『人は「死」という概念に寄生された生き物である』
人間以外の生物は生きよう、存続しようという意思のもとに「死」を回避する
しかし、人はときに「死」に魅入られ、「死」に恐怖し。「死ぬ場所」を探したり、「よい生き方とはよい死に方ができたかどうかだ」などと考える
人は「死」を知ることで人と成り得る
「死」を知らない者は人に非ず
「死」を避ける道は人の道に非ず
「死」を否定する道理は偽りを解く
他のことならともかく「死」というのは体験することはできない
体験した人の話を聞くことも出来ない(とされている)
つまり「死」とは外側からしか観察できず、「死」のすべてを知る手立てはない
ここ数日思考が停滞気味でそれは体調の不良と環境ストレスによるところが大きい
しかしこの停滞気味の中にはちょっとした論理のつまづきが起因するものがある
「ネット」というもの、「ネット」というツール、「ネット」とつながる個、「ネット」でつながる社会
出口の見えない洞窟に閉じ込められた自分と
ネットの情報の渦の中で、泳いでいるのか溺れているのかも判断がつかない自分と
そんなことを考えるうちに、考えることの意味を消失しつつある
考えるべきところはもっと別のことのような気がして、注意力が散漫になる
つまり僕は今、気が散っているのである
この散らかった状態こそが、素の姿であり
体調が万全、環境も整い、目標に向かって無我夢中で慢心する姿というのは
「造り上げた自分」であると、今は認識してる
人が生きることに前向きなのはむしろ不健康である
人は生まれたときから不治の病に侵されている
誰も死からは逃れられない
そう解って、前向きに生きる 生きることを是とし、死を遠ざけることに
違和感を感じる
「どうせ死ぬなら」の延長線上にあるものを悪
「死を遠ざけることを万人の共通の目標にする生き方」を善
そして「生きる物」「命あるもの」としての人間は多様性を得るために
様々な悪と、様々な善を創造し、いくつものグループに分かれ、多様性を維持することで今日まで生きながらえてきた
すでに多くの文明社会が滅び去りながらも、人間社会は地球上で拡大し続けている
しかし「ネット」は情報の並列化を加速し、多様性を持った人間社会を画一化し、やがて一見強固でありながら、想定外のストレスに対してまるで耐性のない社会を生むのかもしれない
であれば、僕の結論はネットの中に正義も悪もいらない
というものなのだが、僕は今、ここで躓(つまづ)いている
情報に正義も悪もない
ネットに正義も悪もない
では 人は?
僕の頭の中はこんなことになっている
正しく生きろと人は言う
間違ってはいけないと人は言う
ならば
正しいとはなんですか?
>間違いがないことだ
間違いとはなんですか?
>正しくないことだ。つまり悪いことだ。
正しくないことと悪いことは同じことなのですか?
>正しくないことは悪いことに含まれる。正しくないことはやがて悪いことになる
正しい人と正しくない人は どうちがうのですか?
>正しい人は正義であり、正しくない人は正義ではない
正しくない人と悪い人は、どうちがうのですか?
>正しくない人は正しくあろうとして 正しくなれず、悪い人は悪であろうとして悪い人なのだ
人は正しいのですか?
>人は器であり、器に正義も悪もない
正義であろうとする器と悪であろうとする器があるのですか?
>人は器である。それも乾き、ひび割れ、穴の開いた器だ、そして貪欲なのだ
正義であろうとする器と悪であろうとする器があるのですか?
>人は器である。その中には混沌も入れば秩序も入る
正義であろうとする器と悪であろうとする器があるのですか?
>正義は混沌を嫌い悪は秩序を嫌う
正義であろうとする器と悪であろうとする器があるのですか?
>正義は秩序を重んじ、悪は混沌に向かう
正義であろうとする器と悪であろうとする器があるのですか?
>器は何も思わない。ただ欲するだけ
器は何を欲するのですか?
>真実と真理、虚構と虚無
それは正義ですか? 悪ですか?
>真実は正義にあらず、虚構は悪にあらず
では真理は?
>真なる理とは虚なる無に等しい
無は存在するのですか?
>無の存在は虚によってのみ確認できる
では、真は存在するのですか?
