『美しき天然』
作詞~武島羽衣(1872~1967)

一、
空にさえずる鳥の声
峯より落つる滝の音
大波小波とう鞳と
響き絶えせぬ海の音
聞けや人々面白き
此(こ)の天然の音楽を
調べ自在に弾き給(たも)う
神の御手(おんて)の尊しや


ニ、
春は桜のあや衣
秋は紅葉(もみじ)の唐錦
夏は涼しき月の絹
冬は真白き雪の布
見よや人々美しき
此の天然の織物を
手際見事に織りたもう
神のたくみの尊しや


三、
うす墨ひける四方(よも)の山
紅い匂う横がすみ
海辺はるかにうち続く
青松白砂(せいしょうはくしゃ)の美しさ
見よや人々たぐいなき
此の天然のうつし絵を
筆も及ばずかきたもう
神の力の尊しや


四、
朝(あした)に起る雲の殿(との)
夕べにかかる虹の橋
晴れたる空を見渡せば
青天井に似たるかな
仰げ人々珍しき
此の天然の建築を
かく広大にたてたもう
神の御業の尊しや






◇私達もまた
    面白くキラキラ美しくキラキラ類いなくキラキラ珍しい

    美しき天然の一部    であります流れ星照れ