自分の住む都市の持続可能性について考えたことがキッカケで
社会的課題とその活動を取り上げるThe Social Issuesに掲載された
以下の記事を読み、タイトルについて私見を綴る記事を書き始めた。
今回はその後篇を綴っていこうと想う。
<前篇>
[参照記事]
- ビスケット 清水氏インタビュー「価値ある営みをしている人が、
その活動に価値を感じる人に評価されることが当たり前の社会を創る」 - 地方創生の鍵!?人口減少に苦しむ地方とUIJターンの可能性
- 文化、自然、農林漁業の多機能性が失われるかもしれない限界集落の問題とは
[SDGsとは]
前回までは私の生活環境となる愛知県の岡崎市で起きている
過疎の発生状況や原因について掘り下げつつ、
産業別に形成される事業手法が労働集約型や店頭販売型が主で、
労働者や消費者の行動を制約していることを掘り下げてきた。
それではコロナ禍で求められる事業手法(労働・販売環境)と、
SDGsで唱えられる持続可能性における数々の指針、
そして社会問題化した人口集中と限界集落の解決方法を
具体的に探ってみたいと想う。
――――――
まずはSDGsについておさらいしてみよう。
SDGsはSustinable Development Goalsの略称で、その意味は、
「持続可能な開発目標」となり、言わば理想方針だ。
この方針は全部で17個あって、それぞれ次のような内容だ。
-
End poverty in all its forms everywhere
あらゆる場所の貧困を撲滅しよう。 -
End hunger, achieve food security and improved nutrition and promote sustainable agriculture
飢餓を終わらせ、食の安全の達成と栄養の改善そして持続可能な農業の推進しよう。 -
Ensure healthy lives and promote well-being for all at all ages
健康的な生活の確保と全世代の全ての人の幸福を追求しよう。 -
Ensure inclusive and quality education for all and promote lifelong learning
全ての人のために包括的かつ質的な教育の確保し生涯学習を推進しよう。 -
Achieve gender equality and empower all women and girls
性の平等の達成し全ての女性と女子の活躍する力を与えよう。 -
Ensure access to water and sanitation for all
全ての人のための水と衛生を確保しよう。 -
Ensure access to affordable, reliable, sustainable and modern energy for all
全ての人のために手頃で、信頼でき、持続可能で現代的なエネルギーを確保しよう。 -
Promote inclusive and sustainable economic growth, employment and decent work for all
包括的かつ持続可能な経済的成長を推進し、全ての人へ雇用とまともな仕事を与えよう。 -
Build resilient infrastructure, promote sustainable industrialization and foster innovation
弾性的なインフラを構築し、持続可能な工業発展と革新を育もう。 -
Reduce inequality within and among countries
国々の内部や間にある不平等を削減しよう。 -
Make cities inclusive, safe, resilient and sustainable
包括的に、安全な、弾性的そして持続可能な都市を作ろう。 -
Ensure sustainable consumption and production patterns
持続可能な消費と生産のパターンを確保しよう。 -
Take urgent action to combat climate change and its impacts
気候変動及びその影響と闘うために緊急行動を起こそう。 -
Conserve and sustainably use the oceans, seas and marine resources
海洋、海そして海の資源の節約し持続可能に使おう。 -
Sustainably manage forests, combat desertification, halt and reverse land degradation, halt biodiversity loss
森林、砂漠化への対処、土地の劣化の防止と回復、多様性喪失の防止を持続可能に管理しよう。 -
Promote just, peaceful and inclusive societies
平和的で包括的な社会を公正に推進しよう。 -
Revitalize the global partnership for sustainable development
持続可能な開発のためのグローバルなパートナーシップを活性化させよう。
国連広報局が2016年に作成した資料(英語)に記載されている
内容を抜粋してみた。
ざっと目を通して貰えれば分かるが基本的には指針でしかない。
よってこれらの指針を用いて各国が自国の課題を炙り出し、
対策を粛々と行っていくというイメージだろう。
さて以上の17項目からUIJターンと限界集落に該当すると
考える指針を拾い挙げてみたものを次に列挙してみる。
- 手頃で信頼できるエネルギー
- 雇用とまともな仕事
- 弾力的なインフラ
- 地域平等性
- 地域の安全と弾力性
- 消費・生産パターン
- 森林・土地管理
そしてこれらの不足は過疎を促進する要素となり得る。
ではそれぞれが生活に関するどのような要素に影響を
及ぼすかについて考察したものを次に示す。