>真を解くには理をもってするほかない
あなたは真を知っていますか?
>真と解く理は知れど、真は知らず
あなたは無を知っていますか?
>無を見ることはかなわずとも無を感じることはできる
あなたは、誰ですか?
>我は思うものなり
あなたは、誰ですか?
>我は感じるものなり
あなたは、誰ですか?
>我は人なり
>問いを持つものは常に真実のそばにあり
>問わず語らないものは虚構のそばにある
>問うものがあれば答えるものがあり
>問わずとも語るものあり
>語らずとも問うものあり
>求めなければ得られず
>求めても得られないのが真実
>求めに答えるは虚構
>求めに答えないのは虚無
>虚無は答えないことで存在し
>真実は得られないことで存在する
しかしこの停滞気味の中にはちょっとした論理のつまづきが起因するものがある
「ネット」というもの、「ネット」というツール、「ネット」とつながる個、「ネット」でつながる社会
出口の見えない洞窟に閉じ込められた自分と
ネットの情報の渦の中で、泳いでいるのか溺れているのかも判断がつかない自分と
そんなことを考えるうちに、考えることの意味を消失しつつある
考えるべきところはもっと別のことのような気がして、注意力が散漫になる
つまり僕は今、気が散っているのである
この散らかった状態こそが、素の姿であり
体調が万全、環境も整い、目標に向かって無我夢中で慢心する姿というのは
「造り上げた自分」であると、今は認識してる
人が生きることに前向きなのはむしろ不健康である
人は生まれたときから不治の病に侵されている
誰も死からは逃れられない
そう解って、前向きに生きる 生きることを是とし、死を遠ざけることに
違和感を感じる
「どうせ死ぬなら」の延長線上にあるものを悪
「死を遠ざけることを万人の共通の目標にする生き方」を善
そして「生きる物」「命あるもの」としての人間は多様性を得るために
様々な悪と、様々な善を創造し、いくつものグループに分かれ、多様性を維持することで今日まで生きながらえてきた
すでに多くの文明社会が滅び去りながらも、人間社会は地球上で拡大し続けている
しかし「ネット」は情報の並列化を加速し、多様性を持った人間社会を画一化し、やがて一見強固でありながら、想定外のストレスに対してまるで耐性のない社会を生むのかもしれない
であれば、僕の結論はネットの中に正義も悪もいらない
というものなのだが、僕は今、ここで躓(つまづ)いている
情報に正義も悪もない
ネットに正義も悪もない
では 人は?
僕の頭の中はこんなことになっている
正しく生きろと人は言う
間違ってはいけないと人は言う
ならば
正しいとはなんですか?
>間違いがないことだ
間違いとはなんですか?
>正しくないことだ。つまり悪いことだ。
正しくないことと悪いことは同じことなのですか?
>正しくないことは悪いことに含まれる。正しくないことはやがて悪いことになる
正しい人と正しくない人は どうちがうのですか?
>正しい人は正義であり、正しくない人は正義ではない
正しくない人と悪い人は、どうちがうのですか?
>正しくない人は正しくあろうとして 正しくなれず、悪い人は悪であろうとして悪い人なのだ
人は正しいのですか?
>人は器であり、器に正義も悪もない
正義であろうとする器と悪であろうとする器があるのですか?
>人は器である。それも乾き、ひび割れ、穴の開いた器だ、そして貪欲なのだ
正義であろうとする器と悪であろうとする器があるのですか?
>人は器である。その中には混沌も入れば秩序も入る
正義であろうとする器と悪であろうとする器があるのですか?
>正義は混沌を嫌い悪は秩序を嫌う
正義であろうとする器と悪であろうとする器があるのですか?
>正義は秩序を重んじ、悪は混沌に向かう
正義であろうとする器と悪であろうとする器があるのですか?
>器は何も思わない。ただ欲するだけ
器は何を欲するのですか?
>真実と真理、虚構と虚無
それは正義ですか? 悪ですか?
>真実は正義にあらず、虚構は悪にあらず
では真理は?
>真なる理とは虚なる無に等しい
無は存在するのですか?
>無の存在は虚によってのみ確認できる
では、真は存在するのですか?
>真を解くには理をもってするほかない
あなたは真を知っていますか?
