『箱根八里』

作詞〜鳥居 忱(1854〜1917)


第一章 昔の箱根


箱根の山は 天下の険

函谷関(かんこくかん)も 物ならず

万丈の山 千仞(せんじん)の谷

前に聳(そび)え 後(しりえ)に支う


雲は山をめぐり 

霧は谷をとざす


昼猶(なお)闇(くら)き 杉の並木

羊腸の小径は 苔(こけ)滑か


一夫関に当るや 万夫も開くなし


天下に旅する 剛毅の武士(もののふ)

大刀腰に 足駄がけ

八里の岩ね 踏み鳴らす


斯くこそありしか 往時の武士




※険・・・山が険しい難所。

※函谷関・・・中国河南省の山中の堅い関。

※万丈の山・・・非常に高い山。

※千仞の谷・・・非常に深い谷。

※羊腸の小径・・・曲がりくねった道。

※一夫関に当たれば万夫も開くなし

 ・・・一人が関所を守れば万人の力でも

 通れない極めて険しく守りの堅い所。

※足駄・・・雨の日などに履く高歯の下駄。




◇本日は第一章を お届けしました。


 箱根駅伝の選手の皆さん☆

 ご安全に 駆け抜けてくださいね音譜照れ