[ 表1.SDGsの指針に対する生活関連要素 ]
| 指針 | 影響を受ける要素 |
| 8.雇用・仕事 | 所得、購買力、困窮・貧困、住民転入出、出生率 ...etc |
| 9.インフラ | 利便性、快適性、生活コスト、生活効率、生産効率 ... etc |
| 10.地域間の平等性 | 都市機能、行政サービス ...etc |
| 11.地域の安全と弾力性 | 治安、差別、交流、防災、住民性 ... etc |
| 12.消費・生産 | 流通、購買、遊興、賑わい、地域活力 ... etc |
| 15.森林・土地管理 | 資源、災害、利便性、快適性 ...etc |
一部で重複する要素もあることを考慮した上で列挙してみたので、
このまま検証してみたい。
まず法令上で過疎地域が定義されているが長文かつ煩雑なので
Wikipediaに記載の過疎地域によると以下のように表記されている。
[ 過疎地域 ]
”人口の著しい減少に伴って地域社会における活力が低下し、
生産機能及び生活環境の整備等が他の地域に比較して低位にある地域"
ます上記の定義に含まれ関連の深い表現を抜粋してみよう。
[ 表2.過疎要因と生活要素との関連 ]
| 過疎要因 | 8.雇用・仕事 | 9.インフラ | 10.地域間の平等性 | 11.地域の安全と弾力性 | 12.消費・生産 | 15.森林・土地管理 |
| 著しい人口減少 | X | ― | ― | ― | ― | ― |
| 地域活力の低下 | ― | ― | ― | ― | X | ― |
| 低い生産機能 | ― | X | ― | ― | X | ― |
(注意) 上記セル内に記載された'X'は「該当する意」を表す記号。
過疎要因が該当する生活要素を対象にしたSDGsの指針を上記表2へ纏めてみた。
その結果、過疎要因が経済要素(12.消費・生産/9.インフラ/8.雇用・仕事)にあると
考察して対応策を検討してみたい。
経済要素以外の生活要素を持つSDGsの指針は包括性を高めるものと位置づけ、
今回は一先ず脇に置いておくこととし、
ここからは過疎を進める要因への対応策を検討していく。
まず経済要素の間にもサイクルが存在することを前提とする。
- 12.生産は8.雇用・仕事を生み、12.消費を生む。
- 12.生産の拡大とともに9.インフラが整備されていく。
上記サイクルから経済要素の中にも優先順位が存在することが理解でき、
何よりもまずは「経済の種蒔き」が必要だということだ。
そしてそれは「生産性の向上」に外ならない。
工場や本社機能の誘致を地域が積極的に取り組むのも、
この「生産性」を手っ取り早く確保することができるのが理由と考えられるだろう。
地域に新陳代謝を促すキッカケとして捉えることもできる。
過疎地域に住民の転入を期待するのであれば、
まずはこの「生産性の向上」に着手することを避けられないのだ。
しかしその手段は必ずしも工場や本社を誘致するだけではない。
まずは地域のバランスシートを作ってみることから始めるべきだ。
市町村や都道府県に限らず国家でさえバランスシートをベースにして、
経済を立て直す計画を立てることが先決だ。
理由は単純であり、資産と費用のバランスを客観的に観察できるからだ。
以下に手順の概略を記してみよう。内容は実に単純なPDCAだ。
- 歳入の源泉を見極める(稼ぎ頭の事業を炙り出す)。
- 不要な歳出を見極めて削減計画を立案する。
- 歳入の源泉となる資産(事業)の拡大計画を立案する。
- 歳入の新たな源泉(事業)の新設を探索し立案する。
- 歳入出差額にて効果確認しつつ、1から順に繰り返す。
手順の概略については正直、言うは易しという感じだが、
これすら意識できていないからこそ、過疎が進む地域が存在すると、
個人的には思っている。(あくまで私見)
また、既存の過疎地域は9.インフラの整備が行き届かないことで
事業を誘致または開発できないデッドロックに陥ることも考えられる。
そうなるとますます現在の住民を支えている事業をしっかり把握し、
これを集積・拡大化させることで生産性を向上させる手段もきちんと
資産の拡大計画に織り込んでいくべきなのだ。
特に過疎地域には農村部である場所が多く、
日本の農村は大農法ではなく集約農法であり、
面積の小さな農地に多数の資本が注がれる非効率な手法を続けている。
そのため農業家の獲得利益は小さいため、
現代のビジネス環境では他の産業に人手が流れ高齢化に繋がっている。
[参考文献①] こんなに違う世界の農業!日本が学べることは何か?
上記の参考文献より一部を抜粋したものを以下に記す。
”オランダは九州程度の面積しかないにもかかわらず、
アメリカに次ぐ食糧輸出国で知られています。
オランダの農業の特徴は、「特定品目に絞って集中していること」。
トマトやパプリカなど少数の農産物に集中しており、
これが輸出競争力につながっていると考えられます。
また観賞用植物やたばこなど純粋な農産物ではないものに力を入れている
のもポイント。”
以上の内容でも触れているように、
日本の農業にも変革を促すことは急務であり、
その地域の個性・特性を生かした農産品を生み出すことに繋げ、
地域ブランドとして高付加価値を国内外の市場へアピールすることも、
「生産性の向上」に繋がる手法だといえるのだ。
質と量の両面からこうした歳入(利益)を担う事業(価値)の拡大を
事業当事者のみならず地域に住む人々でアイデア出しや応援などで
助けていくことも地域ブランド化への早道ではないだろうか。
そうすることで少なくとも地域内の認知は広まり浸透していくはずだ。
過疎が進んだからこそ、少ない住民でだからこそ小回りも利くし、
住民同士の繋がりを深め合うこともできるはずだ。
何より現在住んでいる人々が愛着を共有できなければ地域は廃れる。
過疎地域の再生には現実的な掲載再建計画とやり遂げる強い意志とともに、
同じだけの強い地域愛が必要なのだろうと今回の調査で考えに至った次第。
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