>真と解く理は知れど、真は知らず
あなたは無を知っていますか?
>無を見ることはかなわずとも無を感じることはできる
あなたは、誰ですか?
>我は思うものなり
あなたは、誰ですか?
>我は感じるものなり
あなたは、誰ですか?
>我は人なり
>問いを持つものは常に真実のそばにあり
>問わず語らないものは虚構のそばにある
>問うものがあれば答えるものがあり
>問わずとも語るものあり
>語らずとも問うものあり
>求めなければ得られず
>求めても得られないのが真実
>求めに答えるは虚構
>求めに答えないのは虚無
>虚無は答えないことで存在し
>真実は得られないことで存在する
久しぶりに歌詞の解説、楽曲の解説をしたくなる曲に巡り合った
7月13日にニューアルバム『SUNO&LUNO~Suno side』『SUNO&LUNO~Luno side
』のそれぞれ5曲入りのミリアルバムをリリースたFeelAround
彼らとは『紡』という曲で出会い、それ以降、ずっと応援してきた。
今回のアルバムは彼らが4ピースバンドとしてスタートし、メンバーの脱退、ステージに立てない時期、葛藤、新メンバーの加入と、ここ数年の『彼らの旅の軌跡』を記したような作品になっている
『紡』や『コスモス』を作ったの時若々しさ、荒々しさ、純粋さをそのままぶつけた形のサウンドになっていた前2作と比べると、それは大きな成長といっていいと思う
作り手と、利き手と
そんなことを意識した作品に仕上がっている
というのが、ぼくの率直な感想だ
今回はSuno sideのラストに収録された曲
『僕とベロニカと世界的瞑想』を紹介したいと思う
以下、レコ発1日目のライブ1曲目に演奏した模様です
歌詞
†『僕とベロニカと世界的瞑想』†
作詞・曲/Toshi
今朝のお告げに耳を塞いで 仮面は無表情を選んだ
「ご機嫌いかが?スパイダー」僕は最低な気分さ
手を貸してくれ
Help me,へルプみー、Help me。
壁に殴り描いた「明日と猫とハルジオン」
世界が平和だったら…この絵が称えられるよ
今朝はお告げで気をつないだ
仮面はピエロで出掛けた
今日も僕は世界を愛していて、世界に愛されている。
なぁ、開いてくれ。
Help me,へるプみー、Help me。
壁に殴り描いた「明日と猫とハルジオン」
世界が平和だったら…
準備をしておいでよ 「僕とベロニカと世界的瞑想」
オーケストラに、僕はなれない
世界が平和だったら、仮面を外すよ。
解説
まず、アルバムタイトル
最初 SUNOは昼か太陽、LUNOは夜か月を意味するラテン語か何かだと思っていた
調べてみると意味は正解で太陽と月なのだが、エスペラント語だった
どこの国の言葉?
いや、実はどこの国の言葉でもなく、どこの国の言葉でもある言葉
人工言語である
ルドヴィコ・ザメンホフという人が様々な国の言葉から作った人工的な言語で『国際語』を目指したとんでもない人である・・・彼について興味がある人は、
このあたりを調べてみてください
http://www.jei.or.jp/hp/esp_kai.htm
さて、歌詞についてだが、最初僕の中でベロニカをゲルニカと聞き間違えていた
ゲルニカはあのピカソがスペイン内戦を描いた有名な絵画である
一方ベロニカとは別名『瑠璃虎の尾(るりとらのお)』という青紫色に咲く花である
もうひとつ宗教的な意味ではキリスト教圏における聖人の名であり、十字架を背負ったキリストの汗を拭きとった女性の名前で、その布には(たしかベール)キリストの顔が映し出されたという
