌いだす彼女を注意もせず聞き入っているんだ
他の客までも一斉に喋ることをやめるんだ
あなたたちはバカなんですか
彼女が歌を歌い終わると居酒屋の人間が一斉に拍手を喝采を彼女に浴びさせる
そして彼女は僕を軽蔑の目つきで言った
「次はあなたの番よ」