クリスマスシーズンになると、あちこちで見かけるようになる植物といえば、Poinsettia ポインセチア
ハンドメイドのクリスマスハワイアンキルト
(ポインセチアとサンタクロース)
布屋さんに行くとポインセチア側の布もたくさんあります
(ハワイでは、だいぶ浸透してきていますが)
ネイティブハワイアンの人たちやハワイの伝統文化に関わるお仕事をしている人たちの間では、
Pua Kalikimaka クリスマスのお花(Puaお花、Kalikimakaクリスマス)と呼んでいます
私も、Pua Kalikimaka ポインセチアを友人に贈ったり、お家にも飾っています。地植えにして育てているハワイの友人もいます(ハワイでは、葉の色を変えるのは難しいですが、地植えで育てることができます。)
ポインセチア(Euphorbia pulcherrima)が属する、Euphorbiaトウダイグサ科。
Euphorbiaトウダイグサ科は、7500種以上を含む大きな科。
ハワイ固有の種もいくつかあります
ハワイの現在生息しているEuphorbiaトウダイグサ科の植物は、主にアジア、アフリカ、北アメリカ&南アメリカからハワイに持ち込まれました。 植物の見た目も多様で、サボテンのようなトゲや、多肉植物のような葉がある植物もあります。そして、グリーンとグリーン以外の色の葉を持っている植物があります。
その一つが、Pua Kalikimaka ポインセチア
美しく変化して目を引くPua Kalikimakaの葉。
お花を咲かさないflowerless plants 隠花植物でない限り、どこかにお花があるはずです
Pua Kalikimaka 赤く色を変えた葉(bracts 苞葉・苞)の中心にお花があります。花弁はありません。
(※生物学的に(たぶん一般的にも)お花=胚珠のある生殖器官が集まる場所)
bracts 苞葉・苞の間にある丸い蕾のようなもの、先端に黄色い糸状の(花粉を運ぶ)雄しべがあります。その後、丸い蕾の中から雌しべが出てくるという仕組みです。
丸い蕾の側面から出ている黄色い唇みたいなものは、お花に受粉させるために、蝶々や蜂などを誘導する蜜を作る腺体。(小さな唇にしか見えなくて、可愛い
)Pua Kalikimakaには、この小さな腺
があるため、花弁(花びら)が退化してなくなってしまったとも言われています。
ハワイの植物療法とPua Kalikimaka
Pua Kalikimakaが有毒というのは、よく知られています。
昔、メキシコや他の国で、解熱、皮膚の炎症、風邪、咳、喉の痛み、気管支炎などの呼吸器疾患などの薬を作るために使われていたと言われていますが、その安全性は確立されていません。
ハワイの植物療法でも、Pua Kalikimakaは、有毒な植物として認識されていて、使っていません
古代ハワイから伝わるハワイの植物療法では、Pua Kalikimakaのような外から持ち込まれた外来種と、ハワイの固有植物の一つ一つの毒性を十分に理解した、ネイティブハワイアン専門家が、お薬を作っていました。
ハワイの固有植物のほとんどは、本来「食用ではない」と言われています
それでも、Pua Kalikimakaは、ハワイの植物療法では使われていないということは、「有毒だから」という理由以外にも、どうしても使わない理由があるということです。また、ハワイの植物療法で昔使っていた植物の中に、現在では使われていない植物もたくさんあります。
ハワイの植物療法の学びは、「植物の毒性を理解する」ことがとても重要です
植物の良い部分、Benefits 利点だけを見ていたいという考えは、ハワイの植物療法(他の民間療法にも)ではタブーだと言えます。
植物のあらゆる側面(良い部分も悪い部分も)を知ることは、その植物を深く知ること。
深く知ることで、植物への接し方が変わり、植物の見えないメッセージを受け取ったり、より深く繋がることができます。
そのような植物とも深い繋がりを通して、植物が本来持つパワーManaを感じます
それは、ハワイの植物療法に限らず、「自然」の「植物」を使ううえで、もっとも大事なことだと思います