歌詞の中にもうひとつ『ハルジオン』という単語が出てくるが、これは白い花
ベロニカの花言葉が
「人のよさ」「堅固」「忠実」「貞節」「名誉」
ハルジオンの花言葉が
「追想の愛」
歌詞の中では
タイトルの「僕とベロニカと世界的瞑想」と対になる文が「明日と猫とハルジオン」になる
いったいどんな意味がこの歌詞には込められているのか
僕は思う
とくに意味はないのではないかと
この曲のなかで重要な意味を持つのは
「仮面」「世界」「Help Me」の三つだと思う
そして
「ご機嫌いかが? スパイダー」僕は最低な気分さ
が、この曲の世界観に飛び込むキーワードじゃないだろうか
このスパイダーをそのまま 蜘蛛ととらえれば、鬱屈とした気分を象徴する生き物だし
もしかしたら、スパイダーと名をつけた、相棒=楽器のような身近な道具かもしれない
仮面=ペルソナ=パーソナリティ
世界=世の中のありよう=とりまく環境
おだやかじゃない世の中で、おだやかじゃない気分でそれにあった仮面をかぶる
そんな日常から助け出してほしいと願う心
でも、『今日も僕は世界を愛していて、世界に愛されている。』
壁に描いた
「明日と猫とハルジオン」は希望を記した絵画なのか
「僕とベロニカと世界的瞑想」はオーケストラでは奏でられない唄なのか
オーケストラになれないとは社会の歯車にはなれないとも読み取れる
「Help Me」と繰り返し歌っているけど、それを「助けてくれ、救い出してくれ」ととらえるのか、「手を貸してくれ、一緒にここから抜け出そう」と導こうとしているのか
仮面をはずせる世の中を待ち望んでいる
それも能動的な意味で
と僕は解釈した
7月13日にニューアルバム『SUNO&LUNO~Suno side』『SUNO&LUNO~Luno side
』のそれぞれ5曲入りのミリアルバムをリリースたFeelAround
彼らとは『紡』という曲で出会い、それ以降、ずっと応援してきた。
今回のアルバムは彼らが4ピースバンドとしてスタートし、メンバーの脱退、ステージに立てない時期、葛藤、新メンバーの加入と、ここ数年の『彼らの旅の軌跡』を記したような作品になっている
『紡』や『コスモス』を作ったの時若々しさ、荒々しさ、純粋さをそのままぶつけた形のサウンドになっていた前2作と比べると、それは大きな成長といっていいと思う
作り手と、利き手と
そんなことを意識した作品に仕上がっている
というのが、ぼくの率直な感想だ
今回はSuno sideのラストに収録された曲
『僕とベロニカと世界的瞑想』を紹介したいと思う
以下、レコ発1日目のライブ1曲目に演奏した模様です
歌詞
†『僕とベロニカと世界的瞑想』†
作詞・曲/Toshi
今朝のお告げに耳を塞いで 仮面は無表情を選んだ
「ご機嫌いかが?スパイダー」僕は最低な気分さ
手を貸してくれ
Help me,へルプみー、Help me。
壁に殴り描いた「明日と猫とハルジオン」
世界が平和だったら…この絵が称えられるよ
今朝はお告げで気をつないだ
仮面はピエロで出掛けた
今日も僕は世界を愛していて、世界に愛されている。
なぁ、開いてくれ。
Help me,へるプみー、Help me。
壁に殴り描いた「明日と猫とハルジオン」
世界が平和だったら…
準備をしておいでよ 「僕とベロニカと世界的瞑想」
オーケストラに、僕はなれない
世界が平和だったら、仮面を外すよ。
解説
まず、アルバムタイトル
最初 SUNOは昼か太陽、LUNOは夜か月を意味するラテン語か何かだと思っていた
調べてみると意味は正解で太陽と月なのだが、エスペラント語だった
どこの国の言葉?
