車で道路を走っていると街路樹の銀杏の葉が
鮮やかな黄に染まってきたのを目にします。
木々に他の木によっては茶色、オレンジ、赤銅色、
などさまざまな色の変化があり、
それが、秋の青い空を背景にすると、
一段と美しく心がときめきます。
しかしながら、現象の変化でも、心迷わすものもありました。
それは、整体の患者さんの言葉でした。
整体を始めて半年から1年くらい、
ある患者さんが次々と身体の場所を変えていかれる「ここが痛い」
という訴えに振り回されていたのです。
おかしいな・・痛いところを施術してもなかなか痛みが取れない。
次に来られた時は、「こっちが痛い」その次は「またこっちが痛い」
もう、どうしたらいいの??と少し焦りが出てきました。
これではいけないと思い、
信頼できる大先輩に相談すると、
「お客さんから、『ここが痛い』と言われたときに、
その現象に捕らわれてはダメだよ。
痛みは身体に異変が起きているという信号で、
痛みを感じる場所が痛みの原因場所とは限らない。
施術するときは身体全体をみてから判断しないといけないよ。」
なるほど、つい痛みを追っていけばよくなると思って
施術していましたが、それは大きな誤りだったのです。
人間は一度にたくさんの痛みを感じることはできません。
一番強い痛みだけを感じるようにできています。
一番強い痛みがとれると、その次の痛みが出てくるのです。
ある意味、モグラたたきゲームのように、
延々と痛みを追い続ける様でした。
それよりも何よりも、痛みのでる本当の原因を探る方が大切なのです。
最初先輩に教えられて十分理解し、
そのように患者さんに施術してきたつもりでしたが、
実際に患者さんの「痛い」を前にすると
早く痛みを採ってあげたいと緊張と焦りで原因を探すことまで
出来ていませんでした。
その後、多くの患者様に向かい、施術する中で
痛みの根本原因が実感としてわかってきたのです。
それは「血液の滞り」なのでした。
それが分かれば、「血の滞り」を解消することで、
随分お客様に喜んでいただけます。
今後も、ますます痛みの改善につとめていきます。
現象に踊らされるのは美しい自然の風景だけで十分ですね。
