9月9日は世界占いの日だそうです。謂われは、重陽の節句だからとか、救急の日だからとか、はたまたノストラダムスが世紀末を予言したのが1999年9月9日だから等、さまざまあります。
写真は私の叔父、流智明の著書のごくごく一部です。そういえば、ノストラダムス関係の著書も多数ありました。占い師というより、オカルトとか神秘学に興味があったようです。
叔父はもともとコピーライターでしたが、ある時いきなりJICC出版から出た「ホロスコープの作り方」という本を持ってやってきたのです。自分で書いた本ということでした。80年代の初めごろのことです。
私や家族が知るかぎり、叔父の初めての著書なので「へえ」と思って手に取りましたが、何やら解説書のようで難しく、読んで面白いというものではなかったです。あと、著者プロフィールに目を疑うようなことが書かれていて、家族みんなで仰天したのを覚えています。編集者の勘違い? いやいやハッタリ屋の叔父のことだから本気で嘘を口にしていたのかもしれません(しばらくしたらさすがにそれはプロフィールに記載されなくなりましたが)
でもその時、私は初めてホロスコープというものを認識し、生まれた年月日と時間と場所によって、その人の星の位置が決まるのだ、ということを知ったのです。でも当時の私は占いにさほど興味があったわけではなく、きちんと読むこともありませんでした。
けれども占い好きの知り合いにその本を見せたところ、「これはすごい!画期的だ!」といってさっそく本を買い、夢中でホロスコープを作成したようです。
私以外の家族は、叔父が占い師になったのかと少し呆れた様子で、ひややかな反応でした。何だか胡散臭いという印象だったのでしょう。
テレビや雑誌で活躍していたのをチェックしていたのは、私と私の母(叔父の姉)ぐらいでした。当時はかなり羽振りがいい印象でした。
それからずいぶん長い月日が経ち(その間のものすごく様々なことは省略!)、小説家だった私が方向転換することになり、またライター業を始めたのです。もう紙媒体ではなくWEBの仕事が中心です。
たまたまですが占いの原稿を書く仕事がきたので、久しぶりに叔父の本を引っ張り出してみました。
「占星学教本」は初めて私が学んだ本ですが、多少内容に古さはあるものの、まだ十分に使えたし、何よりとても読みやすい本でした。あの当時、こんな本を書いたなんてすごい、と改めて感心しました。
ですがその本1冊読んだぐらいで、西洋占星術のすべてがわかるはずもありません。
専門の学校に通ううちにどんどん興味が増してきて(挫折しかけたこともありましたが)、今にいたっています。

鑑定の仕事ではなく占いライターを選んだのは、私がどうしても物書きにこだわりたかったのと、某大先生に(授業の中で)私のホロスコープを見ていただいた時、書く仕事から離れない方がいい、とはっきり言われたからです。
今、私が占いライターをしていると知ったら叔父はどう思うかなあ、などと想像しますが、皮肉屋のクールな水瓶座ですから、嗤いとばされるだけかもしれません…