いや、実はどこの国の言葉でもなく、どこの国の言葉でもある言葉
人工言語である
ルドヴィコ・ザメンホフという人が様々な国の言葉から作った人工的な言語で『国際語』を目指したとんでもない人である・・・彼について興味がある人は、
このあたりを調べてみてください
http://www.jei.or.jp/hp/esp_kai.htm
さて、歌詞についてだが、最初僕の中でベロニカをゲルニカと聞き間違えていた
ゲルニカはあのピカソがスペイン内戦を描いた有名な絵画である
一方ベロニカとは別名『瑠璃虎の尾(るりとらのお)』という青紫色に咲く花である
もうひとつ宗教的な意味ではキリスト教圏における聖人の名であり、十字架を背負ったキリストの汗を拭きとった女性の名前で、その布には(たしかベール)キリストの顔が映し出されたという
歌詞の中にもうひとつ『ハルジオン』という単語が出てくるが、これは白い花
ベロニカの花言葉が
「人のよさ」「堅固」「忠実」「貞節」「名誉」
ハルジオンの花言葉が
「追想の愛」
歌詞の中では
タイトルの「僕とベロニカと世界的瞑想」と対になる文が「明日と猫とハルジオン」になる
いったいどんな意味がこの歌詞には込められているのか
僕は思う
とくに意味はないのではないかと
この曲のなかで重要な意味を持つのは
「仮面」「世界」「Help Me」の三つだと思う
そして
「ご機嫌いかが? スパイダー」僕は最低な気分さ
が、この曲の世界観に飛び込むキーワードじゃないだろうか
このスパイダーをそのまま 蜘蛛ととらえれば、鬱屈とした気分を象徴する生き物だし
もしかしたら、スパイダーと名をつけた、相棒=楽器のような身近な道具かもしれない
仮面=ペルソナ=パーソナリティ
世界=世の中のありよう=とりまく環境
おだやかじゃない世の中で、おだやかじゃない気分でそれにあった仮面をかぶる
そんな日常から助け出してほしいと願う心
でも、『今日も僕は世界を愛していて、世界に愛されている。』
壁に描いた
「明日と猫とハルジオン」は希望を記した絵画なのか
「僕とベロニカと世界的瞑想」はオーケストラでは奏でられない唄なのか
オーケストラになれないとは社会の歯車にはなれないとも読み取れる
「Help Me」と繰り返し歌っているけど、それを「助けてくれ、救い出してくれ」ととらえるのか、「手を貸してくれ、一緒にここから抜け出そう」と導こうとしているのか
仮面をはずせる世の中を待ち望んでいる
それも能動的な意味で
と僕は解釈した
ある人の訃報を聞いて思うこと
生も死も 命にとって 意味はない
生まれくること 死んでいくこと
生まれて来た人にも、死んでいった人にも意味はない
意味があるのは 迎えた者 送った者の側
命は外側から観察して初めて存在しうるもので、内側からは『生きている』という事実があるだけで、生まれる 死ぬは 観察不可能である
逆に言えば 人の死とは それを送った者がどうとらえるかで さまざまな意味をもつ
つまり送った者、残された者の記憶の中で『死』は生き、意味を持つ
彼の死にどのような意味があるのか
僕らは冷静に考える必要がある
彼は戦ったのか、救ったのか、敗れたのか、間違えたのか
その魂を讃えることも貶めることも つまりは残された者がどのような意味を持たせるかで変わる
しかしそういうこととは関係なく 生きたことの尊厳というものはある
それを傷つけるがごとき行為は 人がしてはいけない行為の中に含まれると僕は考えている
僕が知るその人は、僕が知りえるその人でしかない
知りえることはきわめて少ないのだから、僕らは考え想像しなければならない
できるだけ幅を持たせて、できるだけシンプルに考える必要がある
そしてそれを発言するときには逝ってしまった魂の尊厳を守ることを忘れてはならない
人の死について口にするということは 自分の生について口にすることと同じであると知らなければならない
生と死と そして命と
意味を持たせるのは つねに観察者であることは忘れてはならない
生も死も 命にとって 意味はない
生まれくること 死んでいくこと
生まれて来た人にも、死んでいった人にも意味はない
意味があるのは 迎えた者 送った者の側
