うらみわびの

【このアニメがおもしろい!】
第21回
 
 
武内直子 原作
『美少女戦士セーラームーン』
東映アニメーション(1992)
 
 
 
 

勝手に評価表

ストーリー

☆☆☆☆

アクション

☆☆☆☆

感動

☆☆☆☆

 
 
 

萌えアニメの金字塔

 
 
 
この作品で忘れてはいけないのがオープニング曲。
『ムーンライト伝説』

 

(歌:DALI 作詞:小田佳奈子 

作曲:小諸鉄也)

 

 

 
まったり聴き入るもよし、ブログのBGMにするもよし。
 
 
 

 キャスト(敬称略)

 
セーラームーン(月野うさぎ)(CV.三石琴乃)
 
 
 
セーラーマーキュリー(水野亜美)
(CV.久川綾)
 
 
 
セーラーマーズ(火野レイ)
(CV.富沢美智恵)
 
 
 
セーラージュピター(木野まこと)
(CV.篠原恵美)
 
 
 
セーラーヴィーナス(愛野美奈子)
(CV.深見梨加)
 
 
 

 どんな話?

 
元気いっぱいだけどドジでおっちょこちょい。
そんなどこにでもいるような中学二年生の月野うさぎはある日、
道端で黒い猫に出遭う。
 
しばらくして宝石店で妖魔による襲撃事件が発生。
親友のなるちゃんが巻き込まれ、あたふたするうさぎに先ほどの黒猫 ルナがが現われ、うさぎには妖魔から地球を救う使命があることを告げる。
こうしてうさぎはセーラームーンとして悪との闘いに身を投じることになる。
 
 
 

 意外や意外

 

今年に入り新作映画も上映されているので、これを期に私も『セーラームーン』を見てみようと思いたちました。

 
平成生まれの20代
予備知識なしで1992年の『セーラームーン』、
いわゆる無印を見ます!
 
 
私の中でセーラームーンといえば「月に代わってお仕置きよ
のフレーズ。
勧善懲悪ものだと思っていました。
 
ところがどっこい、
主人公の月野うさぎはおっちょこちょいだし、
泣き虫。
そもそも高校生だと思っていたら中学生!
自分の想像とはかけ離れていた主人公でした
 
毎回のはじめに織り込まれるうさぎちゃんのナレーションも印象的。
 
 
私、月野うさぎ。
セーラームーンやってまーす。
だけど大変なのよ~これ。
 
ま、なんとかなるっしょ。
 
 
この軽い感じ(笑)
 
 
 

 シリアス過ぎない

 
そうそう、うさぎちゃんのこの”軽さ”に代表されるように、この『セーラームーン』は内容があまりダークじゃない
むしろバトルよりもコメディ要素が前面に出ているアニメですね。
 
あの「月に代わってお仕置きよ
のフレーズだって、その前段階で
 
 
怒るところそこかーいっ!!
 
 
って見ていて突っ込んでしまうくらい。
この”軽さ”がいいんだよね。
 
 
 

 衝撃の最終回

 
無印は全46話
その最終回の展開が衝撃的でした。
 
 
えー、そういう終わり方!?
 
 
ただただ驚き。
でも、ここからシリーズは息長く続いていくことを考えると、本当に骨太の作品だと思います。
OP曲の『ムーンライト伝説』の歌詞を借りると「何度も巡り合う」ということでしょう。
 
ミュージカルもありますね。
乃木坂が出演していたりして驚きました。
見てみようかな。
 
 
 

 深いメッセージ性

 
 『セーラームーン』の魅力はストーリー全体の”軽さ”からは想像がつかないほどの深いメッセージ性にある、と思います。
 第一に、主人公を含め、オールガールズのチームを主軸においた、ということ。これは仮面ライダーやガンダムといった戦隊もののイメージとは異なった世界観です。
 女性は男に守られるだけの存在ではなく、自ら夢と成功をつかみ取る、そんな力強い存在としてセーラー戦士が描かれているように感じます。
 戦闘服がセーラー服なのも独特ですね。セーラー服は女学生にとっては普段着。その日常性とバトルの境界が曖昧なところがポイントかな。彼女らの妖魔との戦闘は地球の存亡をかけた大戦争なんだけれども、彼女たちにとっては日常の延長線のようにも思える。それくらい”日常”というものを大切にしている、ように感じるんだ。
 職場でいえば、女性社員は給仕係、という考えは化石だよね。ジェンダーの違いを通り越して、固定観念を打ち破って、誰もが幸せを追求する社会になっていくといいな。
 
 第二に同性愛が描かれているのが興味深い。
 1990年代でこの手のテーマが子ども無受けアニメで描かれることってめずらしい。無印では男性同士の同性愛者が、後のシリーズでは女性の同性愛者が登場します。同性愛については現在でも議論がありますが、まずはその存在を示す、そして多様な考え方を促す、という意味でこのアニメの果たした役割は大きいように感じます。
 
 
 

 女性の描かれ方

 
 本作が女性を主軸に展開されていることは確かですが、その描かれ方については人によって意見が分かれるようです。
 セーラー戦士、特にセーラームーン(月野うさぎ)はおっちょこちょいで正直いって強くない。毎回必ずと言っていいほどピンチを背負う。
 そこに現れるのが覆面の貴公子 タキシード仮面。彼の登場によりセーラームーンが本領を発揮できる、というのがお決まりのパターン。
 
 ここから、セーラームーン(が象徴する女性像)は男がいないと何もできない、と結論付けることはできなくもない。
 しかしながら、私はそうは思わない。
 そもそも男女問わず、普段は弱く、驚異の前には無力なのが私たち人間の素地である、と考える。
 そのなかで、憧れの人がいたり、大好きな恋人の存在が力になる。あの人の為ならなんでもできそう。本気でそう思うことがある。これが恋の力。恋の力に性別は関係ない。セーラームーンとタキシード仮面の関係はそれを体現したに過ぎない。事実、『セーラームーン(無印)』では、後半にいくにつれてセーラームーンがタキシード仮面を助ける場面が目立つ。
 超人的なヒーローではなく、あくまでも月からの使命を背負った人間としてセーラー戦士を描く。彼女らは特別な存在ではなく、普段はありふれた中学生。転じて視聴者の皆がセーラームーン足りえる。こういうところが本作の魅力の一つのように思えます。
 
 
 
一言で言って「見てよかった!」と思える作品でした。
見る前と後で印象がガラッと変わる作品でしたね。
内面のシリアスさと表面のコメディが絶妙でした。
 
 
え、セーラー戦士でどのキャラが一番好きかって?
私はセーラーマーキュリーですね。
 
 
 

 コミック

 

 

 
 
 
 
 

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

 

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