命は外側から観察して初めて存在しうるもので、内側からは『生きている』という事実があるだけで、生まれる 死ぬは 観察不可能である
逆に言えば 人の死とは それを送った者がどうとらえるかで さまざまな意味をもつ
つまり送った者、残された者の記憶の中で『死』は生き、意味を持つ
彼の死にどのような意味があるのか
僕らは冷静に考える必要がある
彼は戦ったのか、救ったのか、敗れたのか、間違えたのか
その魂を讃えることも貶めることも つまりは残された者がどのような意味を持たせるかで変わる
しかしそういうこととは関係なく 生きたことの尊厳というものはある
それを傷つけるがごとき行為は 人がしてはいけない行為の中に含まれると僕は考えている
僕が知るその人は、僕が知りえるその人でしかない
知りえることはきわめて少ないのだから、僕らは考え想像しなければならない
できるだけ幅を持たせて、できるだけシンプルに考える必要がある
そしてそれを発言するときには逝ってしまった魂の尊厳を守ることを忘れてはならない
人の死について口にするということは 自分の生について口にすることと同じであると知らなければならない
生と死と そして命と
意味を持たせるのは つねに観察者であることは忘れてはならない
恋愛小説短編集収録予定作品 第2弾
究極の恋愛について僕の持論というか仮説を展開した作品 男性編です
『苦い涙』
「食べてしまいたいくらいだよ」
彼は私の耳元でそうささやくと、耳たぶに優しく歯を立てた。
「あ……」
思わず声を漏らしてしまう私。その瞬間に彼の中で何かが弾けようとしているのがわかった。激しい息遣い、上昇する体温、歯だと肌が直接触れ合う部分は少し汗ばんでいた。彼の汗なのか、私の汗なのか区別がつかない。
「く……」
声を出さないようにと堪えた私の唇は彼の唇によってふさがれた。私の中に彼の舌が入り込んでくる。抵抗は無意味だった。どんなに私の舌を逃がそうとしても、彼の舌は激しく私を求めてくる。何も考えられず、ただ、自分の舌を動かす。
恐る恐る目を開ける。そこには二つの目があり、瞬きをすることを忘れたかのように私を見つめている。私はそれに耐えきれずに再び目を閉じる。その瞬間、私の口はようやく呼吸できる状態になった。だらしなく唾液が糸を引くのがわかる。
「はぁ……」
呼吸をするのを忘れていた。思いっきり酸素を肺に送り込む。もう一度目を開こうとしたとき、生暖かいものが瞼の上にあたり、思わず強く目を閉じた。全身に力が入り、再び呼吸をすることを忘れる私。
「う……」
それはまるで生き物のように私の右の瞼を這いずりまわり、左の瞼へと移動する。彼の湿った生暖かい息が私の額に噴きかかる。彼の大きな鼻が時にいたいほどに私の顔に押し当てられる。
「もう、我慢できない」
「だめ、だめよ」
「でも、もう限界だ」
「お願い、我慢して」
私にはわかる。彼は我慢する気など毛頭ないということ。そして、私にそれを拒むことなど到底できないということも。
私はそれでも必死に抵抗をする。彼の太くがっちりした首に両手を絡ませ、強く抑え込みながらゆっくりと体を上に向かってずらし、彼のキスの嵐から逃れることに成功した。しかし、彼は激しく私を求め、首筋に跡が残るほどに強く吸いついた。
「いや……」
私は彼の頭を抱え込み、指先が頭皮に触れるほどに強くまさぐった。いつもはサラサラの彼の髪の毛は、すっかり汗を吸収して私の指先に絡みついてくる。私の顔がすっぽりと隠れてしまう彼の大きな掌が私の小さな肩をがっちりと掴み、すっかり身動きが取れなくなる。
私は覚悟を決めた。
「好きにして……いいわよ」
彼の動きが止まる。彼の目から涙がこぼれている。
「優しい人……あなたになら、私……」
私は彼の涙を指でなぞるようにふき取り、その指を彼の唇に当てる。彼は私の指に着いた彼の涙を口にする。そしてその涙を私に口移しする。彼の心が私の中に浸み込んでくる。彼の想いで私が満たされていくのがわかる。満たされて、そしてついにあふれ出す。私の流した涙を彼は舌でしっかりと受け止めてくれた。
心の準備が整った。
すーっと、彼はいなくなった。
そこにいるのはさっきまで私を優しく愛撫してくれた彼ではない。彼の瞳には一瞬生気を失い、焦点が定まらない。右の瞳は右を、左の瞳は左を向き、次に上下に激しく動き出す。彼の体温が急激に下がるのがわかる。
「しゃぁぁぁあ……」
彼の口が静かに開き、冷たい息が白く濁って見えた。
「がぁぁう!」
彼は大きく後ろにのけぞり、そして恐ろしい勢いで私の首筋にかみついた。
「うっがぁ」
私の呼吸は一瞬で止まる。彼は私の喉を深く、深く、何度も何度も、噛み千切り、噛み砕き、あふれ出る血を啜り、肉にむさぼりついた。
私は彼の欲望に身を任せながら、彼の流した涙のことを考えていた。
彼の涙は、苦かった。
究極の恋愛について僕の持論というか仮説を展開した作品 男性編です
『苦い涙』
「食べてしまいたいくらいだよ」
彼は私の耳元でそうささやくと、耳たぶに優しく歯を立てた。
「あ……」
思わず声を漏らしてしまう私。その瞬間に彼の中で何かが弾けようとしているのがわかった。激しい息遣い、上昇する体温、歯だと肌が直接触れ合う部分は少し汗ばんでいた。彼の汗なのか、私の汗なのか区別がつかない。
「く……」
声を出さないようにと堪えた私の唇は彼の唇によってふさがれた。私の中に彼の舌が入り込んでくる。抵抗は無意味だった。どんなに私の舌を逃がそうとしても、彼の舌は激しく私を求めてくる。何も考えられず、ただ、自分の舌を動かす。
恐る恐る目を開ける。そこには二つの目があり、瞬きをすることを忘れたかのように私を見つめている。私はそれに耐えきれずに再び目を閉じる。その瞬間、私の口はようやく呼吸できる状態になった。だらしなく唾液が糸を引くのがわかる。
「はぁ……」
呼吸をするのを忘れていた。思いっきり酸素を肺に送り込む。もう一度目を開こうとしたとき、生暖かいものが瞼の上にあたり、思わず強く目を閉じた。全身に力が入り、再び呼吸をすることを忘れる私。
「う……」
それはまるで生き物のように私の右の瞼を這いずりまわり、左の瞼へと移動する。彼の湿った生暖かい息が私の額に噴きかかる。彼の大きな鼻が時にいたいほどに私の顔に押し当てられる。
「もう、我慢できない」
「だめ、だめよ」
「でも、もう限界だ」
「お願い、我慢して」
私にはわかる。彼は我慢する気など毛頭ないということ。そして、私にそれを拒むことなど到底できないということも。
私はそれでも必死に抵抗をする。彼の太くがっちりした首に両手を絡ませ、強く抑え込みながらゆっくりと体を上に向かってずらし、彼のキスの嵐から逃れることに成功した。しかし、彼は激しく私を求め、首筋に跡が残るほどに強く吸いついた。
「いや……」
私は彼の頭を抱え込み、指先が頭皮に触れるほどに強くまさぐった。いつもはサラサラの彼の髪の毛は、すっかり汗を吸収して私の指先に絡みついてくる。私の顔がすっぽりと隠れてしまう彼の大きな掌が私の小さな肩をがっちりと掴み、すっかり身動きが取れなくなる。
私は覚悟を決めた。
「好きにして……いいわよ」
彼の動きが止まる。彼の目から涙がこぼれている。
「優しい人……あなたになら、私……」
私は彼の涙を指でなぞるようにふき取り、その指を彼の唇に当てる。彼は私の指に着いた彼の涙を口にする。そしてその涙を私に口移しする。彼の心が私の中に浸み込んでくる。彼の想いで私が満たされていくのがわかる。満たされて、そしてついにあふれ出す。私の流した涙を彼は舌でしっかりと受け止めてくれた。
心の準備が整った。
すーっと、彼はいなくなった。
そこにいるのはさっきまで私を優しく愛撫してくれた彼ではない。彼の瞳には一瞬生気を失い、焦点が定まらない。右の瞳は右を、左の瞳は左を向き、次に上下に激しく動き出す。彼の体温が急激に下がるのがわかる。
「しゃぁぁぁあ……」
彼の口が静かに開き、冷たい息が白く濁って見えた。
「がぁぁう!」
彼は大きく後ろにのけぞり、そして恐ろしい勢いで私の首筋にかみついた。
「うっがぁ」
私の呼吸は一瞬で止まる。彼は私の喉を深く、深く、何度も何度も、噛み千切り、噛み砕き、あふれ出る血を啜り、肉にむさぼりついた。
私は彼の欲望に身を任せながら、彼の流した涙のことを考えていた。
彼の涙は、